[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

燃える化学の動画を集めてみました

[スポンサーリンク]

世は試験、入試、卒業と何かと慌ただしい季節ですね。筆者も卒論や修論の添削という毎年恒例の赤ペン先生の季節となり、日々意味不明の難解な日本語と格闘する毎日です。

さてこんな時は文字通り頭が爆発しそうになります。化学は注意しないと爆発事故に繋がりかねませんので十分な安全対策が必要です。でも、言葉で危ないと言っても実感は湧かないでしょう。そこで、実際に動画で体験してみるなんていかがでしょうか?

今回のポストでは恐ろしくも美しい過激な化学反応動画をちょっとだけ紹介します。

以前こちらこちらでも面白美しい化学動画をご紹介いたしましたが、今回のコンセプトは「化学は爆発だ!」です。かの岡本太郎氏のパクリです。最初にお断りいたしますが、こういった危険な実験を決して真似しないでくださいね。あくまでストレス発散用です。

 

まず最初にご紹介しますのは、世界で最も美しい元素でおなじみ、Theo Gray氏のMad Scienceでも取り上げられた実験です。

ポップコーンといえば、程よい塩加減が大事ですね。この塩を作って食べようという趣旨です。

塩と言えば塩化ナトリウム、そうNaClですね。これを合成するならNaOHとHClの中和が簡単です。しかし、この実験では金属ナトリウムに直接塩素ガスを吹きかけてNaClを作ろうとしています。まあ原理的には酸化還元なのでうまくいくはずですが、余りに過激な反応であるところはご愛嬌。上に吊るしたポップコーンが見事に炎上してるシーンがツボですね。

 

お次は化学以外にも科学全般の美しい画像や動画を集めたサイトその名もBeauty of Scienceから、元素の単体が燃焼する様を集めたものです。美しい!

筆者はこの中にあるマグネシウムのリボンが燃焼する実験を小学校の時にやった経験から化学が好きになったんですねえ。危険ですが、こういった美しさも秘めているところが化学の素晴らしいところです。

 

続いてはみんな大好きアルカリ金属の王者セシウムです。

セシウムの単体はなんでもかんでもすぐ焼き尽くします。木に乗っけておくだけで燃え始めるってんだから、キャンプにはもってこいですね(そんなバカな)。

一番印象的なのは当然水との反応です。ナトリウムなんて目じゃありません。

 

そして最後は、英国はBBCのBBC Britから、少しだけインタラクティブに仕上げたYouTube動画をどうぞ。

8つの元素を選択して、その組み合わせの反応を観ることができるように細工してあります。なるほどなかなか凝ってますね。

組み合わせを選んだ後、動画の最後にエネルギー(恐らく反応熱)が出てきます。あなたはどの組み合わせが最もヤバいかわかりますか?ちなみに私は2発目で当たりました。

 

ということで、萌える燃える化学はいかがでしたでしょうか?たまに化学工場での爆発事故などのニュース(例えばこちらとかこちら)を耳にすることがあります。そういった面を考えれば当然化学物質は恐れておくべきなのでしょうが、何をしたら危ないのか、この量だとどれくらい危険なのかを知っておくことは重要だと思います。

くれぐれもご自宅でやろうとか、実験室で先生に隠れてやろうとかしてはいけませんよ!嫌な仕事もパーっと燃やしちゃいたいですね!

 

関連書籍

[amazonjs asin=”487311666X” locale=”JP” title=”Mad Science 2 ―もっと怪しい炎と劇薬と爆音の科学実験 (Make: PROJECTS)”] [amazonjs asin=”4759818332″ locale=”JP” title=”実験を安全に行うために第8版”] [amazonjs asin=”405406521X” locale=”JP” title=”新版 美しい元素 (学研の図鑑)”]
Avatar photo

ペリプラノン

投稿者の記事一覧

有機合成化学が専門。主に天然物化学、ケミカルバイオロジーについて書いていきたいと思います。

関連記事

  1. Sim2Realマテリアルズインフォマティクス:データの乏しさを…
  2. Wolfram|Alphaでお手軽物性チェック!「Reagent…
  3. MEDCHEM NEWS 30-4号「ペプチド化学」
  4. 2010年人気記事ランキング
  5. アイディア創出のインセンティブ~KAKENデータベースの利用法
  6. カーボン系固体酸触媒
  7. ケムステイブニングミキサー2017へ参加しよう!
  8. NMR Chemical Shifts ー溶媒のNMR論文より

注目情報

ピックアップ記事

  1. 研究室での英語【Part1】
  2. 次世代型合金触媒の電解水素化メカニズムを解明!アルキンからアルケンへの選択的水素化法
  3. 有機の王冠
  4. アジドインドリンを利用した深海細菌産生インドールアルカロイド骨格のワンポット構築
  5. 化学の力で迷路を解く!
  6. 澤本 光男 Mitsuo Sawamoto
  7. 材料・製品開発組織における科学的考察の風土のつくりかた ー マテリアルズ・インフォマティクスを活用し最大限の成果を得るための筋の良いテーマとは ー
  8. タキサン類の全合成
  9. ホーナー・ワズワース・エモンス反応 Horner-Wadsworth-Emmons (HWE) Reaction
  10. アントニオ・M・エチャヴァレン Antonio M. Echavarren

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2017年1月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

注目情報

最新記事

先端の質量分析:GC-MSおよびLC-MSデータ処理における機械学習の応用

キャラクタライゼーションの機械学習応用は、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)およびラボオートメ…

原子半径・電気陰性度・中間体の安定性に起因する課題を打破〜担持Niナノ粒子触媒の協奏的触媒作用〜

第648回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院工学系研究科(山口研究室)博士課程後期2年の松山…

リビングラジカル重合ガイドブック -材料設計のための反応制御-

概要高機能高分子材料の合成法として必須となったリビングラジカル重合を、ラジカル重合の基礎から、各…

高硬度なのに高速に生分解する超分子バイオプラスチックのはなし

Tshozoです。これまでプラスチックの選別の話やマイクロプラスチックの話、およびナノプラスチッ…

新発想の分子モーター ―分子機械の新たなパラダイム―

第646回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機反応論研究室 助教の …

大人気の超純水製造装置を組み立ててみた

化学・生物系の研究室に欠かせない超純水装置。その中でも最も知名度が高いのは、やはりメルクの Mill…

Carl Boschの人生 その11

Tshozoです。間が空きましたが前回の続きです。時系列が前後しますが窒素固定の開発を始めたころ、B…

PythonとChatGPTを活用するスペクトル解析実践ガイド

概要ケモメトリクスと機械学習によるスペクトル解析を、Pythonの使い方と数学の基礎から実践…

一塩基違いの DNA の迅速な単離: 対照実験がどのように Nature への出版につながったか

第645回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院工学系研究科相田研究室の龚浩 (Gong Hao…

アキラル色素分子にキラル光学特性を付与するミセルを開発

第644回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 総合研究院 応用化学系 化学生命科学研究所 吉沢…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP