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レフォルマトスキー反応 Reformatsky Reaction

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概要

α-ハロエステルと亜鉛から生成する亜鉛エノラートがアルデヒドやケトンに付加する反応。
LiエノラートやMgエノラートに比べ塩基性が低く、低活性であるため、官能基受容性が高い。エステルなどとはごく遅くしか反応しない。

近年では亜鉛以外の金属でも類似の反応が進行することが明らかとなっている。特にSm(II)、Cr(II)、Ti(II)はよく用いられる。

基本文献

  •  Reformatsky, S. Ber. 1887, 20, 1210. doi:10.1002/cber.188702001268
  •  Reformatsky, S. J. Russ. Phys. Chem. Soc. 189022, 44.
  •  Review: Shriner, R. L. Org. React. 19421, 1.
  •  Review: Rathke, M. W. Org. React. 197522, 423.
  •  Review: Furstner, A. Synthesis 1989, 571. DOI: 10.1055/s-1989-27326
  •  Review: Rathke, M. W. Comprehensive Organic Synthesis 1991, 2, 277.
  •  Review: Ocampo, R.; Dolbier, W. R. Tetrahedron 200460, 9325. doi:10.1016/j.tet.2004.07.018

 

反応機構

系中で生成する亜鉛エノラートは、エーテル溶媒中では二量体・C-エノラートの形で存在していることがスペクトル・結晶構造解析から明らかとなっている。これがモノマーに解離し、一部のO-亜鉛エノラートから六員環遷移状態を経由して反応が進行するとされている。
on-ol-01.gif

反応例

SmI2を用いる分子内Reformatsky反応[1]
reformatsky_3.gif

  • 実験手順
  • 実験のコツ・テクニック
  • 参考文献
[1] Inoue, M.; Sasaki, M.; Tachibana, K. J. Org. Chem. 1999,
64, 9416. DOI: 10.1021/jo990989b

 

 

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