[スポンサーリンク]

D

デュボア アミノ化反応 Du Bois Amination


概要

ロジウム触媒を用いて系中で金属ナイトレノイド(nitrenoid)を生成させ、C-H挿入型アミノ化を行う手法。アルカンの不活性C-Hに窒素官能基を導入できる大変優れた方法。

基本文献

  • Espino, C. G.; Du Bois, J.. Angew. Chem. Int. Ed. 200140, 598. [abstract]
  • Espino, C. G.; Wehn, P. M.; Chow, J.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 6935.DOI: 10.1021/ja011033x
  • Fiori, K. W.; Fleming, J. J.; Du Bois, J. Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 4349. doi:10.1002/anie.200460791
  • Fiori, K. W.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2007129, 562. DOI: 10.1021/ja0650450
  • Davies, H. M. L.; Manning, J. R. Nature 2008451, 417. DOI:10.1038/nature06485

 

反応機構

ヨードイミン生成に伴い発生する酢酸が触媒活性を落とすので、塩基としてMgOを共存させる必要がある。
活性種はロジウムナイトレニド。
下記の反応例を見ても分かるが、 Rh二核構造の保持が触媒活性には重要と推測される。(参考: Nakamura, E. et al. J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 7181.) 。
カチオン性を帯びる中間体を経由するため、それを安定化しうる基質(ヘテロ原子隣接位・三級炭素など)のほうが反応しやすい。
du_bois_amine_2.gif

反応例

Du Bois自らによって様々な難関・複雑天然物合成へと応用されている。
Tetrodotoxinの合成[1] du_bois_amine_3.gif
Saxitoxinの合成[2]: アミナールへの立体選択的付加[3]により、連続不斉点を効率的に制御している。
du_bois_amine_5.gif
ロジウムの二核構造を安定化させる配位子(esp)を用いれば、C-Hアミノ化の適用範囲が大幅に拡大される[4]。
du_bois_amine_4.gif
反応の立体特異性を利用したManzacidin類の全合成[5] du_bois_amine_6.gif
(+)-Gonyautoxin 3 の全合成[6]:アミノイミダゾリン合成法[7]を上手く活用している。
du_bois_amine_7.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] Hinman, A.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2003125, 11510. DOI: 10.1021/ja0368305

[2] (a) Fleming, J. J.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2006128, 3926. DOI: 10.1021/ja0608545 (b) Fleming, J. J.; McReynolds, M. D.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2007, 129, 9964. DOI: 10.1021/ja071501o

[3] (a) Fleming, J. J.; Fiori, K. W.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 2028. DOI: 10.1021/ja028916o (b) Fiori, K. W.; Fleming, J. J.; Du Bois, J. Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 4349. doi:10.1002/anie.200460791

[4] Espino, C. G.; Fiori, K. W.; Kim, M.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 15378. DOI: 10.1021/ja0446294

[5] Wehn, P. M.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2002124, 12950. DOI: 10.1021/ja028139s

[6] Mulcahy, J. V.; Du Bois, J. J. Am. Chem. Soc. 2008130, 12630. doi:10.1021/ja805651g

[7] Kim, M.; Mulcahy, J. V.; Espino, C. G.; Du Bois, J. Org. Lett. 2006, 8, 1073. DOI: 10.1021/ol052920y

 

関連反応

 

関連書籍

 

外部リンク

The following two tabs change content below.
Hiro

Hiro

Hiro

最新記事 by Hiro (全て見る)

関連記事

  1. 芳香族メチルの酸化 Oxidation of Methyl Gr…
  2. 芳香族メタ光環化付加 Aromatic meta-photoc…
  3. クロム(η6-アレーン)カルボニル錯体 Cr(η6-arene)…
  4. フィッツィンガー キノリン合成 Pfitzinger Quino…
  5. スクラウプ キノリン合成 Skraup Quinoline Sy…
  6. ジェイムス・ブル エナンチオ過剰率決定法 James-Bull …
  7. 向山酸化 Mukaiyama Oxidation
  8. ディークマン縮合 Dieckmann Condensation

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. ククルビットウリルのロタキサン形成でClick反応を加速する
  2. 香月 勗 Tsutomu Katsuki
  3. 林 雄二郎 Yujiro Hayashi
  4. フラーレンの中には核反応を早くする不思議空間がある
  5. 芳香族カルボン酸をHAT触媒に応用する
  6. エチオ・リザード Ezio Rizzardo
  7. 製薬各社 2011年度 第2四半期決算
  8. 実験ノートの字について
  9. アズレンの蒼い旅路
  10. 100年前のノーベル化学賞ーリヒャルト・ヴィルシュテッター

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

宮沢賢治の元素図鑑

概要本書は宮沢賢治の作品に登場する元素を取り上げ、作品を入り口として各元素について解説した書…

電子豊富芳香環に対する触媒的芳香族求核置換反応

2017年、ノースカロライナ大学チャペルヒル校・David Nicewiczらは、可視光レドックス触…

毛染めでのアレルギー大幅低減へ ~日華化学がヘアカラー用染料開発~

日華化学(本社福井県福井市、江守康昌社長)は、髪へのダメージや頭皮への刺激がなく、アレルギーのリスク…

スナップタグ SNAP-tag

スナップタグ(SNAP-tag)は、特定のタンパク質だけを化学標識したいときに、目印として融合発現さ…

フラッシュ自動精製装置に新たな対抗馬!?: Reveleris(リベラリス)

シリカゲルクロマトグラフィーを機械にやっていただき時間や場所、溶媒などを削減できるフラッシュ自動精製…

“結び目”をストッパーに使ったロタキサンの形成

分子ノットの嵩高さを利用した新規ロタキサンを合成した。末端に分子ノットをストッパーとして形成すること…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP