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オーストラリア国境警備で大活躍の”あの”機器

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シドニー国際空港では税関職員が一人の怪しい男に目を付けた。(中略)彼の持ち物の付着物からなんとコカインの反応が! ピロ ピロ ピロ(;゚Д゚) 今回は、とある番組で大活躍の”あの”機器について紹介します。

Border Security:Australia’s Front Line

とある番組は、オーストラリアの番組、Border Security:Australia’s Front Lineを日本向けに編集・翻訳したものです。舞台は税関のチェックが厳しいオーストラリアの国際空港で、怪しい旅行者にスポットを当てて荷物をチェックしたり身体検査をしたりし、最終的に白か黒までの結論を出すところまでが番組の流れです。荷物や服をチェックする際に、粉を集めてとある機器にセットすると、薬物が含まれているか簡単にチェックでき薬物反応があるとアラームが鳴ります。私はこの番組がとても好きなのでこの分析機器が気になって調べてみました。

Streetlab

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機器の写真

 

一台目は、「Streetlab」家電から飛行機のエンジンまで製造しているGE社製の分析機器です。番組では白い粉が出てきたら、袋に入れてこのセットし、同定を行っています。商品サイトによるとラマンスペクトルを測定して、内部のデータベースと照合し爆発物や薬物かどうか判定しているようです。

袋に入った粉体でも液体でも測定でき、クリアなスペクトルが得られています。参考価格は、350万円と比較的安価な部類のラマン分光計だと考えられます。GE他、日本メーカーではハンディタイプのラマン分光計も多数販売していて、様々な場所で活躍できるようです。

 

IONSCAN 500DT

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2台目は「IONSCAN 500DT」化学・生物兵器などの検出機器を製造しているSmiths detection社の製品です。専用のプローブを怪しいところにこすりつけた後、機器にセットすると分析され、薬物が検出されるとアラームが鳴ります。

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プローブ

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アラーム画面

測定原理は、イオン移動度分光法と呼ばれるもので、高温でガス化されたサンプルがイオン化されます。その後、MS部に導入されるとイオンが移動しますが、その移動速度は分子によって異なるため分子を同定することができるようです。イオン化には、ニッケル63のベータ線を利用し、ソフトなイオン化を行っています。爆発物(主にニトロ化合物や過酸化物)の探索にはアニオンを、薬物の探索にはカチオンを検出するため、二つの検出器がこの機器には装備されています。爆発物はピコグラムレベルで、薬物はサブナノグラムレベルで検出できるため、非常に少量でも見逃しません。

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測定原理図

テレビ番組では面白おかしくなっていますが、薬物に関わってはいけません。上記のような最新の機器があなたを待ち構えています。

関連リンク

関連書籍

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ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

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