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ケムステしごと

化学メーカー研究開発者必見!!新規事業立ち上げの成功確度を上げる方法

今回は、研究開発から新規事業を立ち上げる際の成功確度の上げ方について考えてみたいと思います。

メーカーの研究開発者は、「化学の力で世の中を変えたい!」そんな思いを持って研究開発に励んでいる人がほとんどと思います。自分が研究開発したものが商品となって、世に出回ることほど嬉しいことはないでしょう。しかし、様々な理由により商品化できず日の目を見ないことも往々にしてあるのが現実です。

私は長年、“ビジネスプロデューサー”として、多くの化学メーカーの研究開発者と共に新規事業の立ち上げを行って来ました。今回の記事は、この現実に悩んでいる皆さんに是非読んでいただきたい内容が詰まっています。この記事を参考にしていただき、多くの新商品・サービスが世に出ていくことを切に願っております。

新規事業立ち上げで重要なこと

新規事業の立ち上げで重要なことはずばり、『マーケティング』です。読者の中には、マーケティングとは、すでに売り出している既存商品をどうやったら多く売れるかを考えることだと思っている方も多いと思います。確かにその理解は合っていますが、メーカーの研究開発者が行うべきマーケティングとは、自分たちの“技術に対してのマーケティング“を指します。技術の用途仮説構築から仮説検証、リード顧客・パートナー開拓を行うのです。具体的には、「どのような市場に技術ニーズがあるのか」「競合はいるのか」などを調べ、自分たちの立ち位置を把握することから始めなければいけません。

「そんなこと当たり前ではないか!」と思っていらっしゃる方も多いと思いますが、マーケティングが十分に出来ていないために、多くの研究開発テーマが多額の投資をしたのにも関わらず、世に出ることなく終わってしまうのです。

研究開発部門が抱えるマーケティングに関する課題

研究開発部門の技術に関してはマーケティング活動が十分にされておらず、ニーズが不明確な技術を抱えるメーカーが多いです。特に「市場ニーズの探索」がボトルネックとなっています。メーカーの研究開発部門が「市場ニーズの探索」を行う際に起る課題は、大きく3つあります。

  •  研究開発部門はユーザーにアクセスできる先がない
  •  研究開発者は「思い」があるので、Positiveな情報しか聞いてこない
  •  海外企業や自社にとっての新市場の企業へはアクセスできるチャネルが無い

これらの課題に身に覚えがある読者も多いのではないでしょうか?

研究開発から事業化までのプロセスと各フェーズの課題

研究開発部門が抱える組織的な課題

メーカーの研究開発部門が「市場ニーズの探索」を行う際に起る組織的な課題は、大きく2つあります。

  • 事業化テーマが多く、研究企画部門だけでは見切れない
  • アカウントを持つ営業を巻き込みたいが、数字優先で協力関係が気づきにくい

大手メーカーの場合は、技術に関するマーケティング部隊がいるでしょう。しかし、既存の製品に関するマーケティングを優先的に行うため新しい技術に関しては十分な時間を割けて貰えない。また、多くの研究開発プロジェクトが走っているため各プロジェクトに十分な時間を割けないことが多いはずです。

中小メーカーの場合は、そもそもマーケティング部隊がない会社も多く研究開発部門で行う必要があります。しかし、マーケティングノウハウもないためどのようにやれば良いのか分からない。手探りでやってはいるが、満足のいくアウトプットが出てこないことも多いのではないでしょうか。

課題を解決するための打ち手

マーケティング/組織に関する課題を解決するための打ち手は3つです。この打ち手を実践することで課題が解決され、研究開発から事業化までのスピードが上がります。そして、成功確度が上昇するのです。

  1. マーケティング統括組織の発足(案件振り分け・審議・アウトプット判断)
  2. 適材適所への各研究開発テーマ振り分け
  3. マーケティングアウトプットの評価基準設計

実践事例(課題を解決するための打ち手1~3)

打ち手の1~3に関する実践事例をそれぞれ具体的にご紹介いたします。自社の状況に当てはめてみてください。

1.マーケティング統括組織の発足(振り分け・審議・アウトプット判断)

某化学メーカーJ社の研究開発部隊では、長年、研究開発から新規事業立ち上げの検討スピードが非常に遅いという課題を持っておりました。そこで、「技術 マーケティング」に関して審議する統括組織を発足させることで、今では各研究開発テーマの“技術 マーケティング”を効率的かつスピーディーに行うことが出来るようになり、スピード感を持った新規事業立ち上げ検討を行っております。スピーディーな“技術 マーケティング”のメリットは、無駄な投資を行うことなく会社の有限な資産を効率よく配分することが出来ます。

2. 適材適所への各研究開発テーマ振り分け

某化学メーカーK社の研究開発部隊では、自社内に「技術 マーケティング」に関して審議する統括組織を持っていました。しかし、水面下で動いている研究開発テーマが多く自社内ですべて見切れないという課題を持っておりました。そのため、自社内で出来ること出来ないこと、業界の得意不得意などを洗い出し、自社内で出来ないことに関しては、外部を上手く使い「技術 マーケティング」を推し進めることで、今では効率的な新規事業立ち上げ検討を行っております。

3. マーケティングアウトプットの評価基準設計

先にご紹介した、J社K社も元は“技術 マーケティング”を行った後の判断をどうするか明確に設定しておらず推し進めるべきなのか、そうでないのかの判断がつかない状況が生まれておりました。そこで、各メーカーの研究部隊は評価基準を設けることで“技術 マーケティング”後の判断を設計し、判断に迷わない状況を作り出すことで新規事業立検討のスピードを上げております。

まとめ

・研究開発からの新規事業立ち上げで重要なのは“技術のマーケティング”

・研究開発部隊でマーケティング統括組織を発足させること

・社内で出来ること出来ないことを整理し、外部を上手く活用すること

・技術 マーケティングに対する判断基準を設けること

研究開発部門で今回ご紹介した課題に直面している企業は多いと思います。少しでも“技術のマーケティング”に関してお困りの際は、“OPEN ASSOCIATES R&D総研“までお気軽にご相談ください。

※無料相談会受付中 ☏ 03-3560-6532

「ケムステを読んだ」と言っていただけるとスムーズに受付できます。

相談会にご参加下さった方には、「事例冊子」をプレゼントいたします。

*本記事は、OPEN ASSOCIATES R&D総研所長北島 寛康氏による寄稿になります。

ビジネスプロデューサープロフィール 北島 寛康(きたじま ひろやす)

 R&D総研 所長

ビジネスプロデューサー

【経歴】
2006年にOPEN ASSOCIATES入社し、100以上のプロジェクトマネジメント・実行に携わる。
2010年より研究開発部門向けのマーケティング支援を開始。化学・エレクトロニクス・医療/医薬業界を中心に技術シーズの事業化に従事。
2014年にR&D総研の所長に就任。
【得意分野】光伝送、炭素繊維、遺伝子工学、水処理技術 etc

 

 

OPEN ASSOCIATES R&D総研について

OPEN ASSOCIATESは、2000年に大手コンサルティングファーム“アクセンチュア”の出身者数名で起業した、ビジネスプロデュース集団です。R&D総研は、研究開発部門向けのマーケティング支援に特化した組織であり、化学メーカーなどの研究開発部門と共に技術シーズの事業化を支援して来ました。これまでに2,400件以上のプロジェクトを実施しており、幅広い分野の知見を有しております。

関連リンク

OPEN ASSOCIATES RD総研ホームページ

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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