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元素戦略 Element Strategy

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平成19年より文部科学省・経済産業省が主導している国家戦略であり、資源枯渇問題を見据えた科学研究戦略の一つである。数少ない日本発のコンセプト・科学戦略として、世界へと広く認知されることを目指している。

資源に乏しい日本国が強みを発揮できるのはほかでもない科学技術であり、また「ものづくり」である。元素の新しい側面を発掘し、その使用を効率化させることは、自国の強みをさらに強化することにつながる。またそれに加えて特定の元素だけへ過剰な依存を減らすこともでき、限られた資源を有効活用できる。

これが元素戦略を支える基盤思想である。


元素戦略は大きく分けて4つの下部戦略から構成される。

「減量戦略」
希少元素や規制元素の使用を極力減らす取り組み。

「代替戦略」
各所で使用されている希少元素や有害・規制元素を、他の入手容易・汎用・無害な元素で代替する取り組み。

「循環戦略」
希少元素の循環利用・再生利用を推進する取り組み。

「規制戦略」
規制に基づく制限をハードルとして課すことでイノベーションを推進する取り組み。

 

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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