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J

ジョンソン・クライゼン転位 Johnson-Claisen Rearrangement

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概要

アリルアルコールにオルト酢酸エステルを作用させ、アリルビニルエーテルを系内で生成させた後、Claisen転位を行ってエステルに導く反応。

ほとんどneat条件で行え、かつ副産物も揮発性なので、合成初期の大量スケールでよく用いられる。弱酸性・加熱条件が必要。

塩基性条件・低温で行いたい場合にはIreland-Claisen転位、中性条件ではEschenmoser-Claisen転位というふうに、相補的に用いることができる。

 

基本文献

 

反応機構

ビニルエーテル形成後はClaisen転位と同じ、シグマトロピー機構。Claisen転位のバリエーションはいす型6員環遷移状態を経るため、一般に高い立体特異性が発現する。
johnson_claisen_2.gif

反応例

Merrilactone Aの合成[1] johnson_claisen_3.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] Birman, V. B.; Danishefsky, S. J. J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 2080. DOI: 10.1021/ja012495d

 

関連反応

 

関連書籍

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外部リンク

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