[スポンサーリンク]

一般的な話題

大学入試のあれこれ ②

[スポンサーリンク]

 

以前、大学入試での不正についてあれこれ書かせていただきました。今回のあれこれの内容は入試問題について。

 

私は、大学入試問題の対策といえば「赤本」、かと思っていたのですが、

最近は(以前からあったのでしょうか?)インターネットで予備校のページを開けば大学入試問題が数年分見られるようです。

 

そして……

 

今年度分の問題もご親切にアップされております。

 

というわけで、当然ながら、そして無謀にも(?!)今年の大学入試問題(二次試験)を解いてみました。

予備校のページにて公開されていますので、問題文をそのまま載せさせていただきます。

 

まずは、関西の某有名大学の問題から。

ホモガラクツロナンは、ガラクツロン酸がα1,4-グリコシド結合した多糖である。ガラクトースは4位の炭素原子に結合したヒドロキシ基の方向がグルコースとは逆になった異性体で、ガラクトースの6位の炭素がカルボキシル基になったものがガラクツロン酸である。ホモガラクツロナンの繰り返し単位として適切なものを1つ選び、記号で答えよ。

(一部文章を変更)

 そして、選択肢がこちらです。

University2.2.gif

ちなみに、ここでは紹介しませんが、この後どんどん難易度の高い糖の問題が出てきます。

 

続いては、こちら。ちゃんと解けますか?

問1 つぎの記述のうち、正しいものはどれか。ただし、1つまたは2つの正解がある。

1. アミロースはグルコースが縮合重合した多糖であり、枝分かれしてつながった部分をもつ。

2. タンパク質を構成するすべてのアミノ酸は不斉炭素原子をもつ。

3. 酵素によって化学反応の速度が大きくなるのは、酵素が基質と結合することで反応熱が小さくなるためである。

4. トリペプチドの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液と少量の硫酸銅(Ⅱ)水溶液を加えると、赤紫に呈色する。

5. RNAには、DNAにおけるシトシンの代わりにウラシルが塩基として含まれる。

6. 光合成において二酸化炭素から糖を合成する過程では、水が還元されて酸素が発生する。

 

問2 ある微生物の細胞のDNA塩基組成を調べたところ、全塩基数に対するアデニンの数の割合は23%であった。このDNAの全塩基数に対するグアニン、シトシン、チミンの数の割合として、正しい組み合わせはどれか。

1. グアニン=23%、シトシン=27%、チミン=27%

2. グアニン=23%、シトシン=25%、チミン=29%

3. グアニン=27%、シトシン=27%、チミン=23%

4. グアニン=25%、シトシン=23%、チミン=29%

5. グアニン=27%、シトシン=23%、チミン=27%

6. グアニン=25%、シトシン=29%、チミン=23%

(一部文章を変更)

一応解けましたが、これを高校生が解くとは恐ろしや……

大手の予備校3校の解答解説ページを見ましたが、どれを見てもこの問題の難易度は「標準」らしいです。

 

標準って……

 

まずはセンター試験の化学をしっかり解くところから始めたいと思います。

 

関連書籍

らぱ

投稿者の記事一覧

現在、博士課程にて有機合成化学を学んでいます。 特に、生体分子を模倣した超分子化合物に興味があります。よろしくお願いします。

関連記事

  1. 次世代の産学連携拠点「三井リンクラボ柏の葉」を訪問しました!
  2. 海外留学ってどうなんだろう? ~きっかけ編~
  3. キノコから見いだされた新規生物活性物質「ヒトヨポディンA」
  4. 超分子化学と機能性材料に関する国際シンポジウム2018
  5. NMR化学シフト予測機能も!化学徒の便利モバイルアプリ
  6. 第54回天然有機化合物討論会
  7. Bayer Material Scienceの分離独立が語るもの…
  8. Mgが実現する:芳香族アミンを使った鈴木―宮浦カップリング

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. マニュエル・ヴァン・ゲメレン Manuel van Gemmeren
  2. 環拡大で八員環をバッチリ攻略! pleuromutilinの全合成
  3. 有機合成研究者必携! 有機合成用反応剤プロトコル集
  4. 化学研究ライフハック :RSSリーダーで新着情報をチェック!2015年版
  5. 「リジェネロン国際学生科学技術フェア(ISEF)」をご存じですか?
  6. UiO-66: 堅牢なジルコニウムクラスターの面心立方格子
  7. ルーシェ還元 Luche Reduction
  8. マテリアルズ・インフォマティクスの推進成功事例セミナー
  9. 第六回ケムステVプレミアレクチャー「有機イオン対の分子設計に基づく触媒機能の創出」
  10. 中国へ講演旅行へいってきました②

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年3月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

注目情報

最新記事

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP