[スポンサーリンク]

ケムステニュース

学士院賞:数論幾何学の加藤和也京大大学院教授ら10人に

[スポンサーリンク]

柴崎正勝日本学士院(長倉三郎院長)は14日、学術研究で優れた業績を上げた人に贈る05年度の日本学士院賞の受賞者9件10人を決めた。学士院賞の加藤和也・京都大大学院教授には恩賜賞も贈られる。これで、それぞれの受賞者は恩賜賞が147件159人、学士院賞は592件676人となった。6月中旬に表彰式がある。また、若手研究者向けに新たに学術奨励賞を創設し、第1回(04年度)は5人の受賞を決めた。(引用:毎日新聞)

 

今年度の日本学士院賞が発表されました。化学の分野では

柴崎正勝(しばさき・まさかつ)東京大大学院教授(58)=医薬品合成化学、「不斉分子触媒の創製と医薬化学への展開に関する研究」

が選ばれました。おめでとうございます。最近2003年に紫綬褒章、2004年に東レ科学技術賞に選ばれ、最近も非常に精力的に研究を行っていました。

LLB触媒やLinked-BINOLなどの配位子を用いた不斉触媒の開発が有名です。

Linked-BINOL


 


 


 


関連書籍



ウォーレン有機化学〈上〉 


2001年ノーベル化学賞野依先生と柴崎先生らの翻訳本。
メディシナルケミストリー


急速に拡大する医薬化学の知識を、基礎から順に学ぶことができる入門書。ドラッグデザインや、薬が体内で作用する際の分子機構をイメージしやすいようにまとめる。

特にランタノイドを用いた不斉有機金属触媒のさきがけとなった人です。うーんこの年で学士院賞はすごいですね。東大薬学部の有機合成は今回の柴崎研、水を溶媒として用いる有機合成反応の開発で有名な小林修教授の小林研、アルカロイドの合成で有名で昨年度アメリカ化学会賞(合成部門)を授賞した福山研3つの非常に有名な研究室があります。福山研でもすごいのに柴崎研、小林研の研究費は桁外れだそうです。

関連リンク

東大柴崎研究室

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. カシノナガキクイムシ集合フェロモンの化学構造を解明
  2. コケに注目!:薬や香料や食品としても
  3. 三共と第一製薬が正式に合併契約締結
  4. 「第55回国際化学オリンピック スイス大会」 日本代表が決定!:…
  5. 理研、119番以降の「新元素」実験開始へ 露と再び対決 ニホニウ…
  6. 武田 新規ARB薬「アジルバR錠」発売
  7. サリドマイド、がん治療薬に
  8. 化学物質研究機構、プロテオーム解析用超高感度カラム開発

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 2つのグリニャールからスルホンジイミンを作る
  2. アリ・ワーシェル Arieh Warshel
  3. 難攻不落の不斉ラジカルカチオン反応への挑戦
  4. 試験概要:甲種危険物取扱者
  5. 第47回天然物化学談話会に行ってきました
  6. 中学入試における化学を調べてみた
  7. 国際化学オリンピック2016でもメダルラッシュ!
  8. フラッシュ精製装置「バイオタージSelect」を試してみた
  9. 3級C-H結合選択的な触媒的不斉カルベン挿入反応
  10. 独メルク、電子工業用薬品事業をBASFに売却

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年3月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

注目情報

最新記事

期待度⭘!サンドイッチ化合物の新顔「シクロセン」

π共役系配位子と金属が交互に配位しながら環を形成したサンドイッチ化合物の合成が達成された。嵩高い置換…

塩基が肝!シクロヘキセンのcis-1,3-カルボホウ素化反応

ニッケル触媒を用いたシクロヘキセンの位置および立体選択的なカルボホウ素化反応が開発された。用いる塩基…

中国へ行ってきました 西安・上海・北京編①

2015年(もう8年前ですね)、中国に講演旅行に行った際に記事を書きました(実は途中で断念し最後まで…

アゾ重合開始剤の特徴と選び方

ラジカル重合はビニルモノマーなどの重合に用いられる方法で、開始反応、成長反応、停止反応を素反応とする…

先端事例から深掘りする、マテリアルズ・インフォマティクスと計算科学の融合

開催日:2023/12/20 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の影…

最新の電子顕微鏡法によりポリエチレン分子鎖の向きを可視化することに成功

第583回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 陣内研究室の狩野見 …

\脱炭素・サーキュラーエコノミーの実現/  マイクロ波を用いたケミカルリサイクル・金属製錬プロセスのご紹介

※本セミナーは、技術者および事業担当者向けです。脱炭素化と省エネに貢献するモノづくり技術の一つと…

【書籍】女性が科学の扉を開くとき:偏見と差別に対峙した六〇年 NSF(米国国立科学財団)長官を務めた科学者が語る

概要米国の女性科学者たちは科学界のジェンダーギャップにどのように向き合い,変えてきたのか ……

【太陽ホールディングス】新卒採用情報(2025卒)

■■求める人物像■■「大きな志と好奇心を持ちまだ見ぬ価値造像のために前進できる人…

細胞代謝学術セミナー全3回 主催:同仁化学研究所

細胞代謝研究をテーマに第一線でご活躍されている先生方をお招きし、同仁化学研究所主催の学術セミナーを全…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP