[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

薗頭 健吉 Kenkichi Sonogashira

[スポンサーリンク]

薗頭 健吉(そのがしら けんきち、1931年10月- 鹿児島県生まれ)は、日本の化学者である。大阪市立大学工学部名誉教授。

経歴

1956 大阪大学理学部化学科卒業(中川正澄教授)
1961 大阪大学大学院理学研究科博士課程修了
1961 大阪大学産業科学研究所助手
1966 ミュンヘン工科大学フンボルト奨学生
1968 大阪大学産業科学研究所助教授

1981 大阪市立大学原子力基礎研究所教授
1989 大阪市立大学工学部教授
1995 大阪市立大学名誉教授
1995 福井工業大学工学部教授
2004 退職

受賞歴

2016 有機合成化学特別賞

研究概要

ハロゲン化合物とアルキン間のクロスカップリング反応の開発

1975年にCassar[1]とHeck[2]らにより独立して同時期にPd触媒を用いたアリールハライドとアルキンのカップリング反応が報告された。その時点で論文を投稿準備をしていた薗頭らは自分たちのCuIを共存させた条件の方が数段優れていると判断し(Pd触媒のみでは100℃、Pd/CuIでは室温)、Tetrahedron Lettに報告した。[3]現在では薗頭-萩原クロスカップリング反応と呼ばれる人名反応となっている。[4]

 

yne-yne31.gif

薗頭-萩原クロスカップリング反応

名言集

「発見は一人ではできないが閃きは個人によるものである。」(化学者たちの感動の瞬間:化学同人より)

コメント&その他

1.閃きは実験以外のとき、例えば会話や寝床のなかで訪れるとよく言われるが、その回数は実験料に比例する為、若い研究者には実験の時間を増やすように努力するように述べている。

関連動画

関連文献

  1. Cassar, L. J. Organomet. Chem. 1975, 93, 253. doi:10.1016/S0022-328X(00)94048-8  
  2. Diek, H. A.; Heck, F. R. J., J. Organomet Chem. 1975,93, 259. doi:10.1016/S0022-328X(00)94049-X
  3. Sonogashira, K.; Tohda, Y.; Hagihara, N. Tetrahedron Lett. 1975, 4467.
  4. Sonogashira, K.  J. Organomet Chem. 2002, 653, 46. doi: 10.1016/S0022-328X(02)01158-0 

関連書籍

外部リンク

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. アーサー・L・ホーウィッチ Arthur L. Horwich
  2. デイヴィッド・マクミラン David W. C. MacMill…
  3. ケー・シー・ニコラウ K. C. Nicolaou
  4. クリストファー・チャン Christopher J. Chang…
  5. サラ・E・リースマン Sarah E. Reisman
  6. サム・ゲルマン Samuel H. Gellman
  7. ウォルター・コーン Walter Kohn
  8. ステファン・ヘル Stefan W. Hell

注目情報

ピックアップ記事

  1. ジフェニルオクタテトラエン (1,8-diphenyl-1,3,5,7-octatetraene)
  2. ニュースタッフ
  3. 白金イオンを半導体ナノ結晶の内外に選択的に配置した触媒の合成
  4. 大日本製薬と住友製薬が来年10月合併・国内6位に
  5. Whitesides教授が語る「成果を伝えるための研究論文執筆法」
  6. パラトーシスを誘導する新規化合物トリプチセンーペプチドハイブリッド(TPHs)の創製
  7. ビアリールのアリール交換なんてアリエルの!?
  8. 第67回―「特異な構造・結合を示すランタニド/アクチニド錯体の合成」Polly Arnold教授
  9. バイアグラ /viagra
  10. わずかな末端修飾で粘度が1万倍も変わる高分子

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年8月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

理研の研究者が考える“実験ロボット”の未来とは?

bergです。昨今、人工知能(AI)が社会を賑わせており、関連のトピックスを耳にしない日はないといっ…

【9月開催】 【第二期 マツモトファインケミカル技術セミナー開催】有機金属化合物 オルガチックスを用いたゾルゲル法とプロセス制御ノウハウ①

セミナー概要当社ではチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素等の有機金属化合物を“オルガチック…

2024年度 第24回グリーン・サステイナブル ケミストリー賞 候補業績 募集のご案内

公益社団法人 新化学技術推進協会 グリーン・サステイナブル ケミストリー ネットワーク会議(略称: …

ペロブスカイト太陽電池開発におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用

開催日時 2024.09.11 15:00-16:00 申込みはこちら開催概要持続可能な…

第18回 Student Grant Award 募集のご案内

公益社団法人 新化学技術推進協会 グリーン・サステイナブルケミストリーネットワーク会議(略称:JAC…

杉安和憲 SUGIYASU Kazunori

杉安和憲(SUGIYASU Kazunori, 1977年10月4日〜)は、超分…

化学コミュニケーション賞2024、候補者募集中!

化学コミュニケーション賞は、日本化学連合が2011年に設立した賞です。「化学・化学技術」に対する社会…

相良剛光 SAGARA Yoshimitsu

相良剛光(Yoshimitsu Sagara, 1981年-)は、光機能性超分子…

光化学と私たちの生活そして未来技術へ

はじめに光化学は、エネルギー的に安定な基底状態から不安定な光励起状態への光吸収か…

「可視光アンテナ配位子」でサマリウム還元剤を触媒化

第626回のスポットライトリサーチは、千葉大学国際高等研究基幹・大学院薬学研究院(根本研究室)・栗原…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP