[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

山本明夫 Akio Yamamoto

山本明夫(1930年3月18日-2017年7月9日 東京生まれ)は、日本の有機化学者である。東京工業大学名誉教授、早稲田大学名誉教授、元日本化学会会長(写真:早稲田大学理工学研究所)。

略歴

1954 早稲田大学理工学部卒業
1959 東京工業大学大学院博士課程修了(工学 教授:神原周)
1960 カリフォルニア州立大学バークレー校博士研究員(Mervin Calvin教授)
1962 マックスプランク研究所博士研究員(G. Wilke)
1971 東京工業大学教授
1988 東京工業大学資源化学研究所所長
1990 早稲田大学大学院理工学研究科客員教授
1995-1996 日本化学会会長
2000- 早稲田大学大学理工学総合研究センター顧問研究員

受賞歴

1969 高分子化学会賞
1985 日本化学会賞

1989 東京都科学技術功労者
1994 向井賞
1995 紫綬褒章

研究概要

有機遷移金属錯体の合成と反応

有機遷移金属錯体の基本的反応に関する研究を行うと共に、そこで得られた知見を基に触媒的有機合成反応を開発することを目指して研究を展開した。特に、パラジウム、ルテニウム、白金,ニッケル等の遷移金属をふくむ新しい金属錯体を合成し、その化学的性質を研究することによって、有機ハロゲン化物、酸無水物、不飽和アルコール等を利用するカルボニル化,ダブルカルボニル化等の新規合成反応を開発し、その反応機構を明らかにした。

酸化的付加と還元的脱離の示唆

1970年、当時クロスカップリング反応の重要な基本的概念である酸化的付加や還元的脱離などの言葉がなかった際に、ニッケル錯体合成において、クロロベンゼンがニッケルに酸化的付加することを示唆していた(メカニズムについては述べられていない)。[1]これに気づいた京都大学の熊田、玉尾らがニッケル触媒を用いて初めてのクロスカップリング反応を発見した(熊田-玉尾-Corriuクロスカップリング)。そのため山本らの研究は現在のクロスカップリング反応の夜明けを促した研究であり、非常に重要であった事は疑いないことである。

yamamoto02.gif

コメント&その他

1.有機金属化学―基礎と応用は有機金属錯体の書籍として名著であり、すでに発行から二十数年経過しているがいまだに読まれている。

関連文献

  1. Uchino, M.; Yamamoto, A.; Ikeda, S. J. Organomet. Chem. 1970, 24, C63. doi:10.1016/S0022-328X(00)84475-7
  2. Yamamoto, A. Bul. Chem. Soc. Jpn. 1995, 68, 433. doi:10.1246/bcsj.68.433

関連書籍

 

外部リンク

 

The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 岩村 秀 Hiizu Iwamura
  2. ラリー・オーヴァーマン Larry E. Overman
  3. ルーベン・マーティン Ruben Martin
  4. 中村 浩之 Hiroyuki Nakamura
  5. ジョージ・チャーチ George M. Church
  6. ノーマン・アリンジャー Norman A. Allinger
  7. ギルバート・ストーク Gilbert Stork
  8. ドナルド・トマリア Donald Tomalia

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. プロパンチアールオキシド (propanethial S-oxide)
  2. マーティン・オストライヒ Martin Oestreich
  3. 水分子が見えた! ー原子間力顕微鏡を用いた水分子ネットワークの観察ー
  4. オルトチタン酸テトライソプロピル:Tetraisopropyl Orthotitanate
  5. 書物から学ぶ有機化学 3
  6. ハニートラップに対抗する薬が発見される?
  7. Chemistry on Thanksgiving Day
  8. 第27回 「有機化学と光化学で人工光合成に挑戦」今堀 博 教授
  9. イオンペアによるラジカルアニオン種の認識と立体制御法
  10. 反応中間体の追跡から新反応をみつける

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

嫌気性コリン代謝阻害剤の開発

嫌気性コリン代謝を選択的に阻害する小分子が開発された。これは、嫌気性微生物の代謝による疾患のメカニズ…

ケムステイブニングミキサー2019ー報告

3月16日から19日の日本化学会第99春季年会に参加されたみなさま、おつかれさまでした!甲南大学…

モリブデンのチカラでニトロ化合物から二級アミンをつくる

川上原料のニトロアレーンとアリールボロン酸を用いた二級アミン合成法が報告された。空気下で安定なモリブ…

化学的に覚醒剤を隠す薬物を摘発

化学変化を加えると覚醒剤に加工できる指定薬物を密輸しようとしたなどとして、東京税関成田支署と成田空港…

ニコラス-ターナー Nicholas Turner

ニコラス ターナー (Nicholas Turner, 1960年6月2日イギリス、ケント州Orpi…

博士課程に進学したあなたへ

どういった心構えで研究生活を送るべきかについて、昨年ですが面白い記事がNatureに出ていたので、紹…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP