[スポンサーリンク]

ケムステニュース

分子標的薬、手探り続く

「1週間もたないと思った患者で、がんがすっかり消えて治った」。こんな症例を目の当たりにした東京医科大学の加藤治文教授は、「分子標的薬」と呼ぶ新タイプの抗がん剤「イレッサ(一般名ゲフィチニブ)」の鋭い切れ味に驚く。
 分子標的薬は、がん細胞の増殖にかかわるたんぱく質など特定の分子を狙い打ちにする。イレッサのほかにも国内で臨床試験中のタルセバ(一般名エルロチニブ)など同様の分子標的薬が続々と登場するとみられる。加藤教授は「いま治療の手立てがなくてもあきらめず、新薬が使えるようになるまで生き延びてほしい」と患者に呼び掛ける。  しかし分子標的薬も手探りの部分があり、バラ色の新薬とはいえない。

 期待を集めたイレッサは2年前、世界に先駆けて日本で承認されたが、副作用の間質性肺炎などで亡くなる人が相次ぎ、問題となった。今夏発表された調査結果によると、日本人での肺炎などの発症率は米国の約20倍に達する。喫煙歴などがあると副作用が起きやすいことも判明。高い治療効果がある反面、慎重な使い方も求められている。(引用:日本経済新聞)

 

欧州では申請とりさげされたようです。ゲノム解析によって医薬品の標的となる分子が次々と解明され、その標的のみをつぶす新しい分子標的薬。もちろん、完璧な薬というものはありませんが、夢の薬になった人も数多くいるようです。これらの薬のもとを合成するのが創薬化学です。今後分子標的薬は増えていくと思います。

 

関連リンク

 

がんの分子標的治療─新しいがん治療の開発動向

 

関連書籍

 


データで見る抗がん剤のやめ方 始め方

 

 

 


新・抗がん剤の副作用がわかる本

 

 


抗がん剤開発の軌跡

The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院准教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 新しい抗生物質発見:MRSAを1分で99.99%殺菌
  2. 2011年ロレアル・ユネスコ女性科学者 日本奨励賞発表
  3. エーザイ 抗がん剤「ハラヴェンR」日米欧で承認取得 
  4. ESI-MSの開発者、John B. Fenn氏 逝去
  5. 日本電子の米国法人、有機物を非破壊検出できるイオン源を開発
  6. ゴム状硫黄は何色?
  7. 三菱化学が有機太陽電池事業に参入
  8. 京のX線分析装置、国際標準に  島津製・堀場、EU環境規制で好調…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. リッター反応 Ritter Reaction
  2. 「電子の動きを観る」ーマックスプランク研究所・ミュンヘン大学・Krausz研より
  3. 金属-有機構造体 / Metal-Organic Frameworks
  4. 3成分開始剤系を用いたリビングラジカル重合
  5. タキサン類の全合成
  6. プラスチック類の選別のはなし
  7. ハーバード大Whitesides教授プリーストリーメダルを受賞
  8. 骨粗鬆症、骨破壊止める化合物発見 理研など新薬研究へ
  9. 犬の「肥満治療薬」を認可=米食品医薬品局
  10. π-アリルパラジウム錯体

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

“かぼちゃ分子”内で分子内Diels–Alder反応

環状水溶性ホスト分子であるククルビットウリルを用いて生体内酵素Diels–Alderaseの活性を模…

トーマス・レクタ Thomas Lectka

トーマス・レクタ (Thomas Lectka、19xx年xx月x日(デトロイト生)-)は、米国の有…

有機合成化学協会誌2017年12月号:四ヨウ化チタン・高機能金属ナノクラスター・ジシリルベンゼン・超分子タンパク質・マンノペプチマイシンアグリコン

2017年も残すところあとわずかですね。みなさまにとって2017年はどのような年でしたでしょうか。…

イミデートラジカルを経由するアルコールのβ位選択的C-Hアミノ化反応

オハイオ州立大学・David A. Nagibらは、脂肪族アルコールのラジカル関与型β位選択的C(s…

翻訳アルゴリズムで化学反応を予測、IBMの研究者が発表

有機化学を原子や分子ではなく、単語や文と考えることで、人工知能(AI)アルゴリズムを用いて化学反応を…

細胞をつなぐ秘密の輸送路

細胞から細く長く伸びるワイヤー状の管。サイトネームやトンネルナノチューブと呼ばれるこの管は、離れた細…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP