[スポンサーリンク]

化学書籍レビュー

Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis

[スポンサーリンク]

  • 内容

有機合成における保護基についての、包括的なガイドブック。25年に渡って有機合成に関わる有機化学者たちの必携書となってきた。その第4版となる本書も、包括的で素晴らしい内容で、有機合成に関わる合成化学者や医薬品化学者に不可欠なものとなるだろう。

この第4版では、1988年以降得られた保護基についての重要な情報を収めている。アミンを保護する2-メトキシベンゼンスルホニルなど、有機合成化学者が必要な最新の保護基についての情報をまとめている他、化成、開裂についての最新テクニックも紹介し、それぞれの方法について最も分かりやすい例を図解している。

  • 対象

有機合成化学に携わる研究者。

 

  • 評価・解説

有機合成で使われる保護基専門の書籍。様々な保護、脱保護の仕方を文献と共に紹介しています。第4版では2000年以降に報告された手法も含め、大幅に追加掲載されています。特に天然物合成を行っている有機合成化学者にとって、無くてはならない1冊です!

 

  • 関連書籍

  • 外部リンク

保護基 – Wikipedia

保護基 (有機って面白いよね!)

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 活性酸素・フリーラジカルの科学: 計測技術の新展開と広がる応用
  2. 高機能性金属錯体が拓く触媒科学:革新的分子変換反応の創出をめざし…
  3. 透明金属が拓く驚異の世界 不可能に挑むナノテクノロジーの錬金術
  4. 背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?
  5. 電気化学インピーダンス法 第3版: 原理・測定・解析
  6. 2016年9月の注目化学書籍
  7. 食品添加物はなぜ嫌われるのか: 食品情報を「正しく」読み解くリテ…
  8. The Merck Index: An Encyclopedia…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. クロう(苦労)の産物!Clionastatinsの合成
  2. ソニー、新型リチウムイオン充電池「Nexelion」発売
  3. PCC/PDC酸化 PCC/PDC Oxidation
  4. アミロイド認識で活性を示す光触媒の開発:アルツハイマー病の新しい治療法へ
  5. 樹脂コンパウンド材料におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用とは?
  6. 基礎材料科学
  7. 亜鉛トリフラート触媒:Zinc Triflate
  8. 吉見 泰治 Yasuharu YOSHIMI
  9. 天然の日焼け止め?
  10. Carl Boschの人生 その3

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2008年3月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP