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有機リチウム試薬/Organolithium Reagent

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⏱ 30秒サマリー

  • 何をする試薬か — 炭素–リチウム結合をもつ有機金属試薬。炭素上に強い負電荷を帯びており、有機金属試薬のなかで最も強力な求核剤かつ塩基として働く。金属交換(トランスメタル化)の起点にもなる。
  • 何ができるか — カルボニル化合物への付加、酸性水素の引き抜き(脱プロトン化)、ハロゲン–リチウム交換、他金属への転換。近年は Pd/Ni 触媒による直接クロスカップリング、フロー合成、ボールミルによる大気下発生まで用途が広がった。
  • いつ使うか — Grignard 試薬では反応性が足りないとき、強塩基が必要なとき、位置選択的にアリール/アルケニルアニオンを立てたいとき。ただし発火性・禁水性であり、消防法別表第一 第3類の危険物(指定数量 10 kg)。取り扱い訓練を受けたうえで使う。

概要

有機金属試薬のおおまかな反応性は炭素–金属結合の分極の度合いで決まる。リチウムは電気陰性度が小さく(Pauling で 0.98)、炭素–リチウム結合は主要な有機金属試薬のなかで最も大きな分極(イオン結合性)を示す。このため有機リチウム化合物Grignard 試薬や有機亜鉛試薬よりも反応性が高く、求核剤としても塩基としても強力に働く[13][18]

歴史的には 1917 年、Wilhelm Schlenk と Johanna Holtz がジアルキル水銀とリチウム金属のトランスメタル化により MeLi・EtLi・n-PrLi・PhLi を初めて単離した[1]。水銀を使うこの方法は工業化されなかったが、1930 年に Ziegler と Colonius がハロゲン化アルキルとリチウム金属(2 当量)から直接合成する方法を報告し[2]、これが現在の工業的製法の原型となっている。ハロゲン–リチウム交換は 1938 年に Wittig、1939 年に Gilman が独立に見出した[18]。現在、n-ブチルリチウムだけで年間数千トン規模が生産され、アニオン重合の開始剤と医薬・ファインケミカル合成とがその需要をほぼ二分している[20][22]

医薬品プロセスにおける不斉合成での使われ方は Wu と Huang の総説に体系的にまとめられている[17]

実務上の最大の特徴は扱いにくさである。空気・水と激しく反応し、低分子のアルキルリチウムは空気に触れただけで発火する(自然発火性)。したがって不活性ガス雰囲気・脱水溶媒・適切な低温が原則となる。一方で 2010 年代以降、深共晶溶媒や水中で大気下・室温反応が成立すること[34][39]、ボールミルにより大気下でリチウム金属から直接発生できること[43]、有機ゲルに封入して分包できること[40]など、この「原則」を部分的に書き換える報告が相次いでいる。

反応機構

会合状態が反応性を決める

有機リチウムは溶液中で単量体としては存在せず、会合体(オリゴマー)を形成している。Li が電子不足であるため、アルキル基が 3 つの Li に架橋した四中心二電子結合をとり、四量体では四面体の全面が、六量体では八面体の平行な 2 面を除く面が使われる[20]

会合数はアルキル基のかさ高さと溶媒の Lewis 塩基性で決まる[19][20]

試薬 炭化水素中 Et₂O 中 THF 中
n-BuLi 6(六量体) 4 4 と 2 の混合
s-BuLi 4 2 と 1 の混合
t-BuLi 4 2 1(−100 °C 以下で単量体)
MeLi 炭化水素にほぼ不溶(< 0.01 M) 4 4
LDA 2
LHMDS 2 と 4(ペンタン) 2 と 1
LiTMP 3 と 4(ペンタン) 2 と 1

一般に会合数が下がるほど反応性は上がる。配位性添加剤を加えて会合を解離させると反応性が向上するのはこのためで、TMEDAHMPADMPU が頻用される。TMEDA を加えると n-BuLi 単独ではほぼ反応しないベンゼンが定量的にリチオ化される[3]。ただし、反応性を上げること自体が目的ではなく、選択性が出るように会合体を設計するという視点のほうが実務的には重要である[19]。反応系中で生じたリチオ化体や副生する LiX・アルコキシドが元の会合体に取り込まれた混合会合体が実際の活性種になっている場合も多く、滴下順序ひとつで結果が変わることがある[19][20]。なお HMPA は発がん性が疑われているため、代替として DMPU が推奨される場面が多い。

ハロゲン–リチウム交換

古い教科書では「電子移動(SET)機構」と「ハロゲンへの求核付加–脱離機構」が並列に書かれることが多い。現在は基質によって主経路が異なると整理されている[14]

(1) アート錯体経路(アリール・アルケニル・一級アルキルのヨージド/ブロミドで主) 求核性の高い炭素がハロゲン原子を攻撃し、超原子価のアート錯体(ヨウ素なら 10-I-2 のヨージナート)を経て炭素アニオンが交換される。

  • 速度論的証拠:ヨードベンゼンを添加するとヨウ化ブチルと PhLi の反応が遅くなる(反応性の低いアート錯体を経由するため)[8]
  • 構造的証拠:リチウム ビス(ペンタフルオロフェニル)ヨージナートの TMEDA 錯体が X 線結晶構造として単離されている[9]
  • 低温 NMR では、チオフェン系でアート錯体 Ar₂I⁻Li⁺ が直接観測されている。このとき単量体は二量体より 1000 倍以上速く交換に関与する

(2) SET(ラジカル)経路 二級・三級アルキルハライドや臭化アルキルで顕在化する。アルキルラジカルが ESR で検出されている[14]

この違いはプロセス上の指針に直結する。t-BuLi による交換ではヨウ化物を使うとアート錯体経由でクリーンに進むが、臭化物ではラジカル反応が競合しやすく、塩化物は低温ではほぼ不活性である。また、t-BuLi を単量体化してしまう THF や TMEDA を大量に含む溶媒系では脱離・カップリングが競合するため、交換自体には避けるほうがよいとされる[14][20]

t-BuLi では 2 当量必要な理由

t-BuLi でハロゲン–リチウム交換を行う場合、ハロゲンに対して二当量の試薬が必要である。交換で生じた t-ブチルハライドが残った t-BuLi と反応(E2 脱離)してイソブテン・イソブタン・LiX になり、消費されてしまうためである。この副反応は基質のリチオ化より速いので、2 当量目を「余分な塩基」と考えてはいけない。

Lochmann–Schlosser 超塩基(LICKOR)

n-BuLi–KOtBu の組合せは Lochmann–Schlosser 塩基(Schlosser の呼称では LICKOR 超塩基)とよばれ、炭化水素のアリル位脱プロトン化のような通常なら不可能な反応を可能にする[4][5][15]。Lochmann らが 1966 年に[4]、Schlosser が 1967 年に[5]独立に報告した。

「実体は単に butylpotassium である」という説明がしばしばなされるが、これは Schlosser 自身が否定している。クメンに対する反応性の分布が BuK とは明確に異なるためである[15]。2014 年には、ベンゼン/トルエンのメタル化系から PhK・PhLi・t-BuOLi からなる Li₂K₄ 超塩基クラスターが単離・構造決定され、混合金属集合体が活性種であることが裏づけられた[37]

エーテル溶媒による分解 ― 溶媒ごとに機構が違う

有機リチウムはエーテル系溶媒を徐々に分解するが、その機構は溶媒によって異なる[6][7][20]

  • THF:まず α 位(C2)がリチオ化され、生じた 2-リチオテトラヒドロフランが retro-[3+2] 型の環開裂を起こしてエチレンとアセトアルデヒドのリチウムエノラートを与える。Bates らは THF そのものでも α-メタル化中間体が 8% 程度蓄積することを示している[6][7]
  • Et₂O・MTBE:こちらは概ね β 脱離で、Et₂O からはエチレンと LiOEt、MTBE からはイソブテンと LiOMe が生じる[20]
  • 2-MeTHF:α 位が置換されているぶん分解が遅く、過剰エーテル条件下 35 °C での半減期は THF の約 10 分に対し約 130 分と報告されている[20]

一方、炭化水素中での主分解経路は β-ヒドリド脱離で、アルケンと LiH を生じる[20]。この LiH は微粉末の可燃性・腐食性固体で、古くなった試薬瓶に沈殿する灰色の固体の正体であり、分解した瓶を扱う際の主要なハザードでもある。

特徴・適用範囲・類似反応との比較

求核剤か、塩基か

有機リチウムは求核性と塩基性を併せもつため、望まないほうの反応(エノール化、脱プロトン化、還元)が副反応になりやすい。用途に応じて使い分ける。

目的 使う試薬 考え方
強塩基として使いたい LDA、LiTMP、LHMDS などのリチウムアミド かさ高い二級アミンのリチオ化体。求核性を落とし塩基性のみを残す
求核剤として、塩基性を抑えたい 有機銅アート錯体 R₂CuLi ソフト化して 1,4-選択性も得られる
官能基共存下で使いたい ターボ GrignardKnochel–Hauser 塩基有機亜鉛試薬 反応性を意図的に落として官能基許容性を稼ぐ
芳香環の特定位置にアニオンを立てたい s-BuLi・n-BuLi+配向基(DoM) 配向基が試薬を近接させ、位置選択的にオルト位をリチオ化する[16]

なお、三級アルキルリチウムは発生させること自体が難しく、扱いには別途の工夫がいる。生成法・構造・反応性は専用の総説にまとまっている[21]

リチウム試薬はハードな求核剤なので、α,β-不飽和カルボニル化合物では 1,2-付加が 1,4-付加に優先する。1,4-選択性が欲しい場合は銅アート錯体に変換する。

他の有機金属試薬との位置づけ

反応性はおおむね RLi > RMgX > RZnX > RB(OR)₂ の順に下がり、官能基許容性はその逆になる。有機リチウムを選ぶ理由は「反応性が必要」であり、その一方で低温・無水・不活性ガスという操作面でのコストを払う必要がある。近年はターボ Grignard や有機亜鉛が同等の変換をより穏和に行える場面も増えている。

「無水・不活性ガスが必須」というドグマの見直し

2014 年以降、この常識に例外が積み上がっている。

  • 深共晶溶媒(DES)中・大気下・室温でケトンへの化学選択的付加が数秒で完結する[34]
  • 水 + NaCl 中で RLi の Pd 触媒クロスカップリングが進行する[39]
  • ボールミルでリチウム金属から大気下・室温で発生させ、そのまま求電子剤と反応させられる[43]
  • 有機ゲルに封入すると安定性が大きく向上し、切り分けて秤量できる[40]

これらは、極性有機金属種の加水分解が「速い」だけでなく、目的反応がそれよりさらに速ければ競合に勝てる、という速度論的な事情に依っている。DES については、溶媒が基質にとって貧溶媒であるため界面に基質が濃縮されるという界面駆動の説明が提案されているが、機構の理解はまだ発展途上である。従来法をただちに置き換えるものではないが、「無水・不活性ガス」が常に必要なわけではないとの認識は持っておきたい。

反応例

市販されている代表的な試薬

MeLi、PhLi、n-BuLi、sec-BuLi、t-BuLi が代表的である。溶媒と濃度の組合せは安全性・安定性に直結する[20]

試薬 主な市販形態 備考
n-BuLi ヘキサン(1.5 / 2.5 M)、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、90 wt%(10.7 M) 最も汎用。THF を回収したい場合はヘプタン溶液が好まれる
s-BuLi シクロヘキサン(1.4 M、ヘキサン等を凝固点降下剤として添加) 熱安定性が最も低い
t-BuLi ペンタン(1.7 M)、ヘプタン(2 M) ヘプタン溶液のほうが揮発性が低く扱いやすい
MeLi Et₂O、THF/クメン、2-MeTHF/クメン、ジエトキシメタン 炭化水素に不溶なため必ず Lewis 塩基を含む
PhLi ジ-n-ブチルエーテル(1.9 M) ビフェニルが不純物として 2 wt% 未満混入
n-HexLi ヘキサン(33 wt%、2.5 M) 国連試験基準で非発火性。副生物がブタン(気体)でなくヘキサン(液体)

n-ヘキシルリチウムは、発火性を避けたい場合・気体副生物を扱えない設備の場合の実務的な代替として 1990 年代に導入された試薬である[20]。有機リチウム化学を初めて導入する現場の出発点としても薦められている。

不斉脱プロトン化:Beak の N-Boc-ピロリジン

 

s-BuLi/(−)-スパルテイン錯体は N-Boc-ピロリジンを −78 °C で不斉脱プロトン化し、(S)-2-リチオ体を与える。これを求電子剤で捕捉すると 2-置換 N-Boc-ピロリジンが一般に 90% ee を超えるエナンチオ選択性で得られる[10]。カルバメートのカルボニル酸素が s-BuLi/ジアミン錯体を配位でつかまえ、隣接する α 水素の引き抜きを立体を制御しながら促す、CIPE(complex-induced proximity effect)とよばれる考え方で説明される[11]

実務上の弱点は (−)-スパルテインが天然物由来で、供給が不安定になった時期があること、対掌体が容易には手に入らないことである。この問題に対しては (+)-スパルテイン代替配位子が開発されており、N-Boc-ピロリジンの不斉脱プロトン化で (−)-スパルテインに匹敵する成績を与える[44]。また、−78 °C 一辺倒からの脱却(より高い温度でのバッチ/フロー リチオ化–捕捉)も検討されている。

超塩基によるクロチルボロナートの調製:Roush 試薬

 

LICKOR 超塩基は cis-/trans-2-ブテンのアリル位を脱プロトン化してクロチルカリウム種を与える。これをホウ素求電子剤で捕捉し、酒石酸ジイソプロピルでエステル交換すると、(E)-および (Z)-クロチルボロナートが幾何を保ったまま作り分けられる。Roush らはこれをアルデヒドへの不斉クロチル化に用い、アルデヒド構造に応じて中程度から高いエナンチオ選択性を得ている[12]。基質のアリル位 C–H から出発して立体制御された C–C 結合をつくる、超塩基の代表的な使い道である。

リチオ化–ホウ素化によるAssembly-Line合成

α-リチオエチル 2,4,6-トリイソプロピルベンゾエートはボロン酸エステルの C–B 結合に極めて高い忠実度と立体制御で挿入する。生じた新しいボロン酸エステルはそのまま次の伸長に使えるため、炭素鎖を 1 原子ずつ、各段階の立体化学を指定しながら伸ばすことができる[35][45]。ポリケチド生合成のアセンブリーラインを人工的に再現したもので、有機リチウムが「立体制御された炭素骨格構築ツール」になりうることを示した例である。

フローマイクロリアクター:不安定中間体を捕まえる

o-ブロモフェニルリチウムは −78 °C でも速やかにベンザインへ分解してしまうため、バッチでは扱いにくい。吉田らはマイクロリアクターの精密な滞留時間・温度制御により、ベンザインを生じさせないまま発生・求電子剤との反応まで行うことに成功した[31]。逆に、次の反応器で意図的に温度を上げてベンザインを発生させ、共存する官能基化アリールリチウムとのカルボリチオ化につなげる三成分連結も報告されている[36]「フラッシュケミストリー」とよばれる、寿命の短い中間体を積極的に使う設計思想である。フロー条件下での有機リチウム塩基の利用は総説にまとめられている[23]

工業スケールでのフロー化:nemtabrutinib(MK-1026)

BTK 阻害剤 nemtabrutinib の製造ルートでは、ケトン中間体の構築に MeLi と n-BuLi が使われる。初期ルートは −60 °C の極低温が必要で収率 61%、脱ハロゲン体が主不純物という状態だった。脱プロトン化とメタル化を逐次化し、メタル化とクエンチをフロー化することで改善され、グラムから数十 kg スケールへ移行して製造設備で実施されている[41]。続報では管型フローリアクターによるパイロットスケール実施が報告され、約 −30 °C での運転で数 kg のケトン中間体を 5 バッチ連続して安定な収率・品質で製造している[42]。極低温バッチからの脱却という、現代の有機リチウムプロセス開発の典型的な流れが読み取れる。

触媒的クロスカップリングへの参入

有機リチウムはクロスカップリングの求核剤としては長らく使われてこなかった。ハロゲン–リチウム交換とホモカップリングが避けられなかったためである。Feringa らは Pd 触媒系(Pd-PEPPSI-IPent、Pd₂(dba)₃/XPhos など)を用いることでこれらの副反応を抑え、アリール/アルケニルブロミドと各種アルキル・アリール・ヘテロアリールリチウムの室温でのクロスカップリングを実現した[32]。塩化アリールへの拡張[33]、Ni 触媒版[38]、Fe 触媒版へと展開している。有機ホウ素・有機スズを経由せずに済むため、原子効率と工程数の面で魅力がある。

大気下・無溶媒でのメカノケミカル発生

近藤・久保田・伊藤(北海道大学)は、リチウムワイヤー(鉱油を拭き取り空気中で秤量できる)とハロゲン化物をボールミルで粉砕することにより、大気下・室温・温度制御なしで有機リチウムを発生させる方法を報告した[43]。バルク溶媒は使わず、Et₂O を 2.2 当量だけ添加剤として加える。反応後にジャーを大気下で開ける操作に懸念があるため、著者らは小孔にシリンジで求電子剤を導入し、ネジで封じる安全配慮型ジャーも設計している。

実験手順

準備 ― 実験を始める前に決めること[20]
  1. 場所:ドラフト内で行う。可燃物・余分な溶媒を排除し、器具の周囲を空けておく。こぼれたときに消火・清掃できる空間が必要。
  2. 消火器:炭酸水素塩類等の粉末消火剤(Class B 乾式)を手元に置く。水・二酸化炭素・ハロゲン化物消火剤は禁忌で、いずれもアルキルリチウムと激しく反応して事態を悪化させる。誤用を防ぐため、これらの消火器を作業区画から物理的に遠ざけておくとよい。
  3. 保護具難燃性の白衣(Nomex 等)、保護眼鏡、1 L 超を扱う場合や加圧移送を行う場合はフェイスシールド。手袋は Viton が最良、ニトリルが実用的な妥協点。合成繊維の衣類は着ない(溶融して皮膚に固着する)。
  4. 発注量:1 回の実験に必要な量だけ発注する。古い瓶は分解が進み LiH が析出している可能性がある。
  5. 不活性ガス:窒素またはアルゴン。ただしリチウム金属を用いる反応では窒素は不可(Li₃N を生成する)。アルゴンを使う。
器具の乾燥と組み立て

オーブン(125 °C、4 時間以上)で乾燥した器具を熱いまま組み立て、不活性ガス気流下で室温まで冷却する。あるいは組み立て後にヒートガンで加熱しながら真空/不活性ガス置換を数回繰り返す。直火乾燥は推奨されない

冷却浴にはアセトンやイソプロパノールを使わない(有機リチウムと激しく反応する)。ヘキサンやヘプタンとドライアイスの組合せを使う。同じ理由で水冷コンデンサーも使わず、ドライアイスコンデンサーを用いる[20]

移送:シリンジかカニュラか
  • 50 mL 未満:シリンジ法。シリンジは移送量の 2 倍以上の容量のものを使い、ルアーロック式が望ましい。ペンタン溶液では手の熱だけで溶液が膨張しプランジャーが押し出されるため、瓶をクランプで固定したら速やかに移送する。
  • 50 mL 以上:カニュラ法。両端を尖らせた長い針で、不活性ガス圧(5 psi 程度、上限 60 psi)により押し出す。移送後はカニュラ先端を液面より上に上げてサイフォンを止める。
  • 試薬瓶と反応容器はそれぞれ金属バットの中に置く(破損時の受け皿になる)。
  • 使用後のシリンジ・カニュラはただちに洗う。残液は炭化水素で 5 wt% 未満に希釈してからクエンチする。
廃棄・クエンチ

炭化水素で 5 wt% 未満に希釈し、よく撹拌した 2 M イソプロパノール/ヘプタン溶液へ滴下漏斗からゆっくり加える。熱電対で温度を監視し、50 °C 以下を保つ。生じたイソプロポキシリチウムのヘプタン溶液は可燃性廃棄物として処理する。固体(LiH)が析出している瓶は自分でクエンチせず、業者に引き渡す[20]

濃度の滴定
方法 内容 特徴 出典
Gilman 二重滴定 全塩基量と、ハロゲン化ベンジルで消費させた後の塩基量の差 C–Li と分解由来の総塩基(アルコキシド等)を区別できる唯一の古典法。ベンジルクロリドの品質に左右され再現性に難 [26]
1,10-フェナントロリン法 指示薬存在下、トルエン中の sec-ブタノールで滴定。錯体の呈色が消える点が終点 単一滴定で簡便。装置不要 [24]
ジフェニル酢酸法 二段階脱プロトン化により生じる黄色ジアニオンを終点とする 古典的で広く使われる [25]
N-ベンジルベンズアミド法 THF・−40 °C で深青色ジアニオン(λmax 573 nm)を終点とする 終点が非常に見やすい。アルコキシドの干渉がない。MeLi・アリールリチウム・LDA は −20〜0 °C で [28]
サリチルアルデヒド フェニルヒドラゾン法 同上(呈色指示薬) 試薬が安価 [29]
No-D NMR 法 重水素化溶媒を使わずそのまま ¹H NMR を測定し、内部標準(1,5-シクロオクタジエン等)と積分比をとる 力価と同時に不純物・分解生成物も評価できる。滴定操作が不要 [30]

初心者には終点の判定が容易な N-ベンジルベンズアミド法、装置が使えるなら No-D NMR 法が薦めやすい。

参考:メカノケミカル法による発生[43]

原著の記載から要点を抽出して示す。溶液法とはまったく異なる操作である。

  1. リチウムワイヤーの鉱油を紙で拭き取り、空気中で 4–5 mm 程度に切って秤量する(4.4–5.5 当量)。
  2. ステンレス製ミリングジャー(10 mL、10 mm ボール 2 個)に Li 片、ハロゲン化物(2.0–2.5 当量)、Et₂O または THF(4.4–5.5 当量)を入れる。
  3. 不活性ガス置換をせずに密閉し、ミキサーミル(30 Hz)で 5〜60 分粉砕する。
  4. ジャーを大気下で開け、求電子剤(1.0 当量)を素早く加えて再び密閉し、15 分粉砕する。
  5. 飽和 NH₄Cl 水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出する。

求電子剤を先に共存させる Barbier 型の一段階操作も可能で、二級・三級アルキルリチウムのように発生と同時に分解してしまう化学種にはむしろこちらが有効である。ただし還元条件に耐える求電子剤に限られる。

実験のコツ・テクニック

保管
  • 市販品は Sure-Seal 型の瓶に入っているが、シリンジ針を 2〜3 回刺すと密閉性が格段に低下する。テフロンシールやパラフィルムを何重かに巻いて保存する。より厳密に長期保存したい場合は Schlenk 管に移し替える
  • 防爆冷蔵庫で 10 °C 未満、密栓して保管する。酸素が入るとアルコキシドが生じ、これが分解を加速する[20]
  • 熱安定性の序列は s-BuLi ≤ i-BuLi < n-BuLi ≈ n-HexLi < t-BuLi反応性が最も高い t-BuLi が、炭化水素中では最も熱的に安定である(β 水素をもたないため β-ヒドリド脱離が起こらない)。「反応性が高い=すぐ分解する」ではない点に注意。
  • 実測の分解速度(炭化水素中、%/日)[20]
試薬 0 °C 20 °C 35 °C
n-BuLi(23%/ヘキサン) 0.0001 0.0018 0.017
s-BuLi(12%/シクロヘキサン) 0.003 0.047 0.32
t-BuLi(16–18%/ペンタン) 0.0005 0.004
溶媒の選択と反応温度

エーテル系溶媒中では有機リチウムが徐々に分解するため、溶媒・温度・時間の組合せを半減期から逆算するとよい。実測値(半減期)は以下のとおり[27]

−70 °C −40 °C −20 °C 0 °C +20 °C +35 °C
n-BuLi / Et₂O 153 h 31 h
n-BuLi / THF 17.3 h 1.8 h
n-BuLi / DME 1.9 h
n-BuLi–TMEDA / THF 55 h 5.6 h 0.6 h
s-BuLi / Et₂O 19.8 h 2.3 h
s-BuLi / THF 1.3 h
s-BuLi / DME 2 h 2 min
t-BuLi / Et₂O 8.1 h 1.0 h
t-BuLi / THF 5.6 h 0.7 h
t-BuLi / DME 11 min < 2 min
  • 分解しやすさは DME > THF > Et₂O の順。
  • TMEDA を加えると分解が速くなる。会合を解いて反応性を上げれば、溶媒に対する反応性も上がる。
  • DME は t-BuLi とは事実上併用できない。
  • 2-MeTHF は THF より分解が遅く、環境面でも好ましいため、置き換えを検討する価値がある[20]
t-BuLi と発火事故 ― UCLA の事例

t-BuLi は反応性が大変高く、発火事故を引き起こす。2008 年 12 月 29 日、UCLA で研究補助員が t-BuLi 約 54 mL をプラスチックシリンジで移送中にプランジャーが抜け、内容物が飛散して発火した。白衣を着用しておらず、着ていた合成繊維のスウェットシャツに着火、全身の約半分に重度熱傷を負い 18 日後に死亡している。Cal/OSHA は大学に制裁金を科し、指導教員と大学理事会は労働安全衛生法違反で刑事訴追された(米国で大学教授が従業員の死亡により重罪起訴された初の事例で、両案件とも和解で決着した)。

この事故から学べる実務的教訓:

  • 50 mL を超える移送にシリンジを使わない(カニュラを使う)
  • シリンジは移送量の 2 倍以上の容量のものを使う
  • 難燃性白衣を着用し、合成繊維の衣類を着ない
  • 大スケールの反応では必ず適切な消火器具を手元に備える
  • 訓練を受けていない人に単独で扱わせない
発火性は濃度で変わる

n-BuLi の炭化水素溶液は、50–80 wt% がもっとも危険で、空気に触れると即座に発火する[20]。80 wt% を超えると可燃性溶媒が減るため発火性はやや低下する。逆にいえば、揮発性の高い溶媒(ペンタン等)がこぼれて蒸発すると濃度が上がり、時間差で発火することがある。ヘプタンやトルエンのような高引火点溶媒の製剤のほうが自然発火しにくい。n-ヘキシルリチウム(33 wt%/ヘキサン)は国連試験基準で非発火性に分類されており、リスクを下げたい場合の第一候補になる。

日本の法規制
  • アルキルリチウムは消防法別表第一 第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)の品名として明記されており、指定数量は 10 kg。第3類のなかでもカリウム・ナトリウム・アルキルアルミニウムと並ぶ最小の指定数量で、危険度が高い区分にあたる。
  • 指定数量以上を貯蔵・取扱う場合は消防法、未満の場合は市町村条例の規制を受ける。同一場所に複数の危険物がある場合は倍数計算が必要。
  • 消火は炭酸水素塩類等を用いた粉末消火剤による。
  • ヘキサン溶液の場合、溶媒側が消防法 第4類 第1石油類に、またノルマルヘキサンが有機溶剤中毒予防規則の第2種有機溶剤に該当しうる。実際の届出・管理区分は最新の条文と製品 SDS で確認すること。

参考文献

【原著・古典】
  1. Schlenk, W.; Holtz, J. Ber. Dtsch. Chem. Ges. 1917, 50, 262–274. DOI: 10.1002/cber.19170500142 (有機リチウム化合物の最初の単離。MeLi, EtLi, n-PrLi, PhLi)
  2. Ziegler, K.; Colonius, H. Liebigs Ann. Chem. 1930, 479, 135. (ハロゲン化アルキル + Li 金属による直接合成。現行工業法の原型)
  3. Chalk, A. J.; Hoogeboom, T. J. J. Organomet. Chem. 1968, 11, 615. DOI: 10.1016/0022-328X(68)80091-9 (TMEDA 添加によるベンゼン・トルエンのリチオ化)
  4. Lochmann, L.; Pospíšil, J.; Lím, D. Tetrahedron Lett. 1966, 7, 257–262. (LICKOR 超塩基の最初の報告)
  5. Schlosser, M. J. Organomet. Chem. 1967, 8, 9–16. (同、独立の報告)
  6. Bates, R. B.; Kroposki, L. M.; Potter, D. E. J. Org. Chem. 1972, 37, 560–562. DOI: 10.1021/jo00969a007 (THF の α-リチオ化と環開裂。アルデヒドリチウムエノラートの簡便合成として報告された)
  7. Honeycutt, S. C. J. Organomet. Chem. 1971, 29, 1–5. (THF 開裂の速度論)
  8. Reich, H. J.; Phillips, N. H.; Reich, I. L. J. Am. Chem. Soc. 1985, 107, 4101. (アート錯体中間体の速度論的証拠)
  9. Farnham, W. B.; Calabrese, J. C. J. Am. Chem. Soc. 1986, 108, 2449–2451. DOI: 10.1021/ja00269a055 (10-I-2 ヨージナートの X 線構造)
  10. Kerrick, S. T.; Beak, P. J. Am. Chem. Soc. 1991, 113, 9708–9710. DOI: 10.1021/ja00025a066s-BuLi/(−)-スパルテインによる N-Boc-ピロリジンの不斉脱プロトン化)
  11. Beak, P.; Kerrick, S. T.; Wu, S.; Chu, J. J. Am. Chem. Soc. 1994, 116, 3231–3239. DOI: 10.1021/ja00087a008 (CIPE の体系化)
  12. Roush, W. R.; Ando, K.; Powers, D. B.; Halterman, R. L.; Palkowitz, A. D. Tetrahedron Lett. 1988, 29, 5579–5582. DOI: 10.1016/S0040-4039(00)80816-3 (酒石酸ジイソプロピル修飾 (E)-/(Z)-クロチルボロナート)
【総説・書籍】
  1. Mallan, J. M.; Bebb, R. L. Chem. Rev. 1969, 69, 693. DOI: 10.1021/cr60261a006 (有機リチウムによるメタル化)
  2. Bailey, W. F.; Patricia, J. J. J. Organomet. Chem. 1988, 352, 1–46. DOI: 10.1016/0022-328X(88)83017-1 (ハロゲン–リチウム交換の機構。この分野の標準的総説)
  3. Schlosser, M. Pure Appl. Chem. 1988, 60, 1627–1634. DOI: 10.1351/pac198860111627 (LICKOR 超塩基。オープンアクセス)
  4. Snieckus, V. Chem. Rev. 1990, 90, 879. DOI: 10.1021/cr00104a001配向性オルトメタル化の総説)
  5. Wu, G.; Huang, M. Chem. Rev. 2006, 106, 2596–2616. DOI: 10.1021/cr040694k (医薬品の不斉プロセスにおける有機リチウム)
  6. Seyferth, D. Organometallics 2006, 25, 2–24. DOI: 10.1021/om058054aOrganometallics 2009, 28, 2–33. DOI: 10.1021/om801047n (アルカリ金属アルキル/アリールの歴史。Part 1・Part 2)
  7. Reich, H. J. Chem. Rev. 2013, 113, 7130–7178. DOI: 10.1021/cr400187u (会合体・混合会合体と反応機構。現代的理解の中核)
  8. Rathman, T. L.; Schwindeman, J. A. Org. Process Res. Dev. 2014, 18, 1192–1210. DOI: 10.1021/op500161b市販有機リチウムの調製・物性・安全な取り扱い。実務者必読
  9. Perry, M. A.; Rychnovsky, S. D. Nat. Prod. Rep. 2015, 32, 517–533. DOI: 10.1039/C4NP00125G (三級有機リチウムの発生・構造・反応性)
  10. Wietelmann, U.; Klett, J. Z. Anorg. Allg. Chem. 2018, 644, 194–204. DOI: 10.1002/zaac.201700394 (リチウム 200 年・有機リチウム 100 年の歴史と工業)
  11. Power, M.; Alcock, E.; McGlacken, G. P. Org. Process Res. Dev. 2020, 24, 1814–1838. DOI: 10.1021/acs.oprd.0c00090 (フロー化学における有機リチウム塩基)
【実務・分析】
  1. Watson, S. C.; Eastham, J. F. J. Organomet. Chem. 1967, 9, 165–168. DOI: 10.1016/S0022-328X(00)92418-5 (1,10-フェナントロリン指示薬/sec-ブタノール滴定)
  2. Kofron, W. G.; Baclawski, L. M. J. Org. Chem. 1976, 41, 1879. DOI: 10.1021/jo00872a047 (ジフェニル酢酸法)
  3. Gilman, H.; Haubein, A. H. J. Am. Chem. Soc. 1944, 66, 1515. (二重滴定法)
  4. Stanetty, P.; Mihovilovic, M. D. J. Org. Chem. 1997, 62, 1514–1515. DOI: 10.1021/jo961701a (エーテル溶媒中の半減期データ集)
  5. Burchat, A. F.; Chong, J. M.; Nielsen, N. J. Organomet. Chem. 1997, 542, 281–283. DOI: 10.1016/S0022-328X(97)00143-5 (N-ベンジルベンズアミドによる青色終点滴定)
  6. Love, B. E.; Jones, E. G. J. Org. Chem. 1999, 64, 3755. DOI: 10.1021/jo982433e (サリチルアルデヒド フェニルヒドラゾン指示薬)
  7. Hoye, T. R.; Eklov, B. M.; Voloshin, M. Org. Lett. 2004, 6, 2567–2570. DOI: 10.1021/ol049145r (No-D NMR による力価決定)
【応用例・最新展開】
  1. Usutani, H.; Tomida, Y.; Nagaki, A.; Okamoto, H.; Nokami, T.; Yoshida, J. J. Am. Chem. Soc. 2007, 129, 3046–3047. DOI: 10.1021/ja068330s (マイクロリアクターによる o-ブロモフェニルリチウムの発生)
  2. Giannerini, M.; Fañanás-Mastral, M.; Feringa, B. L. Nat. Chem. 2013, 5, 667–672. DOI: 10.1038/nchem.1678 (有機リチウムの Pd 触媒直接クロスカップリング)
  3. Hornillos, V.; Giannerini, M.; Vila, C.; Fañanás-Mastral, M.; Feringa, B. L. Org. Lett. 2013, 15, 5114–5117. DOI: 10.1021/ol402408v (塩化アリールへの拡張)
  4. Vidal, C.; García-Álvarez, J.; Hernán-Gómez, A.; Kennedy, A. R.; Hevia, E. Angew. Chem. Int. Ed. 2014, 53, 5969–5973. DOI: 10.1002/anie.201400889 (深共晶溶媒中・大気下でのケトンへの付加)
  5. Burns, M.; Essafi, S.; Bame, J. R.; Bull, S. P.; Webster, M. P.; Balieu, S.; Dale, J. W.; Butts, C. P.; Harvey, J. N.; Aggarwal, V. K. Nature 2014, 513, 183–188. DOI: 10.1038/nature13711 (リチオ化–ホウ素化による組み立てライン合成)
  6. Nagaki, A.; Ichinari, D.; Yoshida, J. J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 12245–12248. DOI: 10.1021/ja5071762 (フラッシュケミストリーによるベンザインの三成分連結)
  7. Unkelbach, C.; O’Shea, D. F.; Strohmann, C. Angew. Chem. Int. Ed. 2014, 53, 553. DOI: 10.1002/anie.201306884 (Schlosser 塩基の実体:PhK・PhLi・t-BuOLi からなる Li₂K₄ クラスター)
  8. Heijnen, D.; Gualtierotti, J.-B.; Hornillos, V.; Feringa, B. L. Chem. Eur. J. 2016, 22, 3991–3995. DOI: 10.1002/chem.201505106 (Ni 触媒版)
  9. Dilauro, G.; Quivelli, A. F.; Vitale, P.; Capriati, V.; Perna, F. M. Angew. Chem. Int. Ed. 2019, 58, 1799–1802. DOI: 10.1002/anie.201812537 (水 + NaCl 中での Pd 触媒クロスカップリング)
  10. Slavík, P.; Trowse, B. R.; O’Brien, P.; Smith, D. K. Nat. Chem. 2023, 15, 319–325. DOI: 10.1038/s41557-023-01136-x (ヘキサトリアコンタン有機ゲルによる安定化・分包)
  11. Otte, D. A. L.; Larson, R. T. et al. Org. Process Res. Dev. 2024, 28, 1402–1410. DOI: 10.1021/acs.oprd.3c00510 (nemtabrutinib 中間体:逐次脱プロトン化–メタル化のバッチ–フロープロセス)
  12. Franklin, R. D. et al. Org. Process Res. Dev. 2024, 28, 1411–1421. DOI: 10.1021/acs.oprd.3c00395 (同、パイロットスケールでのフロー実施)
  13. Kondo, K.; Kubota, K.; Ito, H. Nat. Synth. 2025, 4, 744–753. DOI: 10.1038/s44160-025-00753-3 (大気下・無溶媒でのメカノケミカル発生。オープンアクセス)
  14. Stead, D.; O’Brien, P.; Sanderson, A. Org. Lett. 2008, 10, 1409–1412. DOI: 10.1021/ol800109s ((+)-スパルテイン代替配位子)
  15. Leonori, D.; Aggarwal, V. K. Acc. Chem. Res. 2014, 47, 3174–3183. DOI: 10.1021/ar5002473 (リチオ化–ホウ素化の総説)

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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