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チチバビン反応 Chichibabin Reaction

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概要

含ピリジン複素環化合物に金属アミドを作用させると、芳香族求核置換反応が起き、窒素隣接位にアミンが導入された化合物ができる。

基本文献

  • Chichibabin, A. E.; Zeide, O. A. J. Russ. Phys. Chem. Soc. 1914, 46, 1216.
  • Chichibabin, A. E. J. Prakt. Chem. 1924, 107, 122.
  • Sprung, M. M. Chem. Rev. 1940, 26, 301.
  • Shreve, R. N.; Riechers, E. H.; Rubenkoenig, H.; Goodman, A. H. Ind. Eng. Chem. 1940, 32, 173. doi:10.1021/ie50362a008
  • Leffler, M. T. Org. React. 1942, 1, 19.
  • McGill, C. K.; Rappa , A. Adv. Heterocycl. Chem. 1988, 44, 1. doi:10.1016/S0065-2725(08)60261-5
  • Vorbruggen, H. Adv. Heterocycl. Chem. 1990, 49, 117. doi:10.1016/S0065-2725(08)60554-1

開発の歴史

1914年にソ連の化学者アレクセイ・チチバビンらによって報告された。

Aleksei Chichibabin

Aleksey Yevgenyevich Chichibabin (1871-1945)

 

反応機構

芳香族求核置換反応(SNAr)機構で進行する(Abramovitch, R. A.; Helmer, F.; Saha, J. G. Tetrahedron Lett. 1954, 3445.)。

chichibabin_2

反応例

代償型求核置換機構を経由するチチバビン反応[1]

chichibabin_3

参考文献

  1. (a) Seko, S.; Miyake, K. Chem. Commun. 1998, 1519. DOI: 10.1039/A803497D (b) Bakke, J. M.; Svensen, H.; Trevisan, R. J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 2001, 376. DOI: 10.1039/B008660F

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