[スポンサーリンク]

odos 有機反応データベース

スナップ試薬 SnAP Reagent

[スポンサーリンク]

概要

SnAP(Sn(tin) Amine Protocol)試薬は、カルボニル化合物と混合し酸化処理を行う簡便な操作によって、飽和複素環やスピロ骨格を有するアミンを与える。安定で取り扱いやすく、様々なタイプのSnAP試薬が市販されている。

複素環の飽和度(sp3炭素含有率)を増すことは、これが組み込まれる医薬の特性に対してポジティブな効果をもたらす。

基本文献

<review>
  • Vo, C.-V.; Bode, J. W. J. Org. Chem. 2014, 79, 2809. DOI: 10.1021/jo5001252
  • Luescher, M. U.; Geoghegan, K.; Nichols, P. L.; Bode, J. W. Aldrichim. Acta 2015, 48, 43. [PDF]

反応機構

反応例

ケトンに対して反応を行うと、構築の難しいスピロ型骨格を得ることが出来る。

スズフリー、光触媒条件で駆動するSLAP(Silicon amine protocol)試薬[1]

参考文献

  1. (a) Hsieh, S.-Y.; Bode, J. W. Org. Lett. 2016, 18, 2098. DOI: 10.1021/acs.orglett.6b00722 (b) Hsieh, S-H.; Bode, J. W. ACS Cent. Sci. 2017, 3, 66. DOI: 10.1021/acscentsci.6b00334

関連書籍

ケムステ内関連記事

外部リンク

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 正宗・バーグマン反応 Masamune-Bergman Reac…
  2. ホフマン・レフラー・フレイターク反応 Hofmann-Loffl…
  3. ブレデレック イミダゾール合成 Bredereck Imidaz…
  4. ベックマン開裂 Beckmann Fragmentation
  5. ピニック(クラウス)酸化 Pinnick(Kraus) Oxid…
  6. 脱水素型クロスカップリング Cross Dehydrogenat…
  7. 生体共役反応 Bioconjugation
  8. ルチッカ大員環合成 Ruzicka Large Ring Sy…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. カリフォルニア大学バークレー校・化学科への学部交換留学
  2. DFMS:ビス(ジフルオロメチルスルホニル)亜鉛
  3. 合成とノーベル化学賞
  4. 脱離反応 Elimination Reaction
  5. 第15回 有機合成化学者からNature誌編集者へ − Andrew Mitchinson博士
  6. 国内最大級の研究者向けDeepTech Company Creation Program「BRAVE FRONTIER」 2022年度の受付開始 (7/15 〆切)
  7. シャープレス不斉アミノヒドロキシル化 Sharpless Asyemmtric Aminohydroxylation (SharplessAA)
  8. ノーベル賞化学者と語り合おう!「リンダウ・ノーベル賞受賞者会議」募集開始
  9. アスタキサンチン (astaxanthin)
  10. クライオ電子顕微鏡でATP合成酵素の回転の細かなステップを捉えた!

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2017年7月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

ブーゲ-ランベルト-ベールの法則(Bouguer-Lambert-Beer’s law)

概要分子が溶けた溶液に光を通したとき,そこから出てくる光の強さは,入る前の強さと比べて小さくなる…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP