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投票!2019年ノーベル化学賞は誰の手に!?

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今年毎年恒例、ノーベル賞シーズンがやって参りました!

化学賞は日本時間 10月9日(水) 18時45分に発表となります。昨年のノーベル化学賞は進化分子工学研究への貢献に授与されました!予想も難しかったと思いますが、的中者もなんと3名いました!。

ケムステ自身の予想はなかなか当たりませんがさておき、 毎年恒例、読者予想企画を実施します!お気軽ノーベル化学賞予想!この化学者に違いない!全くわかんないけどこの化学者っぽい!と特設サイトで予想を投票してください!

投票!2019年ノーベル化学賞は誰の手に!?

(※参加にはFacebookアカウントが必要です)

追記 今年は大本命の「リチウムイオン電池の開発」でスタンリー・ウィッティンガムジョン・グッドイナフ吉野彰の3氏に!なんと当選者が多すぎて11万円吹っ飛びました苦笑。抽選で11名をセレクションするのでしばしお待ち下さい。

追記2 ジョン・グッドイナフ吉野彰氏を当てた94名中、11名の方に当選の連絡を行いました。連絡が来た方は速やかに、その化学者を選んだ理由とe-mailアドレスを教えて下さい。手続きの都合上1週間以内でお願いいたします。

参加の仕方

下記の受賞予想と人物を参考にしながら、Facebookのアンケートページ(※Facebookにログインが必要)を訪れ、自分が予想するノーベル賞化学者に1票いれてください。

見事的中された方には、抽選でAmazonギフト券10,000円分をプレゼントしちゃいます!前年度は的中者3名でしたので、4年間のキャリーオーバーも含め、今年は当選者 最大11名です!

考え得る候補をすべて掲載しているわけではありませんので、自分が予想する化学者がリストに居ない!という場合には、コメント欄に追加申請をしてください。対応します。もちろん予想の理由を述べてもらっても良いです!

投票は発表当日30分前まで!ぜひぜひご参加ください。

投票はこちら! (ケムステFacebookファンページ内)

※一度投票すると現在の結果が常に表示されるようになります。

以下投票の参考となるように、いくつかの資料、ケムステ独自の調査に基づく考察、予想を記載します。

受賞分野の周期表 (1970-2018)

例年掲載しています受賞分野一覧表。昨年の業績はカテゴライズが難しいのですが、大きくはバイオテクノロジーを使った分子もの作り研究と捉え、(生体)高分子化学・生化学と見なしました。その結果、上記の様にアップデートしています。

いつも通りの傾向として見て取れるのは下記の通り。今年はトレンドを踏まえて6.を追加しています。

1. 圧倒的に有機化学、生化学分野からの受賞が多い
2. 有機化学は4〜5年に一度のペースで受賞している
3. 生化学は近年だと10年で4~5回の受賞ペース、うち半数は構造生物学領域
4. 分析化学や理論化学からは授賞間隔が長い
5. 物理化学、無機化学は少ない
6. ここ数年は、単一分野に当てはめにくい研究業績が増えている

昨年度とかなり被る考え方にはなりますが、やはり長年受賞者が出ていない無機化学分野が今年は最有力に思えます。物質創成に関わる不均一系触媒化学(光触媒・金ナノ粒子触媒)、近年爆発的な発展を見せた多孔性材料化学(ゼオライト・メソポーラスシリカ・金属―有機構造体)などは変わらず要注目です。さらに融合研究が活発化した必然的帰結として、複数分野に波及した業績に対して与えられることが増えてきたと思います。受賞者の多い生化学分野と絡めた生物無機化学分野(電子移動系・金属酵素中心の解明など)も、十分候補になるでしょう。

登竜門賞の受賞者

ノーベル賞の対象となる学者には、その前に有名国際賞を授賞されることがよくあります。受賞者をチェックしておけば、可能性の高い化学者が絞れるかも!? 化学賞と親和性の高い賞に加え、今回は存命日本人化学者(受賞年)の一覧も記しておきました。間違いなくノーベル賞予備軍として見做される方々だと思います。

化学系
総合系
生命・医学系

他メディアの予想:2019年版

① クラリベイト・アナリティクス社 「引用栄誉賞」

毎年発表されている賞ですが「各分野の論文引用数が上位0.1%である」という客観的データをもとに、現在注目を集める分野を育てた化学者を選び出しています。受賞予想企画の一面もあるとされています。過去の受賞者からもノーベル賞受賞者が多く出ていますので、参照価値は高いでしょう。ただ個人的には「受賞後すぐさまノーベル賞」という性質でもない印象を持っています。少し前に受賞した化学者をチェックするのが的中の近道かも?

今年は以下の3分野が選ばれています(2019年9月25日発表)。

Rolf Huisgen, Emeritus Professor of Chemistry, University of Munich, Germany and Morten P. Meldal, Professor of Chemistry, University of Copenhagen, Denmark

1,3-双極子環化付加反応(ヒュスゲン反応)と異形銅(I)触媒を用いるアジド-アルキン環化付加反応(Meldal)の発展に対して。有機合成化学に不可欠な研究を高く評価します。モジュール式の反応のため、小規模な単位を組み合わせることで、新しい便利な物質を膨大に生み出すことが可能になります。
Edwin M. Southern, Emeritus Professor of Biochemistry, University of Oxford, United Kingdom

特定のDNA配列を判断するためのサザンブロット法の発明に対して。DNA内の単一遺伝子を特定するために発明された強力な手法を高く評価します。この発明を基に、遺伝子マッピング、遺伝子診断、遺伝子スクリーニングが生まれたため、現代の個別化医療の基盤となっています。
Marvin H. Caruthers, Distinguished Professor, University of Colorado, Boulder, CO, United States,
Leroy E. Hood, Senior Vice President and Chief Science Officer, Providence St. Joseph Health, Renton, WA, United States, and Chief Strategy Officer, Co-founder and Professor, Institute for Systems Biology, Seattle, WA, United States, and Michael W. Hunkapiller, Chief Executive Officer and President, Pacific Biosciences of California, Inc., Menlo Park, CA, United States

タンパク質やDNAの配列と合成に関する研究に対して。上記の3名が、個別または共同で、生物学や薬学の発展を加速化させたツールを開発したことが評価されました。1980年代に発表されたこの発明がなければ、ヒトゲノムマップが生まれることはなかったでしょう。

各種メディアの論評記事(随時追記予定)

今回はリンクだけをご紹介します。各自でお読み頂き、予想にお役立て下さい。

③ケムステ版ノーベル化学賞候補者リスト:2019年版

いつもの通り、各媒体の情報を総合した上で、分野別にリストアップしています。今年も別ページにまとめました。→ こちら

アンケートページで投票可能とした化学者は、昨年授与された分野、既にお亡くなりになった人、少し早いかなと独断で思った人、ちょっと難しいかなと思った人を抜いた予想を加えています。皆さんなりの候補者と見解があれば、Facebook投票ページもしくはTwitter(@chemstationへのメッセージで是非教えてください!

ノーベル賞委員会の審査員リストから洞察する

ケムステでは3年前から「受賞発表を担当する委員会メンバーの専門分野」が予想の的を絞るための情報として有効であると考え、予想に活かしています。3年前の説明者はOlof Ramström、2年前はPeter Brzezinski、昨年はSara Snogerup Linseが解説しています。

今年も例年通り以下のルールに則り、受賞発表担当者を予想します。

  • 議長・主事メンバーの分野からは選ばれることがない
  • 残りのメンバーの分野に近いものがノーベル賞として選ばれる

さて、今年の化学賞審査委員会のメンバーは・・・・

Peter Somfai なし

Claes Gustafsson:議長 2015年「DNA修復機構

Olof Ramström:2016年「分子マシンの設計と合成

Gunnar von Heijne:主事

Peter Brzezinski:2017年「クライオ電子顕微鏡

Johan Åqvist なし

の6名です。これまで2回受賞発表担当者となった、Sara Snogerup Linse氏がいなくなり、代わりに、Peter Somfai氏が加わりました。ちなみにこのSomfaiはかなりガチの有機合成化学分野です。本年は変わったばかりなので、難しいかもしれませんが、2,3年以内に確実に有機合成化学の受賞が見込まれます。

それ以外に説明者を経験しているひとを除くと、Johan Åqvistしか残りません。このひと長年いますが、まだ1回も説明していない状況です。

ケムステ版予想:2019年ノーベル化学賞はこれだ!?

そういうわけで、今年の説明者はJohan Åqvistと予想します。しかしこの3年間、説明者は当てられても対象となる研究についてはかすりもしませんでした。ここで、

「自分が説明者だったらどんな研究を説明したいだろう?」

と考えると、

自分のいまやっている研究の中心は、ノーベル化学賞をとってほしくない。」

とふと思いました。これまでの説明者をみてみると、

Olof Ramströmは 自分がポスドク時代に関わっていた研究の関連分野(分子マシン)

Peter Brzezinskimは、自分の関連研究をサポートする技術(クライオEM)

を説明しました。そうなると、昔やっていた研究に近いキーワードか、もしくはサポートする技術か?となります。ちなみに Åqvistの初期の論文のキーワードは以下の通り。

Protein-Protein Interactions・Structure and Function in Proteins・Ribosomal Protein・Metalloenzyme-Catalyzed Reactions・Metal Ion Catalyzed Proton Transfer in Water・Computer Modeling of Chemical Reactions in Enzymes・Water-Protein Interaction

さあどんな研究者が思いつくでしょうか?今回はあえて候補者を絞らないで予想をしないことにしました。ぜひ、巷やケムステSlackなどで盛り上がっていただければ幸いです。

ちなみに、説明者が別の専門家を連れてくるパターンというのもあるので、長年受賞者が出ていない無機化学分野も可能性は高いと思います。

皆さんの予想はいかがでしょうか?ご意見をお待ちしております。

それでは日本時間 10月9日18時45分を楽しみに待ちましょう!

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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