[スポンサーリンク]

A

ミカエリス・アルブゾフ反応 Michaelis-Arbuzov Reaction

[スポンサーリンク]

概要

亜リン酸エステル(ホスファイト)にハロゲン化アルキルを作用させ、五価のリン酸エステル(ホスフェート)を合成する反応。

エステル残基がハロゲン化アルキルのアルキル基と同じである場合、触媒量の使用で済む。

リン酸誘導体合成の他、Wittig-Horner反応Horner-Wadsworth-Emmons反応における試薬合成によく用いられる。

ただし、α-ハロケトンの場合には、エノールホスフェートが生じる(Perkow反応)。

基本文献

・Michaelis, A.; Kaehne, R. Ber. 1898, 31, 1048. doi:10.1002/cber.189803101190
・Arbuzov, A. E. J. Russ. Phys. Chem. Soc. 190638, 687.
・Ford-Moore, A. H.; Perry, B. J. Org. Synth. 195131, 33. [website]
・Bauer, G.; Haegele, G. Angew. Chem. Int. Ed. 197716, 477. DOI: 10.1002/anie.197704771
・Faure, B. et al. Chem. Commun. 1989, 805.
・Yadav, V. K. Synth. Commun. 1990, 20, 239. DOI: 10.1080/00397919008052289
<review>
・Kosolapoff, G. M. Org. React. 1951, 6, 276.
・Arbuzov, B. A. Pure Appl. Chem. 1964, 9, 307. doi:10.1351/pac196409020307
・Redmore, D. Chem. Rev. 1971, 71, 315. DOI: 10.1021/cr60271a003
・Bhattacharya, A. K.; Thyagarajan, G. Chem. Rev. 198181, 415. DOI: 10.1021/cr00044a004

反応機構

p-p-1.2.gif

反応例

例[1] p-p-1.1.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] Burton, D. J.; Flynn, R. M. Synthesis 1979, 615. DOI: 10.1055/s-1979-28781

 

関連反応

 

関連書籍

 

外部リンク

関連記事

  1. クネーフェナーゲル縮合 Knoevenagel Condensa…
  2. ブラウンヒドロホウ素化反応 Brown Hydroboratio…
  3. 還元的アルドール反応 Reductive Aldol React…
  4. カルバメート系保護基 Carbamate Protection
  5. アサートン・トッド反応 Atherton-Todd Reacti…
  6. マラプラード グリコール酸化開裂 Malaprade Glyco…
  7. サクセナ・エヴァンス還元 Saksena-Evans Reduc…
  8. p-メトキシベンジル保護基 p-Methoxybenzyl (P…

注目情報

ピックアップ記事

  1. Wiley社の本が10%割引キャンペーン中~Amazon~
  2. 【書籍】「ルールを変える思考法」から化学的ビジネス理論を学ぶ
  3. 英文校正会社が教える 英語論文のミス100
  4. ジェイ・キースリング Jay Keasling
  5. 招福豆ムクナの不思議(6)植物が身を護る化学物資
  6. ハイブリット触媒による不斉C–H官能基化
  7. スイスの博士課程ってどうなの?3〜面接と入学手続き〜
  8. SNS予想で盛り上がれ!2020年ノーベル化学賞は誰の手に?
  9. 【書籍】ゼロからの最速理解 プラスチック材料化学
  10. 電子のスピンに基づく新しい「異性体」を提唱―スピン状態を色で見分けられる分子を創製―

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年6月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

注目情報

最新記事

アクリルアミド類のanti-Michael型付加反応の開発ーPd触媒による反応中間体の安定性が鍵―

第622回のスポットライトリサーチは、東京理科大学大学院理学研究科(松田研究室)修士2年の茂呂 諒太…

エントロピーを表す記号はなぜSなのか

Tshozoです。エントロピーの後日談が8年経っても一向に進んでないのは私が熱力学に向いてないことの…

AI解析プラットフォーム Multi-Sigmaとは?

Multi-Sigmaは少ないデータからAIによる予測、要因分析、最適化まで解析可能なプラットフォー…

【11/20~22】第41回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

概要メディシナルケミストリーシンポジウムは、日本の創薬力の向上或いは関連研究分野…

有機電解合成のはなし ~アンモニア常温常圧合成のキー技術~

(出典:燃料アンモニアサプライチェーンの構築 | NEDO グリーンイノベーション基金)Ts…

光触媒でエステルを多電子還元する

第621回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 生命・錯体分子科学研究領域(魚住グループ)にて…

ケムステSlackが開設5周年を迎えました!

日本初の化学専用オープンコミュニティとして発足した「ケムステSlack」が、めで…

人事・DX推進のご担当者の方へ〜研究開発でDXを進めるには

開催日:2024/07/24 申込みはこちら■開催概要新たな技術が生まれ続けるVUCAな…

酵素を照らす新たな光!アミノ酸の酸化的クロスカップリング

酵素と可視光レドックス触媒を協働させる、アミノ酸の酸化的クロスカップリング反応が開発された。多様な非…

二元貴金属酸化物触媒によるC–H活性化: 分子状酸素を酸化剤とするアレーンとカルボン酸の酸化的カップリング

第620回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院工学研究院(本倉研究室)の長谷川 慎吾 助教…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP