[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

リチャード・ヘンダーソン Richard Henderson 

リチャード・ヘンダーソン(Richard Henderson 1945年7月19日)はイギリスの分子生物学者。MRC分子生物学研究所所属。2017年ノーベル化学賞受賞者

略歴

1966 エジンバラ大学卒業(物理学)
1969 ケンブリッジ大学博士号 (MRC分子生物学研究所, David Blow教授)
1969 MRC分子生物学研究所研究員
1970 イェール大学博士研究員(Helen Hay Whitney教授)
1973- MRC Laboratory of Molecular Biology, Cambridge
1973  MRC分子生物学研究所研究員(Research Staff)
1979 同上席研究員(Senior Research Staff)
1984 Special Appointments Grade Research Staff
1986 Joint Head of Division of Structural Studies
1995 副所長
1986 所長
2006 Programme Leader

受賞歴

1978 William Bate Hardy Prize
1984 Sir Hans Krebs Medal by the Federation of European Biochemical Societies
1981 Ernst-Ruska Prize for Electron Microscopy
1991 Lewis S. Rosenstiel Award
1993 Louis-Jeantet Prize for Medicine
1999 Gregori Aminoff prize (together with Nigel Unwin)
2005 Distinguished Scientist Award and Fellow, Microscopy Society of America
2016 Copley Medal of the Royal Society[7] 2016 Alexander Hollaender Award in Biophysics
2017 Nobel Prize in Chemistry

研究概要

クライオ電子顕微鏡(CryoEM)による巨大分子の原子構造の決定

1975年膜タンパク質の構造決定に挑み、膜タンパク質を膜ごと電子顕微鏡に置き、グルコース溶液で乾かないように保護しつつ弱い電子ビームを当てて電子顕微鏡で観察するという方法あみだした。

バクテリオロドプシンの二次元結晶の電子線回折実験に取り組み、最初はぼんやりした画像(解像度7Å)であったが、7本のαヘリックス構造が膜を貫いていることが明らかにした。それから15年後、1990年、バクテリオロドプシンの構造を初めて原子レベルの解像度で決定した。これは電子顕微鏡でタンパク質を観察した中では最高の成果で、クライオ電子顕微鏡でもX線結晶解析と同じ(解像度3Å)くらい詳細な画像を得ることができることを証明した。

バクテリオロドプシン

関連動画

 

関連文献

  1. (a) Unwin, P. N. T., and Henderson, R. (1975) Molecular structure determination by electron microscopy of unstained crystalline specimens. J. Mol. Biol. 94, 425-43. (b) Henderson, R., and Unwin, P. N. T. (1975) Three-dimensional model of purple membrane obtained by electron microscopy. Nature 257, 28-32.
  2. Henderson, R.; Baldwin, J. M.; Ceska, T. A.; Zemlin, F.; Beckmann, E.; Downing, K. H. J Mol Biol 1990, 213 (4), 899–929. DOI: 10.1016/S0022-2836(05)80271-2

関連リンク

The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. クラーク・スティル W. Clark Still
  2. 入江 正浩 Masahiro Irie
  3. アルバート・コットン Frank Albert Cotton
  4. ジョージ・オラー George Andrew Olah
  5. バリー・トロスト Barry M. Trost
  6. 文化勲章・受章化学者一覧
  7. クレイグ・ホーカー Craig J. Hawker
  8. ジョン・フレシェ Jean M. J. Frechet

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. トリチウム水から完全無害な水素ガスを作り出す?
  2. 日本プロセス化学会2005サマーシンポジウム
  3. 海の生き物からの贈り物
  4. 芳香族化合物のC–Hシリル化反応:第三の手法
  5. ジョンソン・クライゼン転位 Johnson-Claisen Rearrangement
  6. シアノスター Cyanostar
  7. フォン・ペックマン反応 von Pechmann Reaction
  8. 自己組織化ホスト内包接による水中での最小ヌクレオチド二重鎖の形成
  9. Christoph A. Schalley
  10. ジョージ・フェール George Feher

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

日本化学会と日本化学工業協会に新会長就任

日本化学会は5月23日に川合眞紀氏(自然科学研究機構分子科学研究所)が新会長に就任したことを発表した…

塩基と酸でヘテロ環サイズを”調節する”

塩基と酸を作用させるだけで環サイズを調節できるユニークな中員環合成手法が報告された。塩基による環拡大…

「人工金属酵素によるSystems Catalysisと細胞内触媒反応」University of Basel, T. R. Ward研より

海外留学記第23回目は、前回22回目の研究記を掲載させていただいた小嶋良輔さんからの紹介で、Base…

太陽ホールディングスインターシップ

経営理念に共感し、自ら考え行動できる自律した人材と働きたい私たちは、楽しい社会を実現するという経…

抽出精製型AJIPHASE法の開発

2017年、味の素社の高橋大輔らは、ペプチド液相合成法であるAJIPHASE法にさらなる改良を加え、…

【太陽HD】”世界一の技術”アルカリ現像型ソルダーレジストの開発

ソルダーレジストは、プリント配線板や半導体パッケージ用基板の表層部分に使用されはんだ付け作業時、不要…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP