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アカデミックから民間企業への転職について考えてみる

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今回は、アカデミックから民間企業の研究開発職(品質管理等は除く)に転職する場合を考えてみたいと思います。

何年か大学や研究機関で研究した後、民間企業への転職を考える方は少なくありません。

基礎研究でなく、製品化の携わってみたい、ビジネスの経験を積みたい、任期付きの働き方が合わないなど、その理由はさまざまです。

転職活動は一般的に、求人検索からスタートし、求人への応募、書類選考、面接、内定という流れで進んでいきますが、どうもアカデミック出身の方は「書類選考」で苦戦して、私たち転職エージェントに相談に来られることが多いように感じます。

作成された応募書類を拝見すると、なんとなくその理由が分かります。研究テーマや論文概略を複数枚にわたり書かれており、どのような働き方をしていたのか、何が一番の専門なのかが、よくわからない書類だったりするのです。

そのままの状態で求人企業に応募書類を提出すると、やはり人事からも同様の反応を得ます。

なんかすごそうだけど、内容がよくわからない

そんなコメントをいただくケースがほとんどです。

アカデミックポストを得るための応募書類と、民間企業のポストを得るための応募書類は何が違うのか。

その違いは

評価ポイント

です。

民間とアカデミアの評価ポイントの違いとは?

あたりまえのお話をあらためてしますと、アカデミックと民間企業ではお金の出どころが違います。

アカデミックは研究機関の交付金のほか、NEDOやJSTの国からの外部予算である場合が多いです。

税金を使う以上、テーマは公益性や国益に繋がるのが前提です。例えば、難病疾患の治療法の開発や、次世代エネルギーの研究などです。

そうしたテーマで研究員を募る場合、論文の数や学会発表などの実績が高く評価されます。また選考する側も同分野の研究員であることが多いため、その点でも特に書類で“伝わらない”ということは少ないと思われます。

これに対し、民間は企業としての利益が前提です。公益性の高い研究でも成果がでなければ、途中での事業売却だってありえます。

中途社員に求められるのは、「尖った即戦力」です。

新卒とは異なり、中途の場合は、いわゆるポテンシャル採用はほぼありません。

また、外部から人材を採用しようとする理由は、求める人材が社内にいないからであるため、採用担当者に「求めるスキルをもった人材が応募してきた」ということを書類で思わせることが必要です。

そのため応募書類では、「求める経験、もしくはそれに近しい経験があり、かつ御社でも再現可能であること」を伝える必要があります。つまり、全面的に論文数や概要などをぎっしりと書くよりも、企業の求める求人に沿って記載する内容を取捨選択されることが必要なのです。

ではどのように実際応募書類を書けばよいのか?

例えば、「再生医療製品の開発リーダー」ポジションがあり、そのポジションで求められる要件が「PJリーダー経験と英語」だった場合、自分の経験の中から、要件に見合うような接点を見出し、PJ内容やメンバーの人数構成、及び海外拠点とも英語で日常的にメールをしていた等、自分を提案する要領で作成して頂くと良いと言えます。

また、ある程度の規模の企業になると、人事が研究経験のない方ということも多いので、その点も考慮して、求人企業に沿った技術を提案した方が良いでしょう。特にアカデミックからMSL等の職種に応募する場合、業務のベクトルが対外的・対人的なものになるので、研究歴だけを記載するよりも、共同研究先との窓口を担当してリーダーシップをとっていたことや、勉強会の企画・運営をしたことなどもあれば追記してもらった方がプラスに働くと思います。

せっかく高い技術力があるにも関わらず、それをうまく伝えられないのはもったいありません。

相手(求人企業)を良く知り、その目線に合わせて表現し、伝えていくことが大切なのです。

下記、うまくいった転職例についてご紹介しますので、参考にして頂ければと思います。

転職事例:研究員から理化学機器メーカーのアプリケーションケミストへ

大学院の博士課程を卒業後、10年以上、大学や公的の研究所で研究員として勤務されていたAさん。現職において、予算の都合で次年度以降は自身の専門分野とは違う仕事への配置転換が決まったことをきっかけに転職のご相談にいらっしゃいました。

ご専門は低分子の分析でしたが、趣向性が「技術開発」であったため、理化学機器メーカーでのアプリケーションケミスト(分析専門担当)のポジションをご提案しました。

アプリのポジションについては、高い分析技術は大前提ですが、「顧客志向」「対人折衝能力」「納期意識」が重要です。

営業と連帯して、質の高い分析データや顧客の問題解決をすることで、商品を購入に繋げることがミッションです。

特に、基礎研究の出身者であると、顧客ありきの納期意識がある人かというのは、気にされるケースが多いです。

そのため、Aさんについては、書類、及び面接の際に、そのあたりの能力をアピールすることを意識して書類作成のアドバイスや面接対策を実施しました。顧客ではないものの、所内の低分子分析を関連部門から依頼されて対応したり、技術指導をされていたということなので、応募書類にはそのあたりを追記し、貢献できるという内容をまとめていただきました。

結果的に、Aさんは無事に書類・面接を通過し、内定を獲得されました。

こうした職種があることをご存じなかったAさんですが、アカデミック時代に培った手法開発の経験が顧客に高い評価を得て今なおご活躍されていらっしゃいます。

まとめ

ご自身の強みをしっかりと整理し、応募書類に反映することが大切

今回ご紹介した事例以外にも、たくさんの職種で実績事例があります。化学業界での転職をお考えの方はぜひLHH転職エージェントまでお気軽にご相談ください。

[文]太田 裕子(おおた ひろこ) [編集] LHH転職エージェント(アデコ株会社)

 

LHH転職エージェントについて


LHH転職エージェントとは、世界最大の総合人財サービス企業アデコが日本で展開する転職支援サービスのブランド名称です。国内では大都市圏を中心に事業を展開し、各領域に精通した転職コンサルタントがさまざまな業界・職種の転職サポートを行っています。ライフサイエンス・メディカル領域においては、化学業界を軸に、理化学機器、製薬、再生医療、医療機器といった分野でご活躍される方々の転職をサポートしています。

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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