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サクセナ・エヴァンス還元 Saksena-Evans Reduction

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概要

β-ヒドロキシケトンを立体選択的に還元し、anti-1,3-ジオールを得る方法。

syn-1,3-ジオールを与えるEt2BOMe+NaBH4(奈良坂・Prasad還元)やZn(BH4)2還元などと相補的に用いられる。


基本文献

  <review>

反応機構

反応剤の求核力は弱いため、分子間形式では反応しない。β位ヒドロキシル基に結合した状態から分子内還元で反応が進行すると考えられている。このうえで、置換基の1,3-ジアキシアル反発を最小化するような遷移状態を考えると説明可能。

反応例

StigmatellinAの合成[1]

Kinamycin Cの合成[2]

(-)-Himgalineの合成[3]: 必ずしも1,3-関係でなくとも、立体選択性を発現させることができる例。なお、このケースではNaBH4還元を用いるとaxialアルコールのみが得られる。

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参考文献

  1. Enders, D.; Geibel, G.; Osborne, S. Chem. Eur. J. 2000, 6, 1302. [abstract]
  2. Lei, X.; Porco, J. A. J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 14790. doi:10.1021/ja066621v
  3. Shah, U.; Chackalamannil, S.; Ganguly, A. K.; Chelliah, M.; Kolotuchin, S.; Buevich, A.; McPhail, A. J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 12654. doi:10.1021/ja065198n

関連反応

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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