[スポンサーリンク]

ケムステニュース

和光純薬を富士フイルムが買収へ

富士フイルムホールディングスが武田薬品工業の試薬品子会社、和光純薬工業(大阪市)の買収を検討していることが22日、分かった。武田が売却に向けた入札を8月にも実施する見通しだ。富士フイルムのほか英投資ファンドなども関心を示しているもようで、買収額は1千億円程度になると予想されている(引用:産経新聞 2016年7月22日)。

 

有機合成試薬や生化学用キットなどを使っている皆様にさきほど驚愕なニュースが舞い込んできました。おなじみの試薬会社最大手の和光純薬工業が富士フイルム他に買収されるとのこと。記事の通り、和光純薬工業はもとより、武田薬品の子会社です。

そもそも、知らない方もいると思いますが、同社は1922年に武田薬品工業の化学薬品部門を分離してはじめた「武田化学薬品会社」がはじまりであり、現在の名前になったのは1947年のことでした。

両者のマークをみていただければ、一目瞭然。色を反転させただけで、全く同じマークです。

2016-07-22_13-44-06

 

医薬品開発に注力したいという武田薬品工業と、有機材料や医療関係に興味がある富士フィルムの希望が合致したのかもしれません。いずれにしても富士フイルムが買収すれば、特段問題はない気がします(おそらくマークが変わってしまうこと以外)。しかし、海外のファンドも興味を示しているらしく、海外メーカーに買収されたら国産の試薬会社が減ってしまうことになるので、なんとか避けたいところですね。

最後はひとりごとですが、最近値引きなどで和光の動きがおかしいと思っていたんですよね。関係ないかもしれないですが。さてどうなるか。

追記 2016.8.17】 買収先は未だ混沌としており、日立製作所が名乗りを上げたという報道がありました。いやはやどうなることやら。

追記 2016.11.3 】入札の結果、武田薬品は最高額を提示した富士フイルムと優先交渉することを決めたそうです。11月内にも基本合意し、16年度中の手続き完了を目指すとのこと。

【追記 2016. 12.15】ついに買収が発表されました。その額1547億円。和光の試薬や検査薬を使った診断装置の開発や、薬の開発や製造の受託を拡大し、2015年度に約800億円だった和光の売上高を5年後に1千億円超にする計画を立てているそうです。

 

関連リンク

 

The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. ノーベル化学賞、米仏の3氏に・「メタセシス反応」研究を評価
  2. ダイエット食から未承認薬
  3. トムソン・ロイターのIP & Science事業売却へ…
  4. 分子積み木による新規ゼオライト合成に成功、産総研
  5. 博士後期で学費を企業が肩代わり、北陸先端大が国内初の制度
  6. CTCLS、製薬業界向けに医薬品の探索研究に特化した電子実験ノー…
  7. 第一製薬、仏サノフィに脳梗塞予防薬の営業権を返還
  8. 第一三共 抗インフルエンザ薬を承認申請

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 完熟バナナはブラックライトで青く光る
  2. アルケンの実用的ペルフルオロアルキル化反応の開発
  3. 2010年イグノーベル賞決定!
  4. アルキン来ぬと目にはさやかに見えねども
  5. 東芝やキヤノンが優位、微細加工技術の「ナノインプリント」
  6. 名大・山本名誉教授に 「テトラへドロン賞」 有機化学分野で業績
  7. 普通じゃ満足できない元素マニアのあなたに:元素手帳2016
  8. 「溶融炭酸塩基の脱プロトン化で有用物質をつくる」スタンフォード大学・Kanan研より
  9. 大学の講義を無料聴講! Academic Earth & Youtube EDU
  10. フェルナンド・アルベリシオ Fernando Albericio

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

嫌気性コリン代謝阻害剤の開発

嫌気性コリン代謝を選択的に阻害する小分子が開発された。これは、嫌気性微生物の代謝による疾患のメカニズ…

ケムステイブニングミキサー2019ー報告

3月16日から19日の日本化学会第99春季年会に参加されたみなさま、おつかれさまでした!甲南大学…

モリブデンのチカラでニトロ化合物から二級アミンをつくる

川上原料のニトロアレーンとアリールボロン酸を用いた二級アミン合成法が報告された。空気下で安定なモリブ…

化学的に覚醒剤を隠す薬物を摘発

化学変化を加えると覚醒剤に加工できる指定薬物を密輸しようとしたなどとして、東京税関成田支署と成田空港…

ニコラス-ターナー Nicholas Turner

ニコラス ターナー (Nicholas Turner, 1960年6月2日イギリス、ケント州Orpi…

博士課程に進学したあなたへ

どういった心構えで研究生活を送るべきかについて、昨年ですが面白い記事がNatureに出ていたので、紹…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP