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ホウ素と窒素で何を運ぶ?

炭素と水素ホウ素窒素からなる一見すると単純な化合物ですが、興味深い用途が提案されています。この化合物をあなたは何に使いますか?

 

1つめのヒントです。ホウ素や窒素の電子配置を考えての通り、実際は5員環のかたちの方が自然かもしれません。そして、先ほどの化合物は常温常圧で液体です。

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2つめのヒントです。3分子のこの化合物が集まると、化学変化して次のような化合物ができます。こうして、できあがった化合物も常温常圧で液体です。

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最後のヒントです。3分子が反応して新しく1分子になる過程で何か放出されますよね。

 

化学反応の前後で水素が放出されますよね。エネルギー変換効率に優れた燃料電池でおなじみの水素です。高圧で凝縮したり、水素吸蔵合金に取り込ませたり、いくつかの方法が考案されてきましたが、どれも水素を扱うコストや安全面などで問題がありました。極端な例をあげると、パラジウム使いまくりの水素吸蔵合金を重々と積み込んだ燃料電池車では、エコロジーでエコノミーとは言えませんよね。それが、液体化合物を介して水素分子を扱えるというのだから、興味深い新たな可能性が示されたと思いませんか。

 

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できあがった化合物は、無機ベンゼンのふたつ名で知られるボラジン(B3N3H6)の構造を持っています。そのおかげもあってか、安価な塩化鉄(FeCl2)を触媒にして、1気圧80℃20分で、ほとんどロスなく、穏和に反応が進行します。

惜しむらくは、現時点では再利用のための逆反応に水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)を使うということでしょうか。この点については、まだ最適化されたものではなく、究極的にはもっとエネルギーのやりとりが小さい化合物で済むように、改良していきたいとのことです。

 

参考文献

  1.  “A Single-Component Liquid-Phase Hydrogen Storage Material” Wei Luo et al. J. Am. Chem. Soc. 2011 DOI: 10.1021/ja208834v

 

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