[スポンサーリンク]

ケムステまとめ

チャート式実験器具選択ガイド:洗浄ブラシ・攪拌子編

[スポンサーリンク]

2020年からスタートした試してみたシリーズ、器具選択において大変役に立っています。たくさんの商品が紹介されている中、誰しも自分の用途に一番合った器具を選びたいと思うものです。前回、保護メガネと白衣を取り扱いましたが、今回は合成実験に必要な洗浄ブラシと撹拌子を紹介します。

はじめに

今回は、洗浄ブラシ撹拌子を紹介します。ケムステの記事で紹介した器具を対象に、アズワン株式会社さんのAXELに記載されている特徴を引用して分類しました。取り上げているのは商品番号そのものの特徴であるため、姉妹品では特徴が異なる場合もあります。

洗浄ブラシ編

  1. 4-048-01 ブラシ ビュレット用 810×42×105 1本入
  2. 4-049-01 ブラシ ピペット用 660×30×95 1本入
  3. 2-9620-07 極細ブラシ 6本セット
  4. 3-8484-01 2Wayブラシ 約215×55×24mm KBA03
  5. 4-053-02 ブラシ 注射器用 中 245×25×60 1本入
  6. 7-5328-12 洗浄用ブラシ フラスコ用(500mL) 1本入 03-570B
  7. 7-5614-07 洗浄ブラシ ビーカーブラシSS PP(ポリプロピレン)・スチール 24C
  8. 7-5657-02 ビーカー洗浄用ブラシ 60×80mm 中
  9. 7-5614-06 洗浄ブラシ 細口ボトルブラシ PP(ポリプロピレン)・スチール 23C
  10. 7-5614-12 洗浄ブラシ ダクトブラシ PP(ポリプロピレン)・スチール 81C
  11. 7-5614-01 洗浄ブラシ チューブブラシB 0055
  12. 4-050-01 ブラシ 細管用 450×15×75 1本入
  13. 4-051-01 ブラシ 試験管用 250×40×50 1本入
  14. 4-052-01 ブラシ 瓶洗用両毛2号 340×75×75 1本入
  15. 4-047-01 ブラシ ビーカー用・柄付 240×80×130 1本入
  16. 7-5614-04 洗浄ブラシ 試験管ブラシ PP(ポリプロピレン) 00225
  17. 7-4030-02 フラスコブラシ 中
  18. 7-5614-02 洗浄ブラシ ビーカーブラシS 0060
  19. 7-5612-04 スポンジブラシ 試験管用(ビニル巻柄)
  20. 7-5612-05 スポンジブラシ フラスコ用(ビニル巻柄)
  21. 7-5612-06 スポンジブラシ ビーカー用(ビニル巻柄)
  22. 7-5614-08 洗浄ブラシ 細口ボトルブラシSS PP(ポリプロピレン)・スチール 25C
  23. 7-5614-11 洗浄ブラシ 広口ボトルブラシ PP(ポリプロピレン)・スチール 43C
  24. 7-5614-05 洗浄ブラシ チューブブラシA PP(ポリプロピレン) 0037
  25. 2-9619-01 実験容器用洗浄器 本体
  26. 2-9619-14 実験容器用洗浄ブラシ(ビーカー用) 230×130×φ90mm BK-300
  27. 2-9619-17 実験容器用洗浄ブラシ(三角フラスコ用) 280×180×φ100mm TF-300
  28. 2-9619-19 実験容器用洗浄ブラシ(ロート用) 230×130×φ80mm RT-70
  29. 2-9619-22 実験容器用洗浄ブラシ(メスフラスコ用) 300×180×φ90mm MF-250
  30. 2-9619-21 実験容器用洗浄ブラシ(吸引濾過瓶用) 370×250×φ180mm QB-2000

洗浄ブラシに関しては、製品シリーズの中にあるブラシ直径の範囲で図に分類しました。シリーズの中でも形状が全く異なる洗浄ブラシもあります。1番のようなワイヤーの先端と端に毛がついているタイプが、フラスコを洗うのには一般的で、どの研究室にもあるかと思います。3番は1より細いブラシで、ロートやコック、真空ラインの管などを洗うのに適しています。7番のシリーズはブラシの形が様々で一通りそろえておくと、ガラス器具に残渣がこびりついた時に、役に立つかもしれません。19から21番は、毛の代わりにスポンジが付いたブラシであり、こびりついた汚れをそぎ落とすのに便利だと思います。26から30番25番に装着して使用するブラシで、スイッチをオンにするとブラシが電動で回転します。洗浄においても、力のかけ方を間違えるとガラス器具は壊れるので、無駄な力をかけないようにするためにこの電動ブラシは役に立つかもしれません。

攪拌子編

  1. 1-4206-05 回転子(PTFE樹脂製)30×φ8mm
  2. 1-2084-05 音が静かな撹拌子(静音撹拌子) 30mm
  3. 1-5407-04 オクタゴン回転子 25×φ8mm 001.525
  4. 1-5410-02 オーバル回転子 25×φ10mm 001.625.10
  5. 1-5411-02 トライアングル回転子 25×8mm 001.4250
  6. 3-550-02 取り外しリング付回転子  58949-018
  7. 3-586-02 円盤型回転子 φ7.9×36mm 赤  58947-882
  8. 3-561-02 低速対応クロス回転子 250mL用  58949-026
  9. 3-548-02 クロスヘッド回転子  58948-996
  10. 4-1645-02 回転子 サターン 50mm  89030-914
  11. 3-549-03 高速対応クロス回転子  58947-824
  12. 1-6618-03 強力撹拌子(シリンダー型)φ6×25mm
  13. 7-222-01 フロート撹拌子 28.0×φ54.0mm DS6630-0250
  14. 1-3252-01 マイクロ回転子 3×φ3mm 2個入り
  15. 3-6659-03 セミミクロ撹拌子 (バリュー) φ3×6mm フットボール A 3×6

このチャート式の企画で最も記事にしたかったのは攪拌子でしたが、メガネや白衣と比べるとシンプルな図になりました。1,3,4番がよく使われる撹拌子ではないでしょうか。異彩を放つ撹拌子は13番で、撹拌によって細胞が壊れないように回転部を覆う構造になっているようです。細胞でなくても壊れやすい微粒子などの撹拌でも使えるかもしれません。5番は、不均一系触媒を使った合成などで、固体の割合が液体よりも少ない時に役立つと想定されます。逆に10番は、固体が析出する合成反応に適しているかもしれません。8番10番は、回転の安定度が高いですが、サイズが大きくビーカーか口の大きな容器でのみ使用できます。フラスコとスターラーの間にオイルバスなどを挟むと撹拌子が回らなくなりますが、12番のような強力型では安定して回転するようです。ただしサイズが大きく強力な攪拌子ほどフラスコを割るリスクも高まりますので取り扱いには注意が必要です。溶液が多く、粘度が高い系では、メカニカルスターラーで撹拌するという選択肢もあります。

合成実験で撹拌子にこだわることはなかなか無いと思いますが、本来であれば反応系の撹拌効率は、反応工学的に重要な要素です。攪拌子を新調する際には、今使っている攪拌子とは異なる形の購入も検討してみてはいかがでしょうか。

関連書籍

試してみたシリーズ

Zeolinite

投稿者の記事一覧

ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

関連記事

  1. チャート式実験器具選択ガイド:スパチュラ・グローブ編
  2. 日本人化学者による卓越した化学研究
  3. 計算化学記事まとめ
  4. ケムステしごと企業まとめ
  5. 世界を股にかける「国際学会/交流会 体験記」
  6. 化学研究特化型アプリまとめ
  7. 美しい化学構造式を書きたい方に
  8. 分子マシンー2016年ノーベル化学賞より

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 向かい合わせになったフェノールが織りなす働き
  2. 小林製薬、「神薬」2種類を今春刷新
  3. ハロゲン移動させーテル!N-ヘテロアレーンのC–Hエーテル化
  4. 電子学術情報の利活用
  5. 無機物のハロゲンと有機物を組み合わせて触媒を創り出すことに成功
  6. 可視光レドックス触媒と有機蓄光の融合 〜大気安定かつ高性能な有機蓄光の実現〜
  7. 米デュポン、高機能化学部門を分離へ
  8. “へぇー、こんなシンプルにできるんだっ!?”四級アンモニウム塩を触媒とするアルキンのヒドロシリル化反応
  9. 製薬、3強時代に 「第一三共」きょう発足
  10. ストリゴラクトン類縁体の構造活性相関研究 ―海外企業ポスドク―

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2022年3月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

注目情報

最新記事

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

ブーゲ-ランベルト-ベールの法則(Bouguer-Lambert-Beer’s law)

概要分子が溶けた溶液に光を通したとき,そこから出てくる光の強さは,入る前の強さと比べて小さくなる…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP