[スポンサーリンク]

H

ハンチュ ジヒドロピリジン合成  Hantzsch Dihydropyridine Synthesis

[スポンサーリンク]

概要

β-ケトエステルとアルデヒドにアンモニアを作用させると、ジヒドロピリジンが得られる。これは引き続く酸化により対称型多置換ピリジンへと変換できる。エステル部は加水分解ののち脱炭酸によって除去することも可能。

ホルムアルデヒドとアセト酢酸エチルを用いて合成されるジヒドロピリジンは特にHantzsch Esterと呼称され、穏和な還元剤として用いることができる。詳しくは別項を参照のこと。

hantzsch_py_4

 

基本文献

<review>

歴史

1881年にドイツの化学者アルトゥル・ルドルフ・ハンチュによって開発される。

Arthur Rudolf Hantzsch (1857-1935)

Arthur Rudolf Hantzsch (1857-1935)

反応機構

Knoevenagel縮合によって生じた電子不足アルケンに、アンモニアとの反応によって生じたエナミンMicheal付加し、引き続く脱水縮合を経て生成物を与える。

hantzsch_py_3

反応例

Nifedipineの一段階合成[1] 

hantzsch_py_2

非対称なジヒドロピリジンを合成するには、予めKnoevenagel縮合にて合成した不飽和ケトンと、エナミンを縮合させる(Knoevenagel-Fries変法)。

hantzsch_py_5

ターピリジン誘導体の合成:系中で芳香化が起こる。[2]

hantzsch_py_6

参考文献

  1. Review: Bossert, F.; Meyer, H.; Wehinger, E. Angew. Chem. Int. Ed. 1981, 20, 762. DOI: 10.1002/anie.198107621
  2. Kelly, T. R.; Lebedev, R. L. J. Org. Chem. 2002, 67, 2197. DOI: 10.1021/jo016250v

関連反応

関連書籍

外部リンク

関連記事

  1. エヴァンスアルドール反応 Evans Aldol Reactio…
  2. 宮浦・石山ホウ素化反応 Miyaura-Ishiyama Bor…
  3. N-カルバモイル化-脱アルキル化 N-carbamoylatio…
  4. クネーフェナーゲル ピリジン合成 Knoevenagel Pyr…
  5. フリーデル・クラフツアルキル化 Friedel-Crafts A…
  6. レフォルマトスキー反応 Reformatsky Reaction…
  7. ホフマン脱離 Hofmann Elimination
  8. リーベスカインド・スローグル クロスカップリング Liebesk…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機化学1000本ノック【命名法編】【立体化学編】
  2. 2011年文化功労者「クロスカップリング反応の開拓者」玉尾皓平氏
  3. 求核的フルオロアルキル化 Nucleophilic Fluoroalkylation
  4. 地方の光る化学企業 ~根上工業殿~
  5. 安全なジアゾメタン原料
  6. E. J. Corey からの手紙
  7. トビン・マークス Tobin J. Marks
  8. 2017年ケムステ人気記事ランキング
  9. ルィセンコ騒動のはなし(後編)
  10. アコニチン (aconitine)

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

注目情報

注目情報

最新記事

第93回―「発光金属錯体と分子センサーの研究」Cristina Lagunas教授

第93回の海外化学者インタビューは、クリスティーナ・ラグナス教授です。クイーンズ大学ベルファスト校 …

高機能性金属錯体が拓く触媒科学:革新的分子変換反応の創出をめざして

(さらに&hellip;)…

フィブロイン Fibroin

フィブロイン(Fibroin)は、繭糸(シルク)の主成分であり、繊維状タンパク質の一種である。…

「もはや有機ではない有機材料化学:フルオロカーボンに可溶な材料の創製」– MIT・Swager研より

ケムステ海外研究記の第36回はマサチューセッツ工科大学(MIT)化学科のPhD課程に在籍されている吉…

八木 政行 Masayuki Yagi

八木 政行(やぎ まさゆき、Yagi Masayuki、1968年 -)は、日本の化学者である (写…

有機化学を俯瞰する –古代ギリシャ哲学から分子説の誕生まで–【前編】

本連載では、生命体を特別視する "生気説" が覆されたことにより、有機合成化学の幕が開いたことについ…

第92回―「金属錯体を結合形成触媒へ応用する」Rory Waterman教授

第92回の海外化学者インタビューは、ロリー・ウォーターマン教授です。バーモント大学化学科に在籍し、有…

第五回ケムステVシンポジウム「最先端ケムバイオ」を開催します!

コロナウイルスの自粛も全国で解かれ、日本国内はだいぶ復帰に近づいてました(希望的観測)。しかし今年度…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP