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Pd触媒を必要としない(!?)鈴木カップリング反応 Suzuki Coupling Reaction using ultralow Pd concentration |
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有機合成にはさまざまな触媒反応が報告されています。ですが、触媒量の範囲は結構あいまいである気がします。当然、触媒量は少なくなるにこしたことはないんですが、いったいどこまで減らすことがでいるのでしょうか?今回は鈴木カップリング反応に関する論文を紹介します。
1981年,鈴木,宮浦らはパラジウム触媒、塩基の存在下,フェニルボロン酸と臭化ア リールからビアリールが高収率で得られることを報告しました(Scheme 1)1) 。ビアリール系芳香族化合物は,生理活性物質,医薬品,液晶などの機能性材料および 超分子化合物などの炭素骨格を成す重要な化合物です。そのため鈴木カップリング反応はビアリール構築法として多方面で利用され,有機合成上重要な反応の一つです。実際、企業化されているPd触媒交差カップリングの半分以上を占めるという実績があります。
Scheme 1. Suzuki-Miyaura Coupling
考えられているメカニズムをScheme 2. に示します。このように遷移金属触媒、特にPdの存在が不可欠であると考えられてきました。しかし…
▼ 触媒を必要としない鈴木カップリング反応?
▼ Suzuki Coupling Reaction using ultralow Pd concentration
しかし、今年(2005年)になってその修正版ともいえる論文を報告しました5)。
Scheme 4. 塩基とPd濃度による収率の変化
4-bromoacetophenoneとphenyl bronicacidとのカップリング反応を以前と同様の条件下、塩基に炭酸カリウムを用いて反応を行いました。結果、非常に低収率(<5%)であったのですが、そこに酢酸Pdを100ppb(これはPd濃度50
ppbに相当します)加えると収率の大きな向上が見られました。 ▼ 金属亜鉛中の鉛
さて、今までは無機試薬(炭酸ナトリウム)の中に含まれている遷移金属が触媒となって働くケースでしたが、金属試薬中に含まれる微量成分が触媒or負触媒になる例を紹介したいと思います。
Scheme 5. カルボニル化合物のメチレン化反応
Scheme 6. Simmons-Smith反応
(2005.5.30. ホットケーキ)
▼参考、関連文献
1) N. Miyaura, T. Yanagi, A. Suzuki, Synth. Commun.,1981 11, 513.
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パラジウム化合物を用いる有機合成反応をこの分野で非常に著名な辻二郎先生が書いた本。
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▼関連リンク
・鈴木ビニルカップリング反応(Suzuki Coupling)
関連するパラジウムを用いたカップリング反応 ・薗頭−萩原アセチレンカップリング反応(Sonogashira Coupling) ・Stilleクロスカップリング(Stille Cross Coupling)
ここ2、3年の中で特にパラジウム金属錯体を使った有機合成は大きな進展をみせている。よって今回は遷移金属の中でもパラジウムを使った有機合成についてまとめ、説明してみよう。 ・ひらめききらめく:/1 「創」のとき、夢の鼓動 /北海道 (ケムステニュース より) 海外で注目、有機合成化学−−北大名誉教授・鈴木章氏
・Boronic acid compounds for suzuki coupling reaction (PDF file) 和光純薬のホウ素化合物一覧。 ・炭素をつなぐ最良の方法・鈴木カップリング (有機化学美術館 より)
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【用語ミニ解説】
パラジウム触媒を用い、ビニルホウ素化合物と有機ハロゲン化合物をクロスカップリングさせて、置換オレフィンを合成する反応。
■遷移金属
周期表の3A〜7A、8および1Bに属する元素 。
パラジウム(Palladium)。原子番号 46 の元素。白金族元素の一つ。貴金属にも分類される。
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■マイクロ波を用いた有機合成
従来法に比べマイクロ波反応では反応速度が劇的に増加する場合がある。
電子レンジのマイクロ波が化学の世界を革新する! 電子レンジから生まれたスピーディーでクリーンな驚異の化学合成法とは。「マイクロ波式有機反応実験装置」を用いた実験結果も盛り込む。
■ICP-AES
誘導結合プラズマ発光分光分析:Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectroscopy
物質中の成分をプラズマ発光させ、分光することによって含まれる元素を分析する。
測定の際の注意、分析上の問題点等を詳述。
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■負触媒
反応速度を減少させる働きをする触媒 。
CH2I2-Znを用いるオレフィンのシクロプロパン化反応。 通常、亜鉛を銅塩または銀塩で活性化して用いる。 |