[スポンサーリンク]

C

触媒的C-H活性化反応 Catalytic C-H activation

 

概要

通常、数多の反応条件に不活性なC-H結合を切断し、新たな結合生成を行う強力な手法。

ハロゲン等の脱離基へと変換する工程が必要無く、副生物も少ない傾向にある。このため、次世代型有機合成プロセスに必須の反応形式と捉えられている。

現時点での報告例の多くは、総じて反応条件が厳しく、化学選択性を実現するため特殊な配向基を必要とする。このため、まだまだ適用制限は多い。今後の研究によって数多の問題が解決されることが望まれる。

 

基本文献

  • Murai, S.; Kakiuchi, F.; Sekine, S.; Tanaka, Y.; Kamatani, A.; Sonoda, M.; Chatani, N. Nature 1993, 366,  529. doi:10.1038/366529a0

Review

  • Campeau, L. -C.; Stuart, D. R.; Fagnou, K. Aldrichimica Acta 2007, 40, 35. [PDF]
  • Alberico, D.; Scott, M. E.; Lautens, M. Chem. Rev. 2007107, 174. DOI: 10.1021/cr0509760
  • Chen, X; Engle, K. M.; Wang, D.-H.; Yu, J.-Q. Angew. Chem. Int. Ed. 200948, 5094. DOI: 10.1002/anie.200806273
  • Gutekunst, W. R.; Baran, P. S. Chem. Soc. Rev. 2011, 40, 1976. DOI: 10.1039/c0cs00182a
  • McMurrayL.O’HaraF.GauntM. J. Chem. Soc. Rev.  2011,  40,  1885DOI: 10.1039/c1cs15013h
  • DaviesH. M. L.Du BoisJ.YuJ.-Q. Chem. Soc. Rev.  2011,  40,  1855DOI: 10.1039/c1cs90010b
  • YamaguchiJ.YamaguchiA. D.ItamiK. Angew. Chem., Int. Ed.  2012,  51,  8960DOI: 10.1002/anie.201201666
  • Hartwig, J.F.  J. Am. Chem. Soc. 2016138, 2. DOI: 10.1021/jacs.5b08707
  • Davies, H. M. L.; Morton, D. J. Org. Chem. 2016, 81, 343. DOI: 10.1021/acs.joc.5b02818

 

反応機構

近傍に配位性官能基が存在するときには、金属のDirection効果によって酸化的付加が促進される。

 

反応例

C_Hactivation_4.gif

  • アニリン誘導体のメタ選択的芳香環C–Hアリール化反応[4]

2015-09-14_01-00-08

  • メタ選択的芳香環C–Hアルケニル化反応[5]

2015-09-14_01-00-20

2015-10-13_09-18-16

 

2015-09-14_05-50-54

実験手順

α-テトラロンのオルト位C-H活性化[3] C_Hactivation_2.gif

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

  1.  (a) Fagnou, K. et al. Science 2007316, 1172. DOI: 10.1126/science.1141956 (b) Fagnou, K. et al. J. Am. Chem. Soc. 2007129, 12072. DOI: 10.1021/ja0745862
  2. Herzon, S. B.; Hartwig, J. F. J. Am. Chem. Soc. 2007129, 6690. DOI: 10.1021/ja0718366
  3. Kakiuchi, F.; Murai, S. Org. Synth. 200280, 104. [PDF]
  4. Phipps, R. J.; Gaunt, M. J. Science 2009323, 1593. DOI: 10.1126/science.1169975
  5. Leow, D.; Li, G.; Mei, T.-S.; Yu, J.-Q. Nature 2012486, 518. DOI:10.1038/nature11158
  6. Y. Xu.;  Guobing, Y.; Zhi, R.; Dong, G.  Nature Chem. 20157, 829-834. DOI: 10.1038/nchem.2326
  7. Kuninobu, Y.; Ida, H.; Nishi, M.; Kanai, M. Nature Chem 20157, 712. DOI:10.1038/nchem.2322

 

関連書籍

 

外部リンク

The following two tabs change content below.
Hiro

Hiro

Hiro

最新記事 by Hiro (全て見る)

関連記事

  1. シュワルツ試薬 Schwartz’s Reagent…
  2. 1,3-ジチアン 1,3-Dithiane
  3. 金属カルベノイドのC-H挿入反応 C-H Insertion o…
  4. シモンズ・スミス反応 Simmons-Smith Reactio…
  5. FAMSO
  6. ヒドロホルミル化反応 Hydroformylation
  7. シリル系保護基 Silyl Protective Group
  8. 求核置換反応 Nucleophilic Substitution…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. アンドレアス ファルツ Andreas Pfaltz
  2. 第45回BMSコンファレンス参加者募集
  3. アレルギー治療に有望物質 受容体を標的に、京都大
  4. 富大工学部実験研究棟で火事
  5. 化学五輪、「金」の高3連続出場 7月に東京開催
  6. ライトケミカル工業2020年採用情報
  7. 分子構造を 3D で観察しよう (3):新しい見せ方
  8. 第二回触媒科学国際シンポジウム
  9. ケムステ版・ノーベル化学賞候補者リスト【2016年版】
  10. アメリカ化学留学 ”実践編 ー英会話の勉強ー”!

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

生物の仕組みに倣う:背景と光に応じて色が変わる顔料の開発

第165回目のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院工学研究科 ・坂井美紀(さかい みき)さんに…

イミデートラジカルを用いた多置換アミノアルコール合成

イミデートラジカルを用い、一挙に多置換アミノアルコールを合成する方法が開発された。穏和な条件かつ位置…

ジェフリー·ロング Jeffrey R. Long

ジェフリー·ロング(Jeffrey R. Long, 1969年xx月xx日-)は、アメリカの無機材…

【なんと簡単な!】 カーボンナノリングを用いた多孔性ナノシートのボトムアップ合成

第 164 回目のスポットライトリサーチは東京大学大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻の森泰造 (…

「進化分子工学によってウイルス起源を再現する」ETH Zurichより

今回は2018年度のノーベル化学賞の対象となった進化分子工学の最前線でRNA・タンパク質工学を組み合…

アントニオ・M・エチャヴァレン Antonio M. Echavarren

アントニオ・M・エチャヴァレン(Antonio M. Echavarren、1955年3月25日–)…

PAGE TOP