[スポンサーリンク]

一般的な話題

近況報告Part V

 

卒業の時期を終えてはやいもので4月ももう終わりです。出会いの時期です。

大学では新入生の入学、研究室に新しく配属された4年生が研究を開始し、企業では新人研修も終わりそろそろ配属先決定といったところでしょうか。昨年7月にPartIVとして近況報告しましたが、約8ー9ヶ月ぶりのケムステ代表の近況報告。早起きしたので(記事執筆時)徒然なるままに述べてみたいと思います。

ケムステ国際版&中国語版始動!

2014-04-14_06-09-19

以前記事に書きましたが、今年国際版中国語版の2つの新しいケムステを立ち上げました。現在国際版、中国語版それぞれ約150記事、約90記事と日本版の3500記事には遠く及ばないですが、2年ほどで両者とも1000記事を超えるウェブサイトにしたいと考えています。スタッフは国際版、中国語版ともに4人。日本版に負けない非常に優秀な専門スタッフがこの両ウェブサイトの運営を支えています。日本版も夏までのリニューアルを計画していますので、この”3つのケムステ”、今後ともよろしくお願いいたします。

 

活動&講演など

昨年は秋の討論会などは出不精で全く参加できませんでしたが、年末に東京大学(化学生命工学専攻2013年度第2回談話会)と岡山大学(シンポジウム 「遷移金属触媒が先導する新しい分子変換」)で2つの若手研究者講演会に呼ばれていってきました。東大では昨年は3回もお話したので似たような内容になってしまいましたが、加藤研の坂本助教はじめ化学工学専攻の若手研究者の方々にお世話になりました。新しい化学の建物も拝見させていただいて、そこにいた学生を無理矢理誘って夜中まで飲みました。岡山大では西原先生、岩崎助教に呼んでいただきまして、同世代の若手研究者と楽しい時間を過ごしました。今岡山大は筆者の研究分野ですと地方国立の中でかなり目立った存在です。若い人たちが盛り上げ、それをシニアが支えているうまい体制がとられているなと感じました。

2014-04-14_06-19-37

岡山大学の先生たちと

その後、学生の修論・卒論時期を超えて、3月上旬に京都大学化学研究所国際シンポジウム(ICRIS)に行ってきました。鈴木章先生など豪華メンバーでしたが、実は都合により途中でキャンセルしてしまいました。理由は後ほどにて、関係各所の先生方にはご迷惑をお掛けしました。

日本化学会前日には「有機金属若手研究者の会」という若手の会でお話してきました。意外に知らない助教メンバーや同世代の方と知り合いになれてなかなかおもしろい会でした。

日本化学会年会初日はナカニシシンポジウム2014で講演してきました。中西香爾先生の業績を讃えて設立されたナカニシプライズ授賞式と関連するトピックの講演会です。?今回のナカニシプライズ受賞者はJerrold Meinwald氏(コーネル大)。なんと野崎一先生のポスドク先であったというレジェンド中のレジェンドでした。

中西先生はあいにく腰の状態が悪く参加されませんでしたが、非常に良い経験となりました。

2014-04-28_00-58-49.pngナカニシシンポジウム2014にて

今年度はとりあえず、5月に行われる慶応シンポジウムと10月のメディシナルケミストリーシンポジウム(神戸国際会議場)、そして中化連特別講演会「創発する有機化学」での講演を予定しています。

究極の全合成

私事ですが(いやこの記事は全部私事ですが)、3月中旬に究極の全合成を達成しました!それは生合成じゃないの?とよく突っ込まれますが、それはよいとして、子供を授かりました。実は前述した京都の国際シンポジウム中に妻が破水し、予定を全キャンセルして妻の実家の近くの病院についたのが生まれる30分前。無理をしましたがぎりぎり間に合ってよかったと思います。立ち会うか立ち会わないかは自分の気持ちがかなり変わると思うので、これからの人ぜひ立ち会ったほうがよいですよ。

 

大盛況のケムステイブニングミキサー

日本化学会年会中に主催したケムステイブニングミキサー。260人以上の参加者を迎えて大盛況に終わりました。今年は急遽突貫工事で行いましたが、来年から化学会の公式行事になることが決まりましたので、もう一度企画を練りなおして、若手研究者が出会える場を提供したいと思います。

ちなみに現代化学の6月号に本ミキサーの様子は記事になり公開される予定ですのでお楽しみに!

2014-04-02_02-21-45
ミキサーでの一幕。玉尾日本化学会会長と

論文など

昨年の夏以降はなにやら忙しくて、あんまり書けなかったのですが、年末年始から2月に書けて5報書きました。

しかし、結果は0勝1敗4引き分け。

久々のボロ負けっぷりに気を引き締めないとなと思っているところです。3引き分けはなんとか出しましたが、1つはアクセプト済み、あと1つ提出中です。共同研究者のがんばりによってたくさん結果はあるので、内容をブラッシュアップして夏までに新たに4つぐらいは書き上げたいと思っています。

あとケムステ代表としては「化学と教育」誌に依頼され「化学教育のためのインターネット活用術」という記事を1つ書きました。随分前に書いたのですが、2014年5月号に掲載されるらしいので本誌の読者はご覧になってください。

?以下、前回の近況報告以後の論文発表

1. 2,4- and 2,5-Disubstituted Arylthiazoles: Rapid Synthesis by C-H Coupling and Biological Evaluation

?Lilia Lohrey,?Takahiro N. Uehara,?Satoshi Tani, ?Junichiro Yamaguchi,?Hans-Ulrich Humpf?and?Kenichiro Itami

Eur. J. Org. Chem.?2014, Early View. DOI:?10.1002/ejoc.201402129?【detail

 

2. Manganese-Catalyzed Intermolecular C-H/C-H Coupling of Carbonyls and Heteroarenes

Keika Hattori,?Asraa Ziadi,?Kenichiro Itami,?and Junichiro Yamaguchi

Chem. Commun.?2014, 50, 4105. DOI:10.1039/C4CC01376J?【detail

 

3. Late-Stage C-H Coupling Enables Rapid Identification of HDAC Inhibitors: Synthesis and Evaluation of NCH-31 Analogues

Hiromi Sekizawa,?Kazuma Amaike,?Yukihiro Itoh,??Takayoshi Suzuki,?Kenichiro Itami,?and Junichiro Yamaguchi

ACS. Med. Chem. Lett.?2014, ASAP. DOI:?10.1021/ml500024s?【detail

 

4. Diverse Modification of the 4-Methylphenyl Moiety of TAK-779 by Late-Stage Suzuki-Miyaura Cross-Coupling

Anna Junker, Dirk Schepmann, Junichiro Yamaguchi, Kenichiro Itami, Andreas Faust, Klaus Kopka, Stefan Wagner, Bernhard Wunsch

Org. Biomol. Chem.?2014,?12,?177-186. DOI:?10.1039/C3OB41873A

5. Programmed Synthesis of Arylthiazoles through Sequential C-H Couplings

Satoshi Tani, Takahiro N. Uehara, Junichiro Yamaguchi and Kenichiro Itami,

Chem. Sci.?2014, 5, 123-125. DOI:?10.1039/C3SC52199K?【detail

 

6. Isolation, Structure, and Reactivity of an Arylnickel(II) Pivalate Complex in Catalytic C-H/C-O Biaryl Coupling

Kei Muto, Junichiro Yamaguchi, Aiwen Lei, and Kenichiro Itami

J. Am. Chem. Soc.?2013, 135, 16384-16387. DOI:?10.1021/ja409803xdetail

 

7. Palladium-Catalyzed C-H and C-N Arylation of Aminothiazoles with Arylboronic Acids

Takahiro N. Uehara, Junichiro Yamaguchi, Kenichiro Itami

Asian J. Org. Chem.?2013,?2, 938-942. DOI:?10.1002/ajoc.201300172?【detail

 

8. C-H Alkenylation of Azoles with Enols and Esters by Nickel Catalysis

Lingkui Meng, Yuko Kamada, Kei Muto, Junichiro Yamaguchi, and Kenichiro Itami

Angew. Chem. Int. Ed.?2013, 52, 10048?DOI:?10.1002/anie.201304492?【detail

 

というわけで、雑多な代表の近況報告でした。今後ともよろしくお願いいたします。

The following two tabs change content below.
webmaster

webmaster

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院准教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 中性ケイ素触媒でヒドロシリル化
  2. 今年も出ます!サイエンスアゴラ2014
  3. iPadで計算化学にチャレンジ:iSpartan
  4. 未来の科学者を育てる政策~スーパーサイエンスハイスクール(SSH…
  5. 留学せずに英語をマスターできるかやってみた(5年目)(留学中編)…
  6. 「野依フォーラム若手育成塾」とは!?
  7. 炭素をBNに置き換えると…
  8. 水分子が見えた! ー原子間力顕微鏡を用いた水分子ネットワークの観…

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (1)

  1. 「究極の全合成」追試が必要(違

注目情報

ピックアップ記事

  1. Heterocyclic Chemistry
  2. 複雑な化合物を効率よく生成 名大チーム開発
  3. 韮崎大村美術館が27日オープン 女性作家中心に90点展示
  4. ピロティ・ロビンソン ピロール合成 Piloty-Robinson Pyrrole Synthesis
  5. 生体共役反応 Bioconjugation
  6. モヴァッサージ脱酸素化 Movassaghi Deoxigenation
  7. ケンダール・ハウク Kendall N. Houk
  8. トリメチレンメタン付加環化 Trimethylenemethane(TMM) Cycloaddition
  9. マッチ博物館
  10. 第32回「生きている動物内で生理活性分子を合成して治療する」田中克典 准主任研究員

注目記事

関連商品

注目情報

試薬検索:東京化成工業



最新記事

スルホニルアミノ酸を含むペプチドフォルダマーの創製

南フロリダ大学・Jianfeng Caiらのグループは、L-アミノ酸とD-sulfono-γ-AAp…

布施 新一郎 Shinichiro Fuse

布施 新一郎 (ふせ しんいちろう、1977年12月27日-)は、日本の有機化学者である。東京工業大…

ニッケル触媒による縮合三環式化合物の迅速不斉合成

第108回のスポットライトリサーチは、大阪大学大学院工学研究科生越研究室PDのRavindra Ku…

トーマス・ホイ Thomas R. Hoye

トーマス・R・ホイ (Thomas R. Hoye、19xx年xx月xx日-)は、アメリカの有機化学…

Lindau Nobel Laureate Meeting 動画集のご紹介

Tshozoです。タイトルの件、"ヨーロッパリベンジ"の動画を見ながらWeb探索を夜な夜な続けており…

デヴィッド・ニセヴィッツ David A. Nicewicz

デヴィッド・A・ニセヴィッツ (David A. Nicewicz、19xx年x月x日-)は、米国の…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP