[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

吉田善一 Zen-ichi Yoshida

[スポンサーリンク]

 

吉田善一(よしだぜんいち、1925年x月x日- )は、日本の有機化学者、分子機能化学者である。京都大学名誉教授(写真:有機合成化学協会)。

 

経歴

1949 京都大学工学部工業化学科卒業

1951 京都大学工学部工業化学科助手

1961 京都大学工学部工業化学科助教授

1963 京都大学工学部工業化学科教授

1989 京都大学名誉教授

1990 近畿大学理工学部特任教授

1974 スイス連邦工科大学招聘教授

 

受賞歴

1976 日本化学会賞

1977 Bergman Lecture賞

1990 紫綬褒章

1996 勲二等瑞宝章

2001 有機合成化学特別賞

 

研究概要

分子機能化学の開拓

用語もコンセプトも皆無の1949年、分子機能化学の開拓に取組み、自ら創出した数々 の新しいπ電子系の活用により本分野を確立した。分子機能化学とは、構造-分子機能に 関する研究に基づき、重要な機能分子・分子集団を設計、合成、評価し、目的の機能物質を創出すると共に、必要な合成法を開発する学問分野である[1]

 

機能性4nπ芳香族の化学

炭素がエンドレスポリマーと考えられていた1970年、球面のような対称性の高い立体的 分子軌道上をπ電子が3次元的に非局在化することにより安定化(超芳香族性)が起こると考え、サッカーボール構造をもつ球状60π炭素分子(C60)を大沢英二と共に世界で初めて予言した[1]KrotoらのC60発見の15年も前である。ただしこの論文は日本語で書かれていたことからKrotoらのC60の論文には引用されていない。

c60.png

平面4nπ系炭化水素、環状ポリカリセンを創製し、その芳香族性を実証すると共に、基底状態の高い極性に基づくユニークな 物性、機能を明らかにした[2]

bicalicene.png

 

光・電気・磁気に関連する機能物質の創製

安定高歪系という新概念に基づき、(1)光エネルギーを効率良く変換・貯蔵し、 (2) 触媒(cat)により熱エネルギーとして取り出しうる、繰り返し利用可能な機能物質対に関し優れた可逆型太陽エネルギー化学変換貯蔵物質 (DA-ノルボナジエン/ DA-クワドリシクラン等)固定化Co(II)サルフェン系触媒の創製に成功した[3]

DONAC.png

 

コメント&その他

 

名言集

 

関連動画

 

関連文献

[1] 吉田善一, 大沢英二. 芳香族性, 化学モノグラフシリーズ 22 化学同人.

[2] Yonedo, S.; Shibata, M.; Yoshida, Z.; Kai, Y.; Miki, K.; Kasai, N. Angew. Chem. 1984, 23, 63. DOI: 10.1002/anie.198400631

[3] Kobayashi, T.; Yoshida, Z.; Asako, Y.; Miki, S.; Kato, S. J. Am. Chem. Soc. 1987, 109, 5103. DOI: 10.1021/ja00251a009

 

関連書籍

 

ペリプラノン

ペリプラノン

投稿者の記事一覧

有機合成化学が専門。主に天然物化学、ケミカルバイオロジーについて書いていきたいと思います。

関連記事

  1. 秋山隆彦 Takahiko Akiyama
  2. ウルリッヒ・ウィーズナー Ulrich Wiesner
  3. 前田 和彦 Kazuhiko Maeda
  4. マーティン・バーク Martin D. Burke
  5. 布施 新一郎 Shinichiro Fuse
  6. ハーバート・ブラウン Herbert C. Brown
  7. ブルース・リプシュッツ Bruce H. Lipshutz
  8. アレクサンダー・リッチ Alexander Rich

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 金属カルベノイドを用いるシクロプロパン化 Cyclopropanation with Metal Carbenoid
  2. 第95回日本化学会付設展示会ケムステキャンペーン!Part I
  3. Essential Reagents for Organic Synthesis
  4. システイン選択的タンパク質修飾反応 Cys-Selective Protein Modification
  5. ルボトム酸化 Rubottom Oxidation
  6. アニオン重合 Anionic Polymerization
  7. 自動車のスリ傷を高熱で自己修復する塗料
  8. DFMS:ビス(ジフルオロメチルスルホニル)亜鉛
  9. 複雑なアルカロイド合成
  10. 三井化学、触媒科学賞の受賞者を決定

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

注目情報

注目情報

最新記事

第19回ケムステVシンポ「化学者だって起業するっつーの」を開催します!

少し前に化学者のつぶやきからこのような記事が出ました:【ケムステSlackに訊いて見た④】化学系学生…

10種類のスパチュラを試してみた

大好評、「試してみた」シリーズの第6弾。今回は試薬の秤量にか欠かせない、…

第48回「分子の光応答に基づく新現象・新機能の創出」森本 正和 教授

久々の研究者へのインタビューです。第48回は、立教大学の森本正和先生にお願いいたしました。第17回ケ…

畠山琢次 Takuji Hatakeyama

畠山琢次 (はたけやま たくじ)は、日本の化学者である。専門は有機合成化学,材料化学。2021年現在…

DNA origami入門 ―基礎から学ぶDNAナノ構造体の設計技法―

(さらに…)…

NBSでのブロモ化に、酢酸アンモニウムをひとつまみ

芳香環のブロモ化といえば、構造活性相関の取得はもちろんの事、カップリング反応の足場と…

森本 正和 Masakazu Morimoto

森本 正和(もりもと まさかず、MORIMOTO Masakazu)は、日本の化学者である。専門は有…

「リジェネロン国際学生科学技術フェア(ISEF)」をご存じですか?

近年、中高生向けの科学プログラムやコンテストがいっそうの充実を見せています。未来の化学者育成に少なか…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP