[スポンサーリンク]

F

ブーボー/ボドロー・チチバビン アルデヒド合成 Bouveault/Bodroux-Chichibabin Aldehyde Synthesis

[スポンサーリンク]

 

概要

Grignard試薬や有機リチウム化合物に、DMFN-ホルミルピペリジンなどを作用させるとアルデヒドが合成できる(Bouveault法)。とりわけ芳香族化合物のホルミル化に現在でもよく用いられる。

他のホルミル化剤としてはオルトギ酸エチルCH(OEt)3が挙げられる(Bodroux-Chichibabin法)。収率は中程度。これとアニリンから容易に調製されるPhN=CHOEtを用いる方が収率は良い。

 

基本文献

  • Bodroux, F. Compt. Rend. 1904, 138, 92.
  • Chichibabin, A. E. Ber. 1904, 37, 186,. doi:10.1002/cber.19040370133
  • Chichibabin, A. E. Ber. 1904, 37, 850. doi:10.1002/cber.190403701140
  • Bouveault, L. Bull. Soc. Chim. Fr. 190431, 1306.
  • Bouveault, L. Bull. Soc. Chim. Fr. 190431, 1322.
  • Smith, L. I.; Bayliss, M. J. Org. Chem. 19416, 437. doi:10.1021/jo01203a009
  • Smith, L. I.; Nichols, J. J. Org. Chem. 19416, 489. doi:10.1021/jo01204a003
  • Olah, G. A. Org. Synth. 1985, 64, 114.

 

反応機構

付加体からアミドアニオンが脱離する過程は、そのpKaの大きさから不利である。このため過剰付加はおこらず、加水分解によってホルミル体を与える。
m-al-11.gif

反応例

ホルミル化剤としては扱いやすさ・反応性・入手容易さなど実用性により、DMFが最もよく使われる。以下に典型的な例を示す。[1] m-al-12.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] Boger, D. L.; Wolkenberg, S. E. J. Org. Chem. 200065, 9120. DOI: 10.1021/jo0012546

 

関連反応

 

関連書籍

 

外部リンク

関連記事

  1. ギース ラジカル付加 Giese Radical Additio…
  2. カルボニル-エン反応(プリンス反応) Carbonyl-Ene …
  3. メリフィールド ペプチド固相合成法 Merrifield Sol…
  4. レギッツジアゾ転移 Regitz Diazo Transfer
  5. ハンチュ エステルを用いる水素移動還元 Transfer Hyd…
  6. シュタウディンガー反応 Staudinger Reaction
  7. ネイティブ・ケミカル・ライゲーション Native Chemic…
  8. マンニッヒ反応 Mannich Reaction

注目情報

ピックアップ記事

  1. (+)-2,2′-メチレンビス[(3aR,8aS)-3a,8a-ジヒドロ-8H-インデノ[1,2-d]オキサゾール] : (+)-2,2′-Methylenebis[(3aR,8aS)-3a,8a-dihydro-8H-indeno[1,2-d]oxazole]
  2. Wiiで育てる科学の心
  3. トリメチルアルミニウム trimethylalminum
  4. 有機反応の仕組みと考え方
  5. 「引っ張って」光学分割
  6. 多彩な蛍光を発する単一分子有機化合物をつくる
  7. Semiconductor Photocatalysis: Principles and Applications
  8. スチレンにCoのHATをかぶせれば、インドールを不斉アルキル化
  9. ヴィルスマイヤー・ハック反応 Vilsmeier-Haack Reaction
  10. Stephacidin Bの全合成と触媒的ヒドロアミノアルキル化反応

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

小型でも妥協なし!幅広い化合物をサチレーションフリーのELSDで検出

UV吸収のない化合物を精製する際、一定量でフラクションをすべて収集し、TLCで呈色試…

第48回ケムステVシンポ「ペプチド創薬のフロントランナーズ」を開催します!

いよいよ本年もあと僅かとなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。冬…

3つのラジカルを自由自在!アルケンのアリール–アルキル化反応

アルケンの位置選択的なアリール–アルキル化反応が報告された。ラジカルソーティングを用いた三種類のラジ…

【日産化学 26卒/Zoomウェビナー配信!】START your ChemiSTORY あなたの化学をさがす 研究職限定 キャリアマッチングLIVE

3日間で10領域の研究職社員がプレゼンテーション!日産化学の全研究領域を公開する、研…

ミトコンドリア内タンパク質を分解する標的タンパク質分解技術「mitoTPD」の開発

第 631 回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院 生命科学研究科 修士課程2…

永木愛一郎 Aiichiro Nagaki

永木愛一郎(1973年1月23日-)は、日本の化学者である。現在北海道大学大学院理学研究院化学部…

11/16(土)Zoom開催 【10:30~博士課程×女性のキャリア】 【14:00~富士フイルム・レゾナック 女子学生のためのセミナー】

化学系の就職活動を支援する『化学系学生のための就活』からのご案内です。11/16…

KISTEC教育講座『中間水コンセプトによるバイオ・医療材料開発』 ~水・生体環境下で優れた機能を発揮させるための材料・表面・デバイス設計~

 開講期間 令和6年12月10日(火)、11日(水)詳細・お申し込みはこちら2 コースの…

【太陽ホールディングス】新卒採用情報(2026卒)

■■求める人物像■■「大きな志と好奇心を持ちまだ見ぬ価値造像のために前進できる人…

産総研の研究室見学に行ってきました!~採用情報や研究の現場について~

こんにちは,熊葛です.先日,産総研 生命工学領域の開催する研究室見学に行ってきました!本記事では,産…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP