[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

ポール・モドリッチ Paul L. Modrich

[スポンサーリンク]

ポール・L・モドリッチ (Paul L. Modrich、1946年6月13日-)はアメリカの生化学者である。ハワード・ヒューズ医科研究所 Inverstigator、デューク大学医科センター James B. Duke Professor。(写真:HHMI.org)

DNAミスマッチ修復機構の解明研究にて、2015年のノーベル化学賞を共同受賞した。

経歴

1968 マサチューセッツ工科大学 卒業
1973 スタンフォード大学 博士号取得(Robert Lehamn教授)
19xx ハーバードメディカルスクール 博士研究員(Charles Richardson教授)

現在 ハワード・ヒューズ医科研究所 Inverstigator、デューク大学医科センター James B. Duke Professor。

 

受賞歴

2015 ノーベル化学賞

 

研究概要

DNAミスマッチ修復機構に関する研究[5]

DNA塩基対はその複製過程で幾ばくかのエラーを生じる。DNAポリメラーゼによる校正が成されなかった場合、ミスマッチ修復が施される。この機構によって、1000倍のオーダーでDNA複製エラーを減らすことができる。

Modrichらは1983年、大腸菌ではDNA親鎖だけのメチル化(ヘミメチル化)が新生鎖と区別するサインとなり、非メチル化鎖のミスマッチ修復が行われることを証明した[1]。MutS、MutL、MutH因子とヘリカーゼ(UrvD)の協働作用によってミスマッチ修復が達成される。1989年にはin vitro系での分子修復システムを再現した[2]。

2004年にはヒト細胞の成分でもbidirectionalなミスマッチ修復系の介在を示した[3]。真核生物ではバクテリアとは異なり、DNAメチル化が機構に関与しておらず、鋳型鎖と新生鎖の区別の詳細は未だ不明である。

Paul_Modrich_2

この業績により、Tomas Lindahl、Aziz Sancarとともに2015年のノーベル化学賞を共同受賞した。

関連論文

  1. Pukkila, P.J.; Peterson, J.; Herman, G.; Modrich, P.; Meselson, M. “Effects of high levels of DNA adenine methylation on methyl-directed mismatch repair in Escherichia coli.” Genetics 1983, 104, 571.
  2. Lahue, R.S.; Au, K. G.; Modrich, P. “DNA mismatch correction in a defined system.” Science 1989, 245, 160. DOI:10.1126/science.2665076
  3. Dzantiev, L. et al., “A defined human system that supports bidirectional mismatch-provoked excision.” Mol. Cell 2004, 15, 31. doi:10.1016/j.molcel.2004.06.016
  4. Larrea, A. A.; Lujan, S. A.; Kunkel, T. A. “SnapShot: DNA Mismatch Repair” Cell 2010, 141, 730. doi:10.1016/j.cell.2010.05.002
  5. Iyer, R.; Pluciennik, A.; Burdett. V.; Modrich, P. “DNA mismatch repair: functions and mechanisms” Chem. Rev. 2006, 106, 302. doi:10.1021/cr0404794

 

関連書籍

 

関連リンク

The following two tabs change content below.
cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. フィル・バラン Phil S. Baran
  2. ペイドン・ヤン Peidong Yang
  3. チャンパック・チャッタージー Champak Chatterj…
  4. 李昂 Ang Li
  5. マット・シェア Matthew D. Shair
  6. 井上 佳久 Yoshihisa Inoue
  7. 野崎 一 Hitoshi Nozaki
  8. ケー・シー・ニコラウ K. C. Nicolaou

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. カラムはオープン?フラッシュ?それとも??
  2. 日本化学会と日本化学工業協会に新会長就任
  3. 第15回 触媒の力で斬新な炭素骨格構築 中尾 佳亮講師
  4. やまと根岸通り
  5. トリチウム水から完全無害な水素ガスを作り出す?
  6. アルミに関する一騒動 ~約20年前の出来事~
  7. 日米の研究観/技術観の違い
  8. 雷神にそっくり?ベンゼン環にカミナリ走る
  9. タミフルの新規合成法・その2
  10. 科学を伝える-サイエンスコミュニケーターのお仕事-梅村綾子さん

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

アゾベンゼンは光る!~新たな発光材料として期待~

第225回のスポットライトリサーチは、関西学院大学 増尾研究室 助教の山内光陽(やまうち みつあき)…

ハラスメントから自分を守るために。他人を守るために【アメリカで Ph.D. を取る –オリエンテーションの巻 その 2-】

アカデミックハラスメントやセクシャルハラスメントは、学業やキャリアの成功に悪影響を与えます。 どんな…

2つのグリニャールからスルホンジイミンを作る

グリニャール試薬とスルフィニルアミンを用いたスルホンジイミン合成が達成された。爆発性物質、臭気性物質…

赤外光で分子の結合を切る!

第224回のスポットライトリサーチは、東京大学生産技術研究所芦原研究室の森近一貴(もりちか いっき)…

トム・マイモニ Thomas J. Maimone

トーマス・J・マイモニ(Thomas J. Maimone、1982年2月13日–)は米国の有機化学…

キャリアデザイン研究講演会~化学研究と企業と君との出会いをさがそう!~

詳細はこちら:https://csjkinki.com/career/日時…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP