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化学一般

絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている

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概要

「化学」は、地球や宇宙に存在する物質の性質を知るための学問であり、物質同士の反応を研究する学問である。火、金属、アルコール、薬、麻薬、石油、そして核物質・・・。化学はありとあらゆるものを私たちに与えた。本書は、化学が人類の歴史にどのように影響を与えてきたかを紹介するサイエンスエンターテインメント!(引用:ダイヤモンド社

目次

  • 第1章 すべての物質は何からできているのか?ファインマンの問い 古代ギリシアに生まれた哲学 「すべてのモノは水からできている」 デモクリトスの主張 原子論と快楽主義 「火、空気、水、土」の四元素 四元素説と錬金術
  • 第2章 デモクリトスもアインシュタインも原子を見つめた 真空は存在するのか トリチェリの実験を水で試す 真空ポンプをつくったゲーリケ ラボアジェの元素表 ドルトンによる原子論 分子概念の確立 アインシュタインが分子の実在を明らかにした 壊れないはずの原子が壊れた 原子の内部はスカスカ
  • 第3章 万物をつくる元素と周期表 周期表 元素の発見と周期表 メンデレーエフの予測元素の発見 貴ガス元素の発見 同位体の存在とポーリングの元素の定義 現在の周期表 物質を大きく3つに分ける 金属の特徴
  • 第4章 火の発見とエネルギー革命 人類はいつから火を利用してきたのか? 火起こし(発火法)の技術 モノの燃焼とフロギストン説 酸素の発見 近代化学の父ラボアジェ 家庭で使われる燃料ガス 燃料の歴史とエネルギー革命
  • 第5章 世界でもっともおそろしい化学物質 生きるために不可欠の物質 古代ローマの上水道と公衆浴場 ハイヒール・マント・香水 “エチケット”の語源? コレラ流行は何が原因なのか? 伝染病が上下水道を発達させた 水道水の塩素殺菌 世間の注目を集めた嘆願書
  • 第6章 カレーライスから見る食物の歴史 カレーライスの誕生 コメをつくりあげた人類の偉業 大航海時代以降とジャガイモ ヨーロッパの人口増大に貢献 家畜化で定住化が促進 イノシシからブタへ 狩猟採集時代の人類と動物 農耕革命と都市の成立 生きるために必須の五大栄養素 料理によって人類が得たもの
  • 第7章 歴史を変えたビール、ワイン、蒸留酒 酒と農業の始まり ビールは給料にもなった パンづくりとビール 酵母と発酵 ドイツの「ビール純粋令」 ワインの歴史 シンポジウムの語源 錬金術師と蒸留酒 大航海時代に重宝された蒸留酒 一気飲みと急性アルコール中毒
  • 第8章 土器から「セラミックス」へ 揺らぐ縄文時代のイメージ 焼成レンガとインダス文明 窯の発明 中国での磁器の発展 「マイセン」の誕生 ウェッジウッド少年の陶器づくり コンクリートをつくるセメント セラミックスとファインセラミックス
  • 第9章 都市の風景はガラスで一変する ガラスに囲まれた現代 ガラスの起源 吹きガラスの発明 ガラス窓を実用化した中世ドイツ人 錬金術で活躍したガラス器具 ガラスはなぜ透明なのか? インターネットを支える光ファイバー 未来のガラス
  • 第10章 金属が生み出した鉄器文明 現代の金属は多種多様 鋳鉄と鋼 鉄は金よりも貴重だった 火の技術の応用と青銅器づくり 和同開珎と奈良の大仏 古代の鉄づくり 『もののけ姫』と「たたら製鉄」 高炉法の発明と発展 鋼の量産と転炉法の発明 鋼鉄製の大砲とドイツ帝国の成立 大型溶鉱炉による近代製鉄 「鉄は国家なり」 ナポレオン3世とアルミニウム 超々ジュラルミン? レアメタル問題
  • 第11章 金・銀への欲望が世界をグローバル化した 金は欲望の源となった これまでに採られた金の量 金を採る方法 コロンブスの大航海の原動力 胡椒や香辛料を求めて アステカとインカの金 カリフォルニア・ゴールドラッシュ 古代では銀は金よりも高価だった 巨大なポトシ銀山の発見 新大陸の銀とヨーロッパ経済の急成長
  • 第12章 美しく染めよ 美しい染料と繊維 最初の合成染料 無機物から有機物ができた! ケクレによるベンゼンの構造解明 分子設計図による合成 有機化学産業を牽引したドイツ
  • 第13章 医学の革命と合成染料 染料メーカーと製薬 梅毒に効くサルバルサン 感染症とサルファ剤 抗生物質ペニシリンの発見 耐性菌の登場 古来の薬は植物だった 錬金術師パラケルスス パラケルススの霊薬
  • 第14章 麻薬・覚醒剤・タバコ 麻薬の王様ケシ アヘンは薬だった アヘン戦争 満州国の資金源 中毒者を増やしたヒロポン 陶然として殺されたスペイン兵捕虜 インカ帝国とコカの葉・コカイン アルカロイドとは何か? 大麻とマリファナ タバコと人との関わり タバコ規制とピューリタン革命 江戸幕府の「きせる狩り」
  • 第15章 石油に浮かぶ文明 合成繊維の登場 ポリエステル・ナイロン・アクリル 日本が開発した合成繊維ビニロン 繊維の分類 人類と天然繊維 素晴らしい中間素材 低分子と高分子 プラスチックとは? 象牙の代用品になったセルロイド 本格的な最初のプラスチック 四大プラスチックとは? 紙おむつの白い粉 プラスチックの廃棄物問題
  • 第16章 夢の物質の暗転 『沈黙の春』の警告 DDTとは 生態系への悪影響 人類をもっとも多く殺戮した感染症 DDTに変わる薬剤は…… モノを冷たく保つ 冷媒フロンの発明 破壊されるオゾン層 代替フロンの問題点
  • 第17章 人類は火の薬を求める 1枚の写真がベトナム戦争終結を早めた ナパーム弾は皮膚を焼き尽くす ビザンツ帝国の秘密兵器 黒色火薬の発明と利用 「ニトロセルロース」と「ニトログリセリン」 ダイナマイトの発明 黒色火薬から無煙火薬へ 肥料にも爆薬にも用いる
  • 第18章 化学兵器と核兵器 貧者の核兵器 ドイツの化学兵器の父 日本軍と毒ガス 「終末時計」の衝撃 人間性を失わなかった女性物理学者 核分裂連鎖反応は原爆の原理 マンハッタン計画 水爆の開発

対象

高校の化学や世界史の内容がベースとなっていて、どなたでも読み進められる書籍です。

解説

本書は現在、Amazonの化学一般関連書籍部門においてベストセラー1位になっており、8月にはオーディオブックであるAudible版も発売しました。レビューも数多く寄せられていますので、本記事では化学の視点でどのような内容を取り扱っているかを紹介します。

第1章、2章では、化学の基礎を築いた化学者がどのような実験を行って、今では化学の常識となった発見・主張をどう導き出したか紹介しています。教科書では目に見えないものを図で表すことで理解を容易にしていますが、それを発見した化学者たちの偉大さを文章で解説された本書を通して気付くことができました。第3章、4章では、元素周期表の話題を皮切りに、物質の分類や燃焼の理解、酸素の発見などについて解説されています。トピックごとにまとめられているため、過去の発見から現代の問題まで同時に知ることができます。

第5から7章は、それぞれ水やカレーライス、アルコールを題材に過去の歴史や事件などとともにそれらに含まれる物質の特徴について解説されています。化学の内容から少し離れていますが、生活に密着した内容となっています。自分は、高校で理系だったので世界史は断片的でしかも表層だけしか学習していませんが、そこで勉強した内容を深く取り扱っていて興味深かったです。第8から11章では、金属やガラスについてです。天然の材料を精製し溶かした後、成型にするプロセスはこれらの材料を取り扱う上では必要なことであり、人類がどのようにこの技術を取得したのか素材別に知ることができます。第11章の金・銀についてでは、富を得るために欧米諸国で世界中を探し回った軌跡が記されています。金については多くの書籍で取り扱われていますが、本書籍では銀についても解説されており、古代エジプトでは銀の方が高価だったことに驚きを感じました。

第12から14章までは、染料、薬、薬物が主題です。染料と薬については基礎の単元ではないのでそれらの発見や誕生の歴史について触れることはなく、誰がいつどのように発見したという内容は新鮮でした。また薬物は化学における闇の部分であり、今でも世界各国で大きな問題になっています。そんな中毒性の物質が英国から中国にアヘンが輸出されていたように、堂々と取引されていた時代があることに悲しみを感じます。第15章では石油化学製品について取り上げており、第12、13章同様、発見から詳しい内容までを取り扱っています。これらは高校の教科書で言えば、終盤の暗記要素が大きい単元です。受験でも小問でのみ問われる内容であり、あまり勉強した記憶がありません。そこで本章を読むことで、石油化学がどれほど人々の生活を豊かにしたかを再確認することができます

第16章から18章までは、化学物質による環境問題、火器、兵器が主題であり、化学技術の使われ方を問われる内容になっています。どの内容も事象の発生から年月が経っており、遠い昔のことになりつつあります。それでも環境問題では注目する物質が変わって今でも取り上げられますし、火器、核兵器は今も各国が保有しています。化学の読み物としては定番のクライマックスですが、改めて今自分が向き合っている技術は何のためにあるものかを考えさせれれる内容になっています。

全体を通してみると、化学の内容に世界史の要素を取り込んだ内容になっていると思いました。本書の特徴は図表を多用せずに化学を伝えていることであり、文字を読んで化学について知ることができます。構造式に見飽きたらこちらを読んでみていかがでしょうか。

一般化学に関する書籍レビュー

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ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

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