[スポンサーリンク]

M

マンニッヒ反応 Mannich Reaction

[スポンサーリンク]

概要

三成分縮合反応(Three-component Condensation)の一種。

第二級アミン・アルデヒド・ケトンを酸性条件下で反応させると、系内で発生したアルドイミニウムカチオンがケトンエノラートと反応し、炭素-炭素結合が形成される。含窒素化合物の合成法として重要。

合成に用いる際にはイミンを前調製しておき、それにエノラートを反応させる形式をとる場合が多い(特に立体制御を伴なう条件の場合)。

基本文献

  • Mannich, C.; Krosche, W. Arch. Pharm. 1912, 250, 647.
  • Brewster, J. H. et al. Org. React. 19537, 99.
  • Blicke, F. F. Org. React. 1942, 1, 303.
  • Merz, K. W. Pharmazie 1956, 11, 505.
  • Tramontini, M.; Tetrahedron 1990, 46, 1791. doi:10.1016/S0040-4020(01)89752-0
  • Kleinman, E. F. Comp. Org. Syn. 1991, 2, 893.
  • Heane, H. Comp. Org. Syn. 1991, 2, 953
  • Overman, L. E.; Ricca, D. J. Comp. Org. Syn. 19912, 1007.
  • Arend, M.; Westermann, B.; Risch, N. Angew. Chem. Int. Ed. 1998, 37, 1044. [abstract]
  • Kobayashi, S.; Ishitani, H. Chem. Rev. 199999, 1069. DOI: 10.1021/cr980414z
  • Karimi, B.; Enders, D.; Jafari, E. Synthesis 2013, 45, 2769. DOI: 10.1055/s-0033-1339479

反応機構

mannich_2.gif

アルデヒドとアミンの反応により生じたイミニウムカチオンが、ケトンのエノール体を捕捉する (「有機反応を俯瞰する ーMannich 型縮合反応 」も参照。)

反応例

Mannich反応は、生物活性物質に多く見られる構造単位、β-アミノケトンを与える有用な反応である。光学活性なものを調製すべく、現在では不斉Mannich反応の開発研究が特に盛んである。 小林らは、水系溶媒中でも効率的に反応が進行する触媒系の開発に成功している[1]。
mannich_3.gif 触媒量のL-Proline存在下、ケトン/アルデヒドおよびイミンからMannich生成物が高いエナンチオ選択性で得られることが報告されている[2a]。また、カルボン酸の置換様式が異なる有機触媒を用いることで、相対配置の異なる化合物を作ることもできる[2b]List-Barbasアルドール反応も参照のこと。
mannich_4.gif

和佐らは、2016年強いルイス酸B(C6F5)3と嵩高い塩基1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジン(PMP)を用いたカルボニル化合物とイミンの直接マンニッヒ反応を報告している[3]。

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

  1. Kobayashi, S.; Hamada, T.; Manabe, K. J. Am. Chem. Soc2002, 124, 5640. DOI: 10.1021/ja026094p
  2. (a) Barbas, C F., III et al. J. Am. Chem. Soc. 2002124, 1866. DOI:10.1021/ja017833p  (b) Barbas, C. F., III et al. J. Am. Chem. Soc. 2006128, 1040. DOI: 10.1021/ja056984f
  3. Chan, J. Z.; Yao, W.; Hastings, B. T.; Lok, C. K.; Wasa, M. Angew. Chem., Int. Ed. 2016, 55, 13877. DOI: 10.1002/anie.201608583

関連反応

 

関連書籍

[amazonjs asin=”B00OLR0NWS” locale=”JP” title=”Multicomponent Reactions in Organic Synthesis”][amazonjs asin=”3527305173″ locale=”JP” title=”Asymmetric Organocatalysis: From Biomimetic Concepts to Applications in Asymmetric Synthesis”][amazonjs asin=”3540734945″ locale=”JP” title=”Organocatalysis (Ernst Schering Foundation Symposium Proceedings)”][amazonjs asin=”4882319136″ locale=”JP” title=”有機分子触媒の新展開 (CMC Books)”][amazonjs asin=”047017577X” locale=”JP” title=”Catalytic Asymmetric Synthesis”]

 

 外部リンク

関連記事

  1. ロイカート・ヴァラッハ反応 Leuckart-Wallach R…
  2. ウーリンス試薬 Woollins’ Reagent
  3. デーリング・ラフラム アレン合成 Doering-LaFlamm…
  4. クリーギー グリコール酸化開裂 Criegee Glycol O…
  5. ハンスディーカー反応 Hunsdiecker Reaction
  6. 水素化ジイソブチルアルミニウム Diisobutylalumin…
  7. 縮合剤/Condensation Reagent
  8. 向山酸化還元縮合反応 Mukaiyama Redox Conde…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 海外のインターンに参加してみよう
  2. Reaxys Prize 2017ファイナリスト発表
  3. 有機EL素子の開発と照明への応用
  4. 第19回 有機エレクトロニクスを指向した合成 – Glen Miller
  5. ライセルト反応 Reissert Reaction
  6. 砂糖から透明樹脂、大阪府立大などが開発に成功
  7. 抗体を液滴に濃縮し細胞内へ高速輸送:液-液相分離を活用した抗体の新規細胞内輸送法の開発
  8. Ugi反応を利用できるアルデヒドアルデヒド・イソニトリル・カルボン酸・アミン
  9. 超塩基に匹敵する強塩基性をもつチタン酸バリウム酸窒化物の合成
  10. (+)-マンザミンAの全合成

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年6月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

注目情報

最新記事

第6回鈴木章賞授賞式&第10回ICReDD国際シンポジウム開催のお知らせ

計算科学、情報科学、実験科学の3分野融合による新たな化学反応開発に興味のある方はぜひご参加ください!…

条件の「前後」も実験条件である【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

そのpH、“本当にその場所”の値ですか?ニードル式pHセンサーを使ってみた!

突然ですが、「培養の再現性がなんか悪い」「同じ条件のはずなのに結果がズレる」といった経験はあ…

「骨格編集」×「ナノカーボン合成」〜ナノカーボン合成の新戦略を実証〜

第719回のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院工学研究科(忍久保研究室)博士後期課程2年の平…

【書評】立体化学 はじめの一歩

立体化学は,分子の三次元構造を理解するための重要な分野であり,有機化学や…

水のシミュレーション入門 — 水分子を計算機の中でどう”描く”か —

身近なのに、計算機にとって手強い"水"。本記事では、点電荷モデルから機械学習まで、その"描き方"の進…

◆◇◆◇ 第36回フォーラム・イン・ドージン開催のご案内 ◆◇◆◇

同仁化学研究所が熊本から世界へ情報発信するフォーラム・イン・ドージンの開催ご案内です。今年は『な…

『力』による円偏光発光のon/off制御を単一分子レベルで実現

第718回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 物質理工学院(相良研究室)博士後期課程2年の野中…

数日かかっていた反応機構解析を、わずか数分に!

機械学習ポテンシャルが変える計算化学の現在近年、DFT計算による反応機構解析は広く行われるよ…

海外ポスドクのオファーをもらう【アメリカで Ph.D. を取る: 進路編】

ポスドクとして海外に留学する場合、希望する研究室の教授に直接連絡を取り、面接などを通して適性を判断さ…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP