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世界の技術進歩を支える四国化成の「独創力」

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「独創力」を体現する四国化成の研究開発

四国化成の開発部隊は、長年蓄積してきた有機合成技術を武器に、高付加価値な新規材料の開発に取り組んでいます。特に特徴的なのは、各開発員が製品開発プロセスの「最初から最後まで」を一貫してフォローする体制です。

四国化成の開発部隊は、自ら顧客の技術者と議論を重ね、技術課題を深く理解することで最適な化合物をデザイン・合成し、お客様に届けています。また、自分達で考案した合成フローを、製造部門と連携しながら大スケールで試行することにより、ラボ実験では得られない実践的な知見を蓄積しています。分業ではなく全ての開発プロセスを経験することで、精度の高いコンセプトの考案とスピーディーな製品立上げが可能となり、独創的な新規材料開発につながっています。

幅広い業務に携わる中で困難もありますが、様々な経験を積みながら自身のアイデアを形にする経験は、他の企業・業種では得られないエキサイティングな仕事です。

四国化成の研究開発部隊

 

高速伝送技術を支える四国化成の独創的な製品群

現代のインターネット通信を支える高速通信分野では、電気信号の高速化とロス低減への要求から、より誘電率・誘電正接の低い樹脂材料が検討されています。低誘電率・誘電正接を達成するためには樹脂中の極性基を減らす必要がありますが、その結果、分子間相互作用の減少による密着性等の物性低下が大きな課題となっています。

四国化成では、顧客との細かな情報交換と独自の有機合成技術を活用し、誘電特性を損なわず、かつ課題となっている物性を大きく改善させる新規「樹脂架橋剤」を開発しました。これら材料は、最新の低誘電樹脂と組み合わせることでトレードオフとなっていた性能の両立に成功し、5G社会を支える高速通信機器に使用されています。

さらに、四国化成の有機合成技術を応用し、密着性向上プロセス:GliCAPを開発しました。薬液であるGliCAPを用いてプリント基板を処理することで銅回路表面に特殊な有機被膜を形成し、銅回路と電子基板との密着性が向上します。急速に市場が拡大しているサーバー用基板等での採用が進んでおり、新たな四国化成の事業の柱に成長しています。

 

半導体性能向上を支える半導体プロセス材料

現代のIoT技術を実現する半導体分野でも四国化成の開発品は使用されています。半導体シリコンウエハの回路形成に使用される半導体プロセス材料は、超微細回路を形成するためにより複雑な構造の化合物が必要とされ、材料合成の難易度が飛躍的に高まっています。また、材料中の含有不純物は、回路形成時の不具合原因となるため、特に金属不純物はppt(10-12)オーダーでの厳格な管理が要求されます。更に、半導体材料の評価スピードは非常に速く、迅速な化合物合成ルート構築が要求されます。

私たちは、独自の有機合成技術をもとに、複雑な構造の化合物を合成するための多段階合成ルートと、pptオーダーの金属管理を実現する精製工程から成る製法を構築し、迅速に新規材料を提供しています。これら四国化成の開発品が使用された半導体は、最先端のスマートフォン、PC、自動車等、世界中の電子機器に使用され、技術の進歩を支えています。

2025年1月20日更新

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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