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金属-有機構造体 / Metal-Organic Frameworks

 

適切な剛直有機配位子と配位方向が規定された金属クラスターの間で錯体形成を行うと、周期性の高い結晶性化合物が得られる。このような化合物群を、金属-有機構造体(Metal-Organic Framework; MOF)と称する。多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymer; PCP)と呼ばれることもある[1]

MOF(PCP)の調製例(出展:材料科学の基礎)

MOF(PCP)の調製例(出展:材料科学の基礎)

MOFはこれまでの材料群には無い特徴を有する自己組織化型多孔性材料として注目を集めています。応用先としては、ガス貯蔵材料・吸着分離材料・導電性材料・磁性材料・不均一系触媒などが期待されています。

金属と有機化合物のハイブリッド材料であり、他の多孔性材料群であるゼオライトやメゾポーラスシリカなどに比べ軽量であり、かつ穏和な条件下に合成可能という特徴を持ちます。結晶性化合物であるため、X線を用いて原子レベルでの構造解析も可能です。

 

単結晶の例(出展:材料科学の基礎)

単結晶の例(出展:材料科学の基礎)

 

有機配位子をチューニングすることで、孔径や官能基を精密調整することができ、孔表面の性質を自在調節する事も容易です。

現在爆発的な成長と研究競争を見せている材料の一つであり、基礎・応用問わず報告例は指数関数的に増加しています。

日本では、京都大学の北川進教授がこの材料群を扱う第一人者として知られています。

 

関連文献

  1. Batten, S. R.; Champness, N. R.: Chen, X. M.; Garcia-Martinez, J.; Kitagawa, S.; Ohrstrom, L.; O’Keeffe, M.; Suh, M. P.; Reedijk, J. Crystengcomm 2012, 14, 3001.
  2. (a) Kondo, M.; Yoshitomi, T.;  Seki, K.; Matsuzaka, H.; Kitagawa, S. Angew. Chem. Int. Ed. 1997, 36, 1725; (b) Li, H.; Eddaoudi, M.;  Groy, T. L.; Yaghi, O. M. J. Am. Chem. Soc. 1998120, 8571.

関連書籍

外部リンク

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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