[スポンサーリンク]

一般的な話題

留学せずに英語をマスターできるかやってみた(5年目)(留学中編)

[スポンサーリンク]

英語が苦手な研究者(30代)が、英語をマスターできるかやってみる企画物の5年目です。さて英語はマスターできたでしょうか?1年目2年目3年目4年目の結果はこちら。科学とは関係ありませんのでご興味の無い方はスルーしてください。

また、“留学せずに”と銘打っておきながら1年ほど留学しておりましたので、留学せずには英語をマスターできなかったとの結論になりました。その後、約1年間の研究留学で英語の力はどれほど伸びたでしょうか?

ちなみに、アメリカに研究留学するまでに約4年間で1277.5時間勉強し、内69.5時間をTOEIC対策にあてることでTOEICスコアは780点でした。その結果、行く前から分かってはいましたが、英語は全く聞けない、話せない状態で非常に苦労しました。また、TOEIC780点と聞いて教授が英語をできると思いこんでいて困ってしまいました。

 

5年目の英語学習

5年目の勉強時間は315.5時間(5年+94日の勉強時間は334.5時間)でした。なお、日常会話や仕事での英語の使用などは勉強時間に含んでいません。1年目の勉強時間が648時間、2年目392時間、3年目116.5時間、4年目121時間でしたので、勉強時間は回復しました。勉強の内訳は以下のようになりました。

  • DVD 183.5時間
  • 児童書 77.5時間
  • どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 30.5時間
  • 化学英語101 11時間
  • 英語講義(iTunes) 3時間
  • とっさに使える英会話 2.5時間
  • その他 7.5時間

勉強と言っても主にDVDの視聴と英語の児童書の音読でした。

DVDは適当なものを図書館で借りてきて字幕ありで見た後、面白かったものだけ字幕なし、字幕ありの合計3回見ました(約50本)。児童書はハリーポッターなどを図書館で借りて音読しました(約2000ページ)。

1ヶ月ごとの勉強時間をブラフにしてみたところ(図1、49-60ヶ月目)、留学後半にDVDを見たり、児童書を音読したりすることで勉強時間が伸びました。

月ごとの時間(5年目60か月フォント大)
図1

また、これらの自宅での勉強とは別に

① ESL 12回(合計24時間)

  • 文法(Grammar in use intermediate)
  • イディオムと意味を合わせる
  • 英語雑誌音読(Scope)
  • イディオムを探しながらDVD鑑賞
  • 英語のカードゲーム
  • 好きなものについてのスピーチ
  • 寸劇

② ネイティブスピーカーの個人レッスン32回(合計32時間)

  • 一週間の出来事や次週の予定を会話
  • DVDや児童書(このために見たり読んだりしてました)の説明、感想

もやりました。

これらの勉強を行うことで、帰国に近づくにつれてある程度英語に慣れることができ、少しは聞ける、話せる状態となりました。

TOEIC

帰国後、2ケ月ほど間が空いてしまいましたが、5年+95日目にTOEICの公開テスト(1年目と2年目に受けたのはIPテスト、3年目と4年目に受けたのは公開テスト)を受けたところ、

700点(リスニング345点、リーディング355点)

でした。

一体いつから―
留学すれば英語ができるようになると錯覚していた?

ということで、4年目の334日目に受けた時の780点(リスニング410点、リーディング370点)から80点下がってしまいました。

以下はTOEICの得点の推移です

TOEIC得点推移(5年目フォント大)
図2

受けた印象はリスニングもリーディングも4年目とほとんど変わらず、自信を持って答えられる問題と、全く分からない問題が混在していました。リーディングは185問までしか読めませんでした。

ということで、1年間アメリカに研究留学し、315.5時間(5年+94日の勉強時間は334.5時間)DVDを見たり、児童書を音読し、ESL24時間、個人レッスン32時間を受講した後にTOEICを受けてもそれほどTOEICの点数は変わりませんでした。

考察

研究留学をして英語に関して思ったことは、

① 1年では劇的に英語力を向上させるのは難しい
② 他の記事でも書かれているようにスピーキング力が最も必要
③ コミュニケーション能力が低いと、英語をしゃべる必要がそれほど無い
④ 少なくとも実際の英語に刺激を受けるので英語が苦手なほど必要な経験

です。

ということで、

なぜオレはあんなムダな時間を・・・

という感じですが、総合的には以前より良くなったと信じてまたがんばりたいと思います。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”1107539331″ locale=”JP” title=”English Grammar in Use Book with Answers and Interactive eBook: Self-Study Reference and Practice Book for Intermediate Learners of English”] [amazonjs asin=”4860641345″ locale=”JP” title=”どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)”] [amazonjs asin=”4759810595″ locale=”JP” title=”化学英語101―リスニングとスピーキングで効率的に学ぶ”] [amazonjs asin=”4897066557″ locale=”JP” title=”バイオサイエンス研究留学を成功させる とっさに使える英会話―留学先のラボ・国際学会でそのまま使えるフレーズ集”]
Avatar photo

ナカシマ

投稿者の記事一覧

化学と英語に関心があります。

関連記事

  1. ケミストリ・ソングス【Part1】
  2. タミフルの新規合成法・その4
  3. Reaxys Prize 2010発表!
  4. 金属容器いろいろ
  5. リチウムイオン電池の課題のはなし-1
  6. パラトーシスを誘導する新規化合物トリプチセンーペプチドハイブリッ…
  7. STAP細胞問題から見えた市民と科学者の乖離ー後編
  8. 電化で実現する脱炭素化ソリューション 〜蒸留・焼成・ケミカルリ…

注目情報

ピックアップ記事

  1. トムソン・ロイター:2009年ノーベル賞の有力候補者を発表
  2. 2009年イグノーベル賞決定!
  3. 研究室でDIY!~エバポ用真空制御装置をつくろう~ ⑤ 最終回
  4. ノーベル化学賞受賞者が講演 3月1日、徳島文理大学
  5. ケミカルバイオロジーがもたらす創薬イノベーション ~ グローバルヘルスに貢献する天然物化学の新潮流 ~
  6. バートリ インドール合成 Bartoli Indole Synthesis
  7. 芝哲夫氏死去(大阪大名誉教授・有機化学)
  8. ノーベル賞化学者と語り合おう!「リンダウ・ノーベル賞受賞者会議」募集開始
  9. マイルの寄付:東北地方太平洋沖地震
  10. 産業界のニーズをいかにして感じとるか

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2016年7月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

クソニンジンのはなし ~草餅の邪魔者~

Tshozoです。昔住んでいた社宅近くの空き地の斜面に結構な数の野草があって、中でもヨモギは春に…

ジアリールエテン縮環二量体の二閉環体の合成に成功

第 654回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院松田研究室の 佐竹 来実さ…

【産総研・触媒化学研究部門】新卒・既卒採用情報

触媒部門では、「個の力」でもある触媒化学を基盤としつつも、異分野に積極的に関わる…

触媒化学を基盤に展開される広範な研究

前回の記事でご紹介したとおり、触媒化学研究部門(触媒部門)では、触媒化学を基盤に…

「産総研・触媒化学研究部門」ってどんな研究所?

触媒化学融合研究センターの後継として、2025年に産総研内に設立された触媒化学研究部門は、「触媒化学…

Cell Press “Chem” 編集者 × 研究者トークセッション ~日本発のハイクオリティな化学研究を世界に~

ケムステでも以前取り上げた、Cell PressのChem。今回はChemの編集…

光励起で芳香族性を獲得する分子の構造ダイナミクスを解明!

第 654 回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 協奏分子システム研究セ…

藤多哲朗 Tetsuro Fujita

藤多 哲朗(ふじた てつろう、1931年1月4日 - 2017年1月1日)は日本の薬学者・天然物化学…

MI conference 2025開催のお知らせ

開催概要昨年エントリー1,400名超!MIに特化したカンファレンスを今年も開催近年、研究開発…

【ユシロ】新卒採用情報(2026卒)

ユシロは、創業以来80年間、“油”で「ものづくり」と「人々の暮らし」を支え続けている化学メーカーです…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP