[スポンサーリンク]

一般的な話題

文具に凝るといふことを化学者もしてみむとてするなり⑨:トラックボールの巻

[スポンサーリンク]

さてさてずいぶんほったらかしておりました文具紹介コーナー、久々に復活です。読者の皆さんもカンペキに忘れてしまってることでしょう(笑)。

「化学者でもデスクワークはそれなりにあるので、文具に凝るのも悪くないですよ」というコンセプトで細々書いてるシリーズ記事です。

今回の一品はトラックボールです。


筆者は手狭なデスクにも関わらず、マルチディスプレイ環境なんかをムリして採用しちゃってます。画面が広く使えるようになったのは良いんですが、反面マウススペースの確保が気になりはじめておりました。マウスをパッドぎりぎりまで動かし、浮かせてまた元の場所に戻すことを繰り返す・・・なんてことは皆さんも経験があるでしょう。

この辺りは意識してなければ別に良いのですが、気になってしまう人はいるわけです。

 

トラックボールには冒頭写真(ロジクール社のページより引用)のとおり、自由回転できるボールが填め込まれています。これを指1本でぐりぐりやって、マウスカーソルを移動させます。手首を使うタイミングが無いので、腱鞘炎にお悩みの方に打って付けでもあります。

筆者はド定番とされているロジクールのM570tを使っています。ワイヤレスで電池寿命が長いことも特長。操作には確かに慣れが必要ですが、3日も使えば違和感無く作業できるようになります。非常に快適なので、他のタイプを試そうという気に今のところなっていません。

 

やはり化学構造式やスライドを扱うことが多いため、ChemaDrawやPowerpointでの作業が一番気になるところでした。しかし慣れてみると意外にも問題なく作業できます。こんなので化学構造式作るのムリじゃ?とする先入観はあったのですが、そんなことは全然ありませんでした(ショートカットキーを多用するようになったのも一因かも知れませんが・・・)。

 

もちろんマウスに比べて全く欠点がないかというと、そんなことはありません。

最大のニガテはフリーハンド図の作成作業。マウスでも慣れが必要ですが、トラックボールでは相当難しいです(とはいえそんな作業は筆者の日常生活に無いので、何ら問題はありません。タブレットを買いましょう)。

ドラッグによる細かい文章選択なんかは少しやりづらい印象です。とはいえ慣れてしまえばなんてことは無いです。

あと小さな点としては、ボールの定期清掃が必要になることぐらいですね。とはいえとても簡単ですし、ポテチ食べながら手アブラべったりで使うなどしなければ月イチぐらいでもいいと思います。

 

そういうわけで、総じて便利に快適なPC操作を楽しめております。今となってはトラックボール無しでは過ごせなくなり、ワイヤレスマウスは物置へ直行です。

マルチディスプレイで広く画面を使う方、デスクスペースが狭くマウス作業にお困りの方、手首の負担に悩まされる方・・・ぜひトラックボールをお試しあれ!

 

外部リンク

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. SFTSのはなし ~マダニとその最新情報 前編~
  2. 工業生産モデルとなるフロー光オン・デマンド合成システムの開発に成…
  3. 有機合成化学協会誌2021年6月号:SGLT2阻害薬・シクロペン…
  4. 生体医用イメージングを志向した第二近赤外光(NIR-II)色素:…
  5. 励起状態複合体でキラルシクロプロパンを合成する
  6. 科学系のLINEスタンプを使おう!!
  7. 有機合成化学協会誌2023年5月号:特集号「日本の誇るハロゲン資…
  8. 第94回日本化学会付設展示会ケムステキャンペーン!Part I

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 2016年4月の注目化学書籍
  2. 第38回「材料の励起状態制御に挑む」嘉部量太 准教授
  3. メタンハイドレートの化学
  4. 第172回―「小分子変換を指向した固体触媒化学およびナノ材料化学」C.N.R.Rao教授
  5. リッチー・サーポン Richmond Sarpong
  6. 第42回―「ナノスケールの自己集積化学」David K. Smith教授
  7. 【PR】Chem-Stationで記事を書いてみませんか?【スタッフ・寄稿募集】
  8. 非平衡な外部刺激応答材料を「自律化」する
  9. サレット・コリンズ酸化 Sarett-Collins Oxidation
  10. Tattooと化学物質のはなし

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2014年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

5/15(水)Zoom開催 【旭化成 人事担当者が語る!】2026年卒 化学系学生向け就活スタート講座

化学系の就職活動を支援する『化学系学生のための就活』からのご案内です。化学業界・研究職でのキャリ…

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP