[スポンサーリンク]

ケムステニュース

2009年ノーベル賞受賞者会議:会議の一部始終をオンラインで

[スポンサーリンク]

 会議ブログ、ライブストリーム、トゥウィッターにより現地討論の臨場感がそのままに

67カ国から集まる580人の若い科学者が、コンスタンス湖で23名のノーベル賞受賞者に実際に会う機会をもつことになります。この580名のみが、第 59回リンダウ・ノーベル賞受賞者会議の参加者選考を通過しました。6月28日から7月3日まで、リンダウは化学の将来のための研究所となります。

 

主催者と協賛者の取り計らいにより、世界中の科学ファンは、コンスタンス湖での会議の一部始終を、(バーチャルではありますが)最前列の席から見ているかのように体験することができます。
今年の会議では、オフィシャルブログによるリポートがドイツ語と英語の2カ国語で行われる予定です。マーズ社の協力により、第59回ノーベル賞受賞者会議の詳細なリポートが www.scienceblogs.de/lindaunobel で提供されます。いくつかの速報は、すでに掲載されています。

 

会議開催中は、8名のブロガーからなる国際チームによって、ブログによる生中継が行われます。講義や演壇上での討論の様子に加え、ノーベル賞受賞者との豊富なインタビュービデオも掲載され、ブログは、リンダウの現場の雰囲気を伝えます。ノーベル賞受賞者と若き科学者の少人数グループでの昼食や夕食の際にも、またボートでのマイナウ島訪問の際にも、ブログによるリピートが行われます。 (引用:businesswire.com)

 

2009年リンダウ・ノーベル賞受賞者会議は、化学分野のノーベル賞受賞化学者がドイツのリンダウに集い、若手研究者との講演および懇親の場を持つ会合です(参考:化学者のつぶやきでの解説記事)。明日、6/28から7/3までの一週間を使って開催されます。

 

リンダウ会議では、招待化学者の講演・インタビュー・会議風景などを、最新Web技術を使ってリアルタイム発信することになっています。これにより、会議に参加できない方々でも、会議の臨場感を体験することができるようになっています。

 

リンダウ会議に関する情報は、公式サイトは勿論、主にScience Blog(英語・独語)リンダウ会議TwitterFacebookの特設ページなどなどを通じて発信される予定です。

 

昨年度のものではありますが、NatureのWebサイトでも特集ページが設置されています。おそらく今年も会議終了後、同様のものが作成されることでしょう。

 

日本語解説記事がきわめて少ないために、国内知名度は残念なことに高くありません。しかし参加メンバーの豪華さ、また未来の化学界を担う若手研究者が多数参加するという意味合いからも、要注目の会合といえます。

 

残念ながら日本語で発信予定のあるメディアは、今のところ皆無です。しかし幸運なことに、筆者自身も参加予定があります。絶好の機会ですから、Chem-Station Twitterもしくは「化学者のつぶやき」で、日本語での実況・参加レポを書いてみようと考えています。乞うご期待!

 

外部リンク

Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 秋の味覚「ぎんなん」に含まれる化合物
  2. 住友化学、イスラエルのスタートアップ企業へ出資 ~においセンサー…
  3. 浜松ホトニクス、ヘッド分離型テラヘルツ波分光分析装置を開発
  4. 世界的性能の質量分析器開発を開始
  5. 製薬各社 2010年度 第1四半期決算を発表
  6. Googleの面接で話した自分の研究内容が勝手に特許出願された
  7. 総合化学大手5社、4-12月期の経常益大幅増
  8. 小児薬、大人用を転用――アステラス、抗真菌剤

注目情報

ピックアップ記事

  1. 五員環を経て三員環へ!ジ-π-“エタン”転位
  2. 有機半導体の界面を舞台にした高効率光アップコンバージョン
  3. アルブライト・ゴールドマン酸化 Albright-Goldman Oxidation
  4. 世界5大化学会がChemRxivのサポーターに
  5. 触媒がいざなう加速世界へのバックドア
  6. 第47回天然物化学談話会に行ってきました
  7. アレクセイ・チチバビン ~もうひとりのロシア有機化学の父~
  8. ブートキャンプ
  9. 「女性用バイアグラ」開発・認可・そして買収←イマココ
  10. 第53回「すべての化学・工学データを知識に変える」金子弘昌准教授

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年6月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

注目情報

最新記事

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

圧力に依存して還元反応が進行!~シクロファン構造を活用した新機能~

第686回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機化学第一研究室(鈴木孝…

第58回Vシンポ「天然物フィロソフィ2」を開催します!

第58回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!今回のVシンポは、コロナ蔓延の年202…

第76回「目指すは生涯現役!ロマンを追い求めて」櫛田 創 助教

第76回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第75回「デジタル技術は化学研究を革新できるのか?」熊田佳菜子 主任研究員

第75回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第74回「理想的な医薬品原薬の製造法を目指して」細谷 昌弘 サブグループ長

第74回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第57回ケムステVシンポ「祝ノーベル化学賞!金属有機構造体–MOF」を開催します!

第57回ケムステVシンポは、北川 進 先生らの2025年ノーベル化学賞受賞を記念して…

櫛田 創 Soh Kushida

櫛田 創(くしだそう)は日本の化学者である。筑波大学 数理物質系 物質工学域・助教。専門は物理化学、…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP