[スポンサーリンク]

O

オッペナウアー酸化 Oppenauer Oxidation

[スポンサーリンク]

 

概要

アルコール類を選択的に酸化する。とくに第二級アルコールの酸化に適している。アセトン以外に、種々のアルデヒドやケトンを水素受容体に用いることができる。

この反応は可逆であるため、アセトンの代わりに過剰のイソプロピルアルコールなどを用いれば、カルボニル基が還元されてアルコールが得られる(Meerwein-Ponndorf-Verley還元)。

基本文献

  • Oppenauer, R. V. Rec. Trav. Chim. Pays-Bas 193756, 137.
  • Djerassi, C. Org. React. 1951, 6, 207.
  • de Graauw, C. F.; Peters, J. A.; van Bekkum, H.; Huskens, J. Synthesis 1994, 1007. DOI: 10.1055/s-1994-25625
  • Graves, C. R.; Zeng, B.-S.; Nguyen, S. T. J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 12596. doi:10.1021/ja063842s

 

反応機構

全ての過程は平衡・可逆である。酸化体に平衡を傾けるために、通常過剰量(通常溶媒量)のアセトンを必要とする。
oppenauer_2.gif

反応例

ol-on-3.gif
oppenauer_4.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

 

関連反応

 

関連書籍

[amazonjs asin=”0387236074″ locale=”JP” title=”Oxidation of Alcohols to Aldehydes and Ketones: A Guide to Current Common Practice (Basic Reactions in Organic Synthesis)”][amazonjs asin=”3527323201″ locale=”JP” title=”Modern Oxidation Methods”]

 

外部リンク

関連記事

  1. バナジル(アセチルアセトナト) Vanadyl(IV) acet…
  2. ケネディ酸化的環化反応 Kennedy Oxydative Cy…
  3. バートン トリフルオロメチル化 Burton Trifluoro…
  4. セイファース・ギルバート アルキン合成 Seyferth-Gil…
  5. ホフマン・レフラー・フレイターク反応 Hofmann-Loffl…
  6. グロブ開裂 Grob Fragmentation
  7. フェントン反応 Fenton Reaction
  8. TPAP(レイ・グリフィス)酸化 TPAP (Ley-Griff…

注目情報

ピックアップ記事

  1. サリドマイドが骨髄腫治療薬として米国で承認
  2. 高速液体クロマトグラフィ / high performance liquid chromatography, HPLC
  3. ジュリア・コシエンスキー オレフィン合成 Julia-Kocienski Olefination
  4. 量子力学が予言した化学反応理論を実験で証明する
  5. 有機アモルファス蒸着薄膜の自発分極を自在制御することに成功!
  6. 【日本精化】新卒採用情報(2024卒)
  7. p-メトキシベンジル保護基 p-Methoxybenzyl (PMB) Protective Group
  8. 低分子ゲル化剤の特性・活用と、ゲル化・増粘の基礎【終了】
  9. 塩野義製薬/米クレストール訴訟、控訴審でも勝訴
  10. 大村智 ー2億人を病魔から守った化学者

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2009年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

アクリルアミド類のanti-Michael型付加反応の開発ーPd触媒による反応中間体の安定性が鍵―

第622回のスポットライトリサーチは、東京理科大学大学院理学研究科(松田研究室)修士2年の茂呂 諒太…

エントロピーを表す記号はなぜSなのか

Tshozoです。エントロピーの後日談が8年経っても一向に進んでないのは私が熱力学に向いてないことの…

AI解析プラットフォーム Multi-Sigmaとは?

Multi-Sigmaは少ないデータからAIによる予測、要因分析、最適化まで解析可能なプラットフォー…

【11/20~22】第41回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

概要メディシナルケミストリーシンポジウムは、日本の創薬力の向上或いは関連研究分野…

有機電解合成のはなし ~アンモニア常温常圧合成のキー技術~

(出典:燃料アンモニアサプライチェーンの構築 | NEDO グリーンイノベーション基金)Ts…

光触媒でエステルを多電子還元する

第621回のスポットライトリサーチは、分子科学研究所 生命・錯体分子科学研究領域(魚住グループ)にて…

ケムステSlackが開設5周年を迎えました!

日本初の化学専用オープンコミュニティとして発足した「ケムステSlack」が、めで…

人事・DX推進のご担当者の方へ〜研究開発でDXを進めるには

開催日:2024/07/24 申込みはこちら■開催概要新たな技術が生まれ続けるVUCAな…

酵素を照らす新たな光!アミノ酸の酸化的クロスカップリング

酵素と可視光レドックス触媒を協働させる、アミノ酸の酸化的クロスカップリング反応が開発された。多様な非…

二元貴金属酸化物触媒によるC–H活性化: 分子状酸素を酸化剤とするアレーンとカルボン酸の酸化的カップリング

第620回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院工学研究院(本倉研究室)の長谷川 慎吾 助教…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP