[スポンサーリンク]

一般的な話題

人前ではとても呼べない名前の化合物

[スポンサーリンク]


化学の世界は広し歴史は長しで、「これはちょっと・・・」と発声を躊躇してしまうような名前の化学物質があります。

今回はそういう「妙な名前の化合物」のうち、特にアダルト風味・下ネタテイストただようシロモノをご紹介しましょう。

小ネタとして使うなら、TPOは選んでくださいね。お酒の席ならシャレで済みそうですけども・・・(笑)

アルソール

adult_mol_1.gifピロールやホスホールの類縁体で、ヒ素を含む5員芳香族複素環化合物です。
なぜにこれがお下品な名前?・・・日本人には分かりづらいかも知れませんが、これはブリティッシュ・スラングの“Arsehole=ケツの穴” に発音がたいへん似ているのです。なのでうっかり発声しようものなら、欧米人には噴飯モノらしい。

加えて図ったかのように環状化合物というのは、こりゃもう何かの因縁があると捉えられても、全く不思議ではないですな(笑)

 

スペルマン、スペルミンスペルミジン 

adult_mol_2.gifスペルマンは俗称であって、正式名称はdictyopterine C’です。まぁこれはまったく見たまんまで、精子(sperm)から来ています。こういう冗談が大好きな人は、世界のどこにでもいると言うわけですね(笑)

スペルミン/スペルミジンは、カタチ自体似ても似つきませんが、この化合物は実際アノ恥ずかしい液に含まれているのだそうで・・・ピロールなどの匂いを嗅いだことがあれば、アミン系の化合物が含まれているというのも想像付くことでしょう。

SEX

adult_mol_3.gifもう全くオブラートも何もないオープン過ぎる無修整名称なのですが(笑)、これは硫黄を導入するためのれっきとした合成用試薬です。

sodium ethyl xanthateがオリジナルネームで、素直に略すと確かにこうなるんですが・・・もうちょっと何とかならんかったもんかと・・・。

 

スカトール

adult_mol_5.gifウン○のかぐわしき成分です。っていうかまんまな名前過ぎてひどくないすかコレ(笑)
ちなみにとなりの画像は検索過程でどこからともなく見つかってきた商品なのですが、あまりにレベル高すぎなセンスに正直ついていけません(笑)

 

クリトリン、クリトリアセタール、ヴァギナチン、ヴァギノール

adult_mol_6.gif女性器とは何の関連性も無い化合物ですが、あまりにあまりな名前・・・っていうかこういうの皆さんホント良く見つけてくるもんですねぇ。まったく感心するばかり。まぁ技術進展の三大ドライビングフォースは、金・名誉・エロだと言われてますしね(←超適当)。

元ネタの多くはMolecules of Silly and Unusual Nameというサイトから拝借しました。
ちなみにこのサイト、書籍版があるようですよ。

 

 

関連リンク

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 異なる“かたち”が共存するキメラ型超分子コポリマーを造る
  2. 特許の効力と侵害
  3. ベンゼン環が壊れた?!ー小分子を活性化するー
  4. 細胞内で酵素のようにヒストンを修飾する化学触媒の開発
  5. 研究リーダーがPJを成功に導く秘訣
  6. Excelでできる材料開発のためのデータ解析[超入門]-統計の基…
  7. 近況報告Part V
  8. マテリアルズ・インフォマティクスの導入・活用・推進におけるよくあ…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 安定なケトンのケイ素類縁体“シラノン”の合成 ケイ素—酸素2重結合の構造と性質
  2. カンプス キノリン合成 Camps Quinoline Synthesis
  3. ユニークな名前を持つ配位子
  4. グルタミン酸 / Glutamic Acid
  5. 第14回 有機合成「力」でケミカルバイオロジーへ斬り込む - Joe Sweeney教授
  6. 知られざる法科学技術の世界
  7. ウイルスーChemical Times 特集より
  8. シラフルオフェン (silafluofen)
  9. 原田 明 Akira Harada
  10. 研究者のためのCG作成術②(VESTA編)

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2010年2月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728

注目情報

最新記事

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP