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パッセリーニ反応 Passerini Reaction

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概要

三成分縮合反応(Three-component Condensation)の一種。
アルデヒド・イソニトリル・カルボン酸を同時に加えて混ぜるだけで、α-アシルオキシアミドが効率よく得られる。溶媒は通常、非極性溶媒が好まれる。ルイス酸を加えると反応は加速される。

基本文献

  • Passerini, M. Gazz. Chim. Ital. 192151, 181.
  • Ugi, I. Angew. Chem. Int. Ed. 1962, 1, 8. DOI: 10.1002/anie.196200081
  • Ferosie, I. Aldrichimica Acta 1971, 4,  21.
  • Lumma, W. E. J. Org. Chem. 1981, 46, 3668. doi:10.1021/jo00331a017
  • Ugi, I.; Lohberger, S.; Karl, R. Comprehensive Organic Synthesis 1991, 2, 133.
  • Carofiglio, T. et al. Organometallics 199312, 2726. DOI: 10.1021/om00031a047
  • Domling, A.; Ugi, I. Angew. Chem. Int. Ed. 200039, 3168. [abstract]
  • Xia, Z.; Ganem, B. Org. Lett. 2002. 4, 1631. DOI: 10.1021/ol025877c

 

反応機構

反応速度が各成分に一次ずつ依存する三次反応である。このため以下のようなアルデヒド-カルボン酸複合体へイソニトリルが付加、次いで速いアシル転移が起こり生成物を与える機構が考えられている。
passerini_2.gif

反応例

Schreiberらにより、触媒的不斉反応への展開が報告されている。[1] passerini_3.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] Andreana, P. R.; Liu, C. C.; Schreiber, S. L. Org. Lett. 2004, 6, 4231. DOI:  10.1021/ol0482893

 

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