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化学者のつぶやき

研究室での英語【Part1】

   そろそろ率業シーズン。4月から研究留学される方も多いことでしょう。英語の得意な方はよいかもしれませんが、むしろ化学も英語も充実させるために海外で働きたい!、勉強したい!という方が大半だと思います。はじめて研究室に入り、研究を始める場面を想像してみてください。いままで研究をしてきたのだから、化学ならば話すことができると考えていると思います。たしかに、その通りです。ただし、意外に知っているはずなのにシラナイ単語や表現は多いもので、こまりはしませんが知っているとなにかと便利です。そんな単語、表現を集めてみました。

 英語がほとんど話ことができないけれども、つい、いや夢をもって海外に来てしまった学生もしくは研究者(特に実験化学)を対象にしておりますので、わかっている方はあしからず。

rotavap

 

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 基本中の基本。減圧することによって固体または液体を積極的に蒸発させる機能をもつ装置。さらに回転させて蒸発効率や突沸を防ぎます。日本では「エバポレーター」や略して「エバポ」などといっている方が多いと思います。しかし、海外ではほとんど通じません。この機械の本名はロータリーエバポレーター(Rotary evaporator)で略してロータバップ(Rotavap)となります。

Is anybody using that rotavap? 誰かそのロータバップを使っていますか?

It was dried over MgSO4, rotavaped and then the crude product was purified by column chromatography. 硫酸マグネシウムで乾燥させて溶媒を留去した後、粗生成物をカラムで精製した。

tweezers

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みてのとおりピンセットですよね。一見英語?っぽく聞こえますが、いくら英語っぽくいっても残念ながら全く通じません。英語名はツィザーズ(tweezers)です。

Can I bollow your tweezers?  Sure!  ピンセット借りていい? いいよー。

pipette

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使い捨て(Disposable)のピペット。本名はパスツールピペット(disposable pasteur pipette)。日本ではピペットではわからないので、パスツールと略している方は多いと思います。もちろん通じません。パスツールでもパストゥールでも。エライ先人の名前がついていようとそんなものはどうでもよいのです。もちろんピペットも通じません。パイペット(pipette)です。

hood

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日本ではドラフトですか?それともフードですか?残念ながらどちらも通じません。おそらく前者はまったくなんのことやら?という顔をされます。  後者は食べ物?(food)と間違えられます。カタカナで書くのもどうかと思いますが、正しくはフッド(hood)もしくはフュームフッド(fume hood)です。

stapler

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ホッチキス。論文を印刷したときに使いたくなるでしょう。ただ、あからさまに通じなそうな感じの単語ですね。残念です。由来はアメリカのホッチキス製造会社であるE.H.ホッチキス社(E.H.Hotchkiss)とアメリカ人の名前から来ているようですが、もちろんそんなものはしりません。ステープラー(Stapler)と呼びます。

ともっとも基本に近い5つの単語をまずあげてみましたが、みなさんすべてわかりましたでしょうか?カタカナ英語の乱用に加え化学自体、元々がドイツやフランス、スウェーデンなどのヨーロッパから来ているため、かなりの問題があります。逆にドイツ人やフランス人にはなぜか通じる単語も。まだまだたくさんありますが、今回はこの程度で。

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院准教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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